第23話 親友が死んだ話
小泉が死んだ。
出会ったのは中一の夏休み明け、転校してきた彼の第一印象はバレーボールの上手な”オカマ”だった。
彼を見ていると自分の中にある違和感を客観視しているようで嫌だった、笑い物にした。
そんな気持ちとは裏腹に好奇心で近付いた私は、中一の3学期の冬、彼に夜這いされ距離を置いた。
ゲイである事が公になって居場所を失くした彼を、荒れていた私は不良の道へと誘い込んだ。
面白い奴だなと気に入っていくうち、毎日一緒にいるようになり、すっかり相棒となった。
人気のない夏の早朝、バイクの後ろに乗せた彼から告白され、ごめんと言った。
それから数年経ち、小泉は親友になった。
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