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Sam Wilkesの使用機材などについて

今年6月に東京で開催されたFestival Fruezinhoで、Sam Gendel and Sam Wilkesのデュオを観に行ってきました。その前後で調べたり考えたりしたことを雑にまとめておきます。

デュオでのステージはペダル類を確認すると二人ともピッチシフター+モジュレーション+リバーブで音色のバリエーションを作ったうえで巧みなルーパーさばきに驚嘆しました。ピッチシフターはSam Gendelはいつもの特注品、Sam Wilkesの方はOC-2とエレハモのPitch Forkを2台づつ、Knowerのときと共通のようです。

二人ともボードの最後にbossのルーパーRC-30があり、曲によってどちらかがビートを担当していました。この機種はSam WilkesとJacob Mannのデュオでも活躍しています。

Sam Wilkesはオクターブ上げたコード弾きをナチュラルに聴かせる空間系の使い方が勉強になります。それぞれの音色ごとにダイナミクスの表現がものすごく多彩で、楽器が壊れるんじゃないかというくらいに弦を叩くゴーストノートの生き生きした感じも生で見ないとわからなかったと思います。

Knowerのアルバム発売時のインタビューが載っている2018年8月号のベースマガジンを引っ張り出してきて読み返すと、「最初にKnowerで演奏したのはTim Lefebvreの代打としてで、そこからTimにはレッスンも受けた」など書いてあってLAミュージシャンの繋がりがいろいろわかります。

Instagramなどでここ数年のペダルボードを確認できる範囲でまとめました。L. A. Sounddesignというところが制作しているようです。接続順はこの通りでないかもしれません。

input
Boss TU-2 (tuner)
Boss OC-2 (octaver)
Boss OC-2 (octaver)
EHX Pitch Fork (pitch shifter)
EHX Pitch Fork (pitch shifter)
Chase Bliss Warped Vinyl Hifi (chorus/vibrato)

EHX Deluxe Memory Man (delay) ここはDODのエンベロープフィルターに置き換わっていることもある

EHX Attack Decay (tape reverse)
Maxon PT999 (phaser)
Tech 21 Red Ripper (fuzz)
Hartman Electronics Analog Flanger (flanger)
Strymon Flint (tremolo/reverb)
Ernie Ball VP JR (volume pedal)
output
Strymon Zuma (power supply)

Knowerなどでよく使われるOC-2をかけたベースプレイと、ソロやデュオのセッションで聴けるピッチシフター+モジュレーションのコード弾きに両対応した形ですね。OC-2とPitch Forkが二台ずつなのはドライ音あり/なしといった設定を曲中で使い分けるためでしょう。パンデミック初期のソロパフォーマンスでそれぞれの音色が堪能できます。

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