【MONO-OKI】#17 生き延びたチョロQたち《その2》
引き続き『チョロQ』関連MONOを紹介。久しぶりに調べてみたら、チョロQの世界も大きく様変わりしてるんですね。エレクトロニクスとは縁が無かったチープトイだった頃のチョロQが懐かしく思えます。
「チョロQ」関連アイテムの中に、限定パッケージ商品もいくつか残っていました。中でも、昭和の香りがプンプン漂うMONOを引っ張り出してきました。まずはこちら「エフワン復刻版」。
1990年(平成11年)に発売されたアニバーサリーアイテムのようです。時期的にはコナミの傘下に入る直前の、混じりっけ無しのタカラとしては最期期の商品になりますね。僕の狂乱時代は、当時モノのエフワン(マメダッシュ時代)の現物もコレクションしてたりしました。
◉20周年記念の「ヒストリーブック」が読みごたえあり!
今回、中に同封されていた小冊子を初めて見てみることにしました。モノクロ刷り16Pのボリュームなんですが、これがなかなかどうして、チョロQの魅力と歴史についてコンパクトにまとめってあって、ちょっと感動しちゃったのでお裾分け。
チョロQというおもちゃに対するメーカーの想いや、遊びのコンセプトが丁寧に紹介されています。トミカへの対抗商品として世に問うた、プラボディに新開発のゼンマイを乗っけた新しいクルマおもちゃ。小さなサイズにタカラが込めた意気込みを感じます。
チョロQ最大の特徴でもある、超小型で高性能なプルバックモーター(ゼンマイ)は実は新しい機構だったんですね。電気も電池もCPUも使わない、自分の手で動かすおもちゃ。本来、おもちゃというのはこういうので良い気がしますね。こういう時代になれば尚更。
◉遊び方は自分たちで考える、生み出す、が基本だった
5ページ目にはチョロQの遊び方の変遷が。どんなふうに遊べるか、どんなふうに楽しめるか、それは実際に遊びの中から後発的に生まれてくるものなんだ、と感じられるエピソードです。「ファンが遊びながら育てたおもちゃ」それがチョロQなんですね。
STD(スタンダード)シリーズはいっとき、HGという名のラインナップにとってかわられます。そして、平成になって再びSTDシリーズが復活。僕がコレクションしだしたのはちょうどその頃になります。
◉綱渡り、という超アナクロな楽しみ方
9ページ目には「変わり種」として、パッケージ商品やセット商品、企画商品などが紹介されています。「コンバットチョロQ」や「シルエットシリーズ」なども集めていましたが、「えとっ子チョロQ」「はこのりチョロQ」などはカッコ悪くて苦手でしたw はこのりチョロQなんて、今の時代は警察や良識ある皆さんからクレームになりそうです。
こちらが「つなわたりチョロQ Qレンジャー」の現物。2種類くらい持ってたはずですが、手元に残ったのはこのロータス・エスプリだけでした。
部屋のあっちからこっちへ紐を渡して、その上を"やじろべえ"の原理でバランスをとったチョロQを走らせるという遊びですが、おもちゃドローンが安価で手に入る今となっては「何が面白いの?」と思ってしまいますが、当時はこういう企画おもちゃが売れたんですよねー。もちろん動力は、チョロQ本体のゼンマイだけです。平和だったなー。
20周年記念の絶番復刻パッケージも10種類展開されていたようです。僕もリアルタイムでいくつか購入した記憶があります。
◉古き良き350円プルバックゼンマイの日々。
冒頭にも書きましたが、久しぶりにチョロQサイトを見にいったら、すっかり様変わりしてて、最新電化してました。プルバックでも走らせられるようですが、1台が1,600円~2,000円越え!!「嘘だろぉ~!」と櫻井くんばりに思わず声が出てしまいました。そんな高いおもちゃを、ガシガシ壁にぶつけたりできないです(笑)
それに意外にも車種ラインナップが古いまま・・・・・僕らには懐かしい日本の名車たちではありますが・・・これ昔の金型をまんま使っているのかな?
ワングレード上の『チョロQzero』には僕の好きそうな車種も新たに用意されているんですが(フェラーリとか、またライセンス獲得したのかな?)、こちらも1台3,000円越えと、またしても「うっそだろ!?」と思うようなお値段に・・・。こんなのチョロQじゃないやい!
時代のニーズ的に、昔のようなシンプルゼンマイ走行のチョロQが復活するのはもはや望むべくも無さそうですが、いろんなものが予想もつかないタイミングでリバイバルする昨今なので、ちょっと期待もしてみたいところです。まあ、そうなっても、あの狂乱の時代のようには集められないと思いますが。