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Japan Expo Paris 2024 Tetsuya "TK" Komuro Live report(後編)

2024年7月14日にJapan Expoにて、名誉ゲストとしてライブをされた小室さんのライブレポートの後編です。

(前編)はこちら↓

2曲目は「ケロロ軍曹」のテーマソングである「晴れる道~宇宙人(オメェら)に合わせる顔がねぇ!~」。スクリーンにかわいらしいケロロたちの姿が登場すると、さらに大きな喝采や拍手が響く。小室さんご自身もケロロがお好きと以前から公言されている。

Japan Expoに集うアニメ好きなみなさんにはおなじみ、2006年に放映された同作品3rdシーズンのオープニング曲。
明るくて畳みかけるようなリズミカルなサウンドは大人が聴いても、とても元気が出るハッピーチューン。歌と作詞はお笑いコンビ次長課長のおふたり。
ケロロ公式や次長課長の河本準一さんは2024年の今、フランスでこの曲が演奏されたことを大変よろこんでいるとSNSにポストされていた。

つづいて3曲目は「Be The One」。2017年から2018年にかけて放映された特撮テレビドラマ「仮面ライダービルド」の主題歌。
小室さんと浅倉大介さんのユニットである、「PANDORA」と絶大な歌唱力をもつシンガーBeverlyさんとのコラボレーション「PANDORA feat.Beverly」によるヒット曲。

仮面ライダーシリーズは海外でも人気。#KAMENRIDERのタグがトレンド入りをするなど、日本の戦隊モノの認知度は大変高い。
シンセサイザーが織りなすイントロから手拍子が自然と沸き立つ。
瞬時に画像が入れ替わるスクリーンにも素早く反応し、途絶えぬ歓声。
「Be The One!」と小室さんがいざなう。

Be The One!🙋

オーディエンスに求められるのは視覚と聴覚と五感を駆使して、音楽と映像とが交差する小室さんのステージを堪能する力。
アニメを見た時の楽しかった思い出、小室さんの楽曲を聴いて動いた心。その体験は私たちの脳裏によい記憶となって刻まれている。

会場内は超満員!

その大切な記憶が、今ここで起きるリアルな感覚と一体化することでさらに幸せな気持ちを呼び起こしていく。それは人類共通のメカニズムだろう。

今回の見どころのひとつでもある、世界初かもしれないAI同時生成画像との共演。
AIが小室さんと音楽をリアルタイムにアニメーション化し、モニターに映し出される映像。ナチュラルなフランス語で話す小室さんの声が流れる。
どうやら「みんな、見て、聴いて、そして楽しんで!」と
言っているように聞こえる。

画期的な試み 小室さんとAI同時生成アニメーション

4曲目は小室さんがリーダーをつとめるユニット、TM NETWORKの「BEYOND THE TIME(メビウスの宇宙を越えて)」。イントロがはじまると、待ち構えていたかのようにひときわ大きな歓声が轟く。
1988年公開のアニメ映画「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」の主題歌。応援メッセージを贈られた富野さんの監督作品である。
小室さんも片手を掲げ、体を揺らしながら演奏し、マイクを持って答える。それに対してごく自然にレスポンスするオーディエンスの姿。異国でありながら音楽と映像を通じて、一体感が感じられた瞬間だった。

「Beyond The Time」演奏中

音楽は国境を越え、ことばをも越え、時間をも越え、感動をもたらす。
まるで魔法のような創造物だということを実感する。

5曲目は2001年放送、平成版アニメ「サイボーグ009 THE CYBORG SOLDIER」のエンディングテーマ、globeの「genesis of next」。
石ノ森章太郎原作のアニメーション映像がスクリーンに映し出され、
未来的でトランシー、ソリッドなサウンドがフロア中に響き渡る。
拍手は続き、腕を上げ、ライトを掲げて思い思いに踊り出す観客。
間奏にさしかかると、大きな声がどこからともなく発せられていた。
ステージ上の小室さんも軽やかに動きながら、時折客席の反応を確かめ、
拍手をうながしながら演奏を続ける。

6曲目は「恋しさとせつなさと心強さと」。
篠原涼子 with t.komuroによるアニメーション映画『ストリートファイターII MOVIE』の主題歌。ご存じCD売り上げがダブルミリオンを記録した大ヒット曲。
ゲームとともにアニメ映画も世界中で人気となった作品。
スクリーンに歌詞が映し出され、客席で日本語の歌詞を流暢に歌っている方も多く見受けられた。

「恋しさとせつなさと心強さと」演奏中

つづいて7曲目、フランスでも大人気のアニメ、「シティーハンター3」のオープニングテーマ。小室哲哉さんのソロ・デビューシングルでもある「RUNNING TO HORIZON」。
より一層手拍子は大きくなり、小室さんも両手を掲げてのパフォーマンス。シティーハンターのロゴや主人公の冴羽獠が映し出される。
マイクを持った小室さんはサビの「RUNNING TO HORIZON〜」を歌い、客席は「WOW WOW WOW!」と加勢する。
楽しいコールアンドレスポンス!
そして「Come on !」「One more!」とどんどん客席をあおっていく。

