第12話　人生初のモテ期は施設の中だった話

児童相談所こと児相に入所した私は、個性的な仲間に出会った。
家では虐待され学校ではイジメを受けていた私にとって、そこは初めての居場所となったに違いない。
それまで誰にも理解されなかった物忘れや落ち着きのなさが”ADHD”に起因していたと知れたのも大きな収穫だったが、モテるという経験は私を成長させた。
男女関係なく、モテると人生は大きく変わるだろう。
自信の話である。
自信とは多くの場合、練習などの努力で積み上げられた確信によって身に付いていく。
そして時として訪れる何かしらの成功体験は、努力によって獲得する自信より何倍ものバフとなって自信になる。
モテるという経験は、まさにこの成功体験の一つと言えるだろう。