![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/44159462/rectangle_large_type_2_8938b56761d8a8d943f84f4355365a6f.jpg?width=1200)
【中学受験ネタ】国立附属小学校(4)
附属小学校一次試験は合格したのに、抽選で落ちてしまったご夫婦。
当時は気の毒で仕方がなかったけど、6年生を前にして思うのは、「基本的に小学校は、どこでも変わらない」ということだ。
いや、どこでも変わらないは極端か。ある程度治安のいい学区なら、という条件がつく。
それで言うと、私の母校でもある学区の小学校は、たぶん「治安の悪い地区」だと思う。
運動会に見学に行ったときには、校門あたりで煙草を吸ったり、校内で酒を飲んだりは当たり前。ちょっと話が通じそうにないなと思った。そのため小学校受験をしたのは前述のとおり。
ところが実際に附属に入学してみると、最初の一年こそ父母同士の付き合いはあったが、だんだん疎遠になり、コロナ渦で完全に接触すらなくなった。
(もしかしたら、我が家がそうなだけで、他の親御さん同士で連絡を取り合っているかもしれないが)
いまだに付き合いがあるのは、息子の親友のハーフのK君のお母さんくらい(日本語がとてもお上手)。
それを考えると、附属小学校に行くメリットより、デメリットのほうが大きいのではないかと考えるようになった。
私の考えるメリットは「親と子供がまとも」、それが大きなウエイトを占めていたが、こんな状況になってしまったら、デメリットの方が目立つ。
私の考えるデメリットは3つ。
(1)自分のことを選ばれし人間と思ってしまう
入学試験に合格したためか、子供がどうしても自分のことを選ばれし人間と思ってしまう。
親にもそうした傾向はある。私自身、息子が合格したとき鼻が高かったことを鑑みると、「自分の子は優秀なんだ」と思いがち。
くだんのプチ炎上の塾の先生だが、「小学校受験ではなにもわからない。中学受験からが大事」みたいなことを言っていたが、ほぼ同感である。
息子が一時期、同級生の一部の子を「選民意識だけ強くて、面倒くさい」と言っていた。
5年生後期になると、進学塾に通っている子が、上には上がいることを理解して徐々に謙虚になる。だが、進学塾に行かない子はそれがわからない。
ただ、例外もいる。息子の一番の親友のハーフのK君だ。
プログラミングが好きで、毎週月曜日にZoomで一緒にプログラミングをやっているのだが、話している内容を聞いている限り、相当に頭がいい。
「そんなことする?」みたいなことをやって、息子を感心させている。
学校では、よく叱られているらしい。私自身マジギレして、ガツンと叱ったことがある。でも翌日はケロリとしている。
勉強も嫌いと公言していたけど、そこまで悪くない。選民意識などかけらもない。野生児と言うか、自由児と言うか、とにかく面白い。
K君は中学受験をしないので、中学になったら離れ離れにはなるが、この子はすごい人間になるのではないかと、ひそかに期待している。
(2)そのままなんとなく公立トップ校に行けると思い込んでしまう
当然のことながら、そう甘くはないのは前述の通り。
中学受験の荒波を乗り越えてきた外部受験組が入ってくるので、油断していると、あっという間に下位になってしまう。
そこから気づいて勉強するので、地頭のよい子でないと、這い上がるのは難しい。
親のほうも、小学受験をくぐり抜けてきたので、次は高校受験と思っていると思うが、外部受験組は小学生の段階ですでに猛勉強をしている。
やはりある程度、学力は時間に比例するのである。
息子の附属の同級生で、日能研に通っている子はいない。
学年随一の優等生T君は英進館での難関校クラスにいて、久留米附設を受けるのではないかと噂されている。
「T君の他に、附属で久留米附設とかラ・サールとかを目指してる子いるの?」
と英進館で難関私立中を目指している同級生に、息子が聞いたところ、
「『附属小のレベル』でそんなにいるわけないじゃん。T君だけだよ。公立小の子のほうが賢いよ」
と言われたそう。
この発言だけをとらえてみても、子供の意識と親の意識のあいだには、かなりの乖離があると思う。
(3)幼稚園児の段階で勉強を詰め込むので、勉強が嫌いになる
あるいはこれが一番の弊害かもしれない。
小学校に入ったばかりのころ、息子が同級生と話していると「勉強は、もうやりたくない」と言っていた話をよく聞いた。
おそらくではあるが、小学校受験の対策塾で厳しめに指導したのか、親御さんがいろいろ教えようと無理やり勉強させたかなどの理由で、就学前の子供は勉強がいやになったのだろう。
いくらいい環境に入れようと親が頑張っても、肝心の勉強を嫌いにさせたのであれば、本末転倒である。
ただ、附属小学校にもすごい子はいる。
息子の1年から4年生までの息子のプログラミング仲間のM君で、いまも息子と仲の良い子だ。
その子は校内の学力テストで連続で1番だった。
公開模試のような難しい問題はないので、中学受験が舞台では厳しいとは思うが、それにしても、1番を連続はすごい。
その子は通塾していない。学校の教材をきちんとやるだけらしい。
子供たちがプログラミングを見ているあいだ、親御さんともよく話したが、中学受験はしないと言っていた。
こういう子が外部受験組が入る中学になっても、トップを維持するのではないかと考えている。
考えてみたら、私がすごいと思っている2人の子は早いうちからプログラミングをやっていた。
もしかしたら、なにか関係があるかもしれない。
(続く)
いいなと思ったら応援しよう!
![中学受験 将棋 ミステリー 小説 赤星香一郎](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/68250325/profile_1906fef7c379c3a10f608d1c61c9b0cd.jpg?width=600&crop=1:1,smart)