そして8曲目。アニメ「シティーハンター」のエンディング・テーマ、
TM NETWORKの「Get Wild」。
イントロが響き渡ると、会場の盛り上がりははち切れそうなほど最高潮に。
「Get Wild」のみ収録のアルバムがリリース(「Get Wild Song Mafia」(2017))されているほど、あまたのアレンジ、バージョンがあるこの楽曲。
まず「Get Wild (SICK INDIVIDUALS Remix)」が流れ、シンセの即興アレンジから、みんな大好きあの「Ge Ge Ge Ge」サンプリングの応酬!!
そして2024年4月に全世界配信されたNetflix版「シティーハンター」の主題歌「Get Wild Continual」へとスペシャルな「ゲワイ」は続いていく。

ご存知の通り、小室さんそしてTM NETWORKにとって長年にわたりとても関わりの深いアニメ作品。
昨年のJapan Expoの名誉ゲストは「シティーハンター」原作者の北条司先生。北条先生からはお手紙でのエールが寄せられていた。

「シティーハンター」の連載開始は1985年。1987年にアニメ化。小室さんの楽曲同様、長く根強い人気を保ち続けている作品。

フランスでも漫画およびアニメの人気は絶大で、同国でも2019年に実写版映画「Nicky Larson et le Parfum de Cupidon(邦題)シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション」が作られたほど。
2023年には新作のアニメ映画「劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)」が公開。

小室さんはオープニングとエンディング曲、そして挿入歌を手がけており、同年行われたTM NETWORKのライブツアー「TM NETWORK 40th FANKS intelligence Days 〜DEVOTION〜」はシティーハンターをフィーチャーした演出で話題となった。

今年4月にリリースされたTM NETWORK40周年を記念したアルバムは「40+ 〜Thanks to CITY HUNTER〜」と、サブ・タイトルにも「シティーハンター」へのリスペクトが込められている。

Netflix版シティーハンターはエンディング・テーマの「Get Wild Continual」までを一つの物語としていて、スキップさせない、製作陣の粋な計らいも同作品と楽曲の強い結びつきを示している。
同作品は、日本やアジア圏はもとより、フランス語圏でも視聴ランキング1位を獲得。

さらに、Netflixは2024年四半期(4-6月期)の決算発表で、特に今季ヒットしたタイトルとして「シティーハンター」を挙げている。
同作品は公開から91日で1650万ビューを達成し、「Netflixオリジナルの非英語圏製作における映画作品」として今年最大級のヒット作だという。世界的な人気を誇る作品となった。

ということは、この3か月間に、全世界で少なくとも1,650万人以上の人々が「Get Wild」を聴いたという計算になる。

ロング・バージョンの「Get Wild」は10分以上続き、コールアンドレスポンスと拍手喝采、そして熱気の渦の中、ステージ上でジャンプする小室さんは会場の誰よりも動き、飛び周り、両手をかかげて元気に楽しそうにきらきら輝いていた。

「どうもありがとう」と小室さん。ゆっくりと落ちていくBPMに合わせて最後までハンズクラップが鳴りやまない。
演奏の終わりにはひときわ大きな歓声があがっていた。

そして、ラストはアニメ「シティーハンター2」のエンディングテーマであるTM NETWORKの「STILL LOVE HER(失われた風景)」。ご自身のiphoneで観客との撮影タイムを楽しんだあと、小室さんは何度も手を振りながら、名残惜しそうにステージを去っていった。

何度も手を振る小室さん👋

小室さんがステージから離れても、オーディエンスの歌声と拍手は鳴りやむことなく、いつまでも響いていた。

2024年7月、小室さんはパリをホームに変えた。

彼が長年作り続けてきた音楽の世界は、まるで引力に導かれるように
Japan Expoに集った観客たちをあたたかな雰囲気で包み込んでいた。
ひとつの輪をかたちづくるような、いつまでも記憶に残る、一体感を感じるステージングだった。

AIと音楽、ミュージシャンとオーディエンス、光と映像。
小室さんが近頃ずっとおっしゃっている「共存」とは、すべてがリンクするようなこのライブで感じた「一体感」に近いものなのかもしれない。

Set List
①FREEDOM/西川貴教 with t.komuro
②晴れる道〜宇宙人(オメェら)に合わせる顔がねぇ!〜/次長課長
③Be The One/PANDORA feat.Beverly
④BEYOND THE TIME(メビウスの宇宙を越えて)/TM NETWORK
⑤genesis of next/globe
⑥恋しさとせつなさと心強さと/篠原涼子 with t.komuro
⑦RUNNING TO HORIZON/小室哲哉
⑧Get Wild/TM NETWORK
⑨STILL LOVE HER(失われた風景)/TM NETWORK


Tetsuya Komuro's coordinate
Day1
Shirt    50's-60's Vintage clothes?
Shoes  Saint Laurent

Day2 
①TK With Pernilla‼️
Pants  MARNI
Shoes  Saint Laurent

② at LIVE
Jacket Lot.816  Heavy Rayon Gabardine Western Blouson
Shoes  FILLIN TOKYO


BANDAIのブースには小室さんのサインがありました✍️

ガンダムSEED FREEDOMのフィギュアと
小室さんのサイン


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