【自動車ライターと観る映画】ワイルドスピードが20周年らしい
2001年に、第一作目となるワイルドスピードが公開されました。2021年は、ちょうど20周年となるわけです。ちょうど、第9作目の公開もあるので、思い出話でもしようと思います。
そして初期作品は特に、車種選別や自動車の改造に関する描写がマニアックです。せっかくなら順番に見直そうという人も、一定数いるかと思いますので、第1作目に登場する車について語っていこうかなと思います。
というのも、自動車ライターって日頃からいろんな車について調べたり、乗ってたりするわけです。調べるのは子供でもできるので、その結果が自分の仕事の舞台裏なのかもしれませんね。
ミツビシ・エクリプス
まず、オープニングでバーンと登場してくるのが、この緑のエクリプス。もともと、北米向けに作っていた車で、4WD+ターボエンジンを搭載するモデルです。日本で販売されたのは、この世代では、FFモデルだけとなり、この世代の4WDの販売が無かったのが残念。
ですので日本的には、実はレア車両なんです。そして、アメリカでは数社からOEM販売がされ、ダッジ・アベンジャー、イーグル・タロンなどなどあり、価格的にはかなり安めのスポーツカー。
アメリカ版の格安スポーツカーの代表格のためか、免許を取った車好き少年(アメリカ版)が、よく乗っているパターンの車(昔、海外帰りの先輩が乗ってた)。
トヨタ・スープラ
スープラという名前は、日本で販売されていた、セリカXXの海外名として登場しました。ただ、この映画に登場するJZA80型は、日本でもスープラとして販売がされていました。
そして、日本的にはまた数が少ない車体で、屋根の開くタルガトップは本当に数が少ないのです。
そして、映画内のこの車はもともと事故車で、どうせ改造するしという事で、トラック一杯のチューニングパーツで組み上げられます。エンジンとボディがあれば、どうせ改造する時に交換する部品がほとんどなので、奇麗な車でなくてもいいという雰囲気が、ある種のリアリティーでした。
ダッジ・チャージャー
どこからどう見ても、ドラックレース仕様のチャージャーで、V8エンジンの上に鎮座する、超巨大スーパーチャージャーは、エンジンに空気を圧縮して送り込む装置です。その上にある3連スロットルで、それに対応するくらいのたくさんの空気を一気に吸い込みます(ノーマルの3倍くらい吸い込む面積がでかい)。
リア側も、ナロー化されたアスクルと、超ワイドタイヤ。見る人が見れば、ドラッグ仕様の作りこみが1番凄いテンプレ仕様になっています。ドムパパが作りこんだものを、さらにドムが直して作りこめばこうなるなー、長年かけて作りこんだ雰囲気がたまりません。
ニッサン・マキシマ
ニッサン・マキシマは、日本ではセフィーロとして販売されていたものです。映画に登場するマキシマと、日本で販売された、同世代のA32型セフィーロは、とにかく不人気でした(THEおじいちゃんのセダンという感じ)。
でも、そんな不人気車を改造するのも、カスタムカー的にはアリだったりします(誰とも一緒にならないところが最大のメリットで、他は部品が見つからないとか、加工が必要とか、デメリットと言えることがクソ多い)。
劇中で、1番マニアックなカスタムベース車。
ホンダ・インテグラ
ドムの妹、ミアちゃんのインテグラ。数少ないミアちゃんの愛車運転シーンです。DC2の2ドアではなく、DB8の4ドアなのが印象的です。
これもまた、日本では在庫が少ないモデル。
ACURA仕様では、丸目の4連ヘッドライトになっていて、日本では賛否両論あったデザインが採用されているのですが、横長のヘッドライトなのを見ると、JDM(日本版)仕様をやや意識している仕上がりです。
日本ではあえてUSの丸目にする人も居ますが、その逆で結構マニアック。
VW・ジェッタ(ボーラ)
個人的には、劇中で1番好きなキャラクターと車。
ジェッタは、ゴルフのセダンバージョンで、国内的には、不人気の部類の車。しかしながら、ゴルフの部品がほぼ使えるため、改造にはあまり苦労しないという車になっています。
乗るのはジェシーで、数学だけはできるけどADHDというクセしかないキャラクター、1芸を極めるという点では凄いキャラ。
ニッサン・シルビア
当初は、S14型って超不人気車でした。私が免許を取ったら中古で30万位だから、買おうかと思ってたぐらいの車。レティの14は、後期のようですが、この前期型はマジで不人気。一桁万円の車さえあったくらいです。
今は、めちゃめちゃ値上がりして、そのころと比べたら100倍くらい値段が高騰している気がします。
Yokohama Model 5も、当時あこがれてたホイールだったんだよなー。
ニッサン・スカイライン
この中では唯一、左ハンドルが無いモデル。したがって、レオンの愛車はTHE JDMなのですが、どうやって手に入れたのかは謎。
25年規制があり、GT-Rはアメリカには輸入できなんじゃなかったっけ?と、不思議がいっぱいなのですが、細かいことを気にしてはいけない。
ビックバード(セサミストリートの)色をしたスカイラインということで、ビックバードスカイラインとも呼ばれていますが、VINナンバー無しということで、ウィスコンシン州によって処分されてしまったそう(1番残念な車両)。
ホンダ・シビック
シビックのクーペは、日本では販売されなかったモデルで、日本にあるクーペは逆輸入車。またしても、レアなタイプ。
でも、カッコイイんですよ、EJ型のクーペ。日本では、ハッチバックか、セダンになってしまいますが、個人的には歴代シビックの中で1番カッコイイと思っています。
その他のカスタムカー
この作品の凄いところは、オーディエンスに登場する名もなきカスタムカーは、応募で当選した一般ユーザーのカスタムカーで、映画のために作られた劇中車というわけではないところがポイント。
実は、劇中車よりもお金がかかっている車が多いんじゃなかろうか。
まとめていて思ったこと
日本車が活躍する、珍しい映画ですが、クルマ好きから見ると日本で売ってない車ばかりと、少し残念。といっても、舞台がアメリカなので、それはそうなるよねと思います(笑)。それが、リアリティなのかな。