12の巻『俗に言う』
ギャルとの疑似恋愛に終止符が打たれてからの私は、
荒ぶっていた。
俗に言う『反抗期』に突入したのである。
素直になれない自分の気持ちにいらいらし、
家では『うぜぇ』『じじい、ばばあ』のオンパレード
よく観ていた映画は『修羅がゆく』
なぜだろう・・・
あの類いの作品を観ると、自分が最強になった錯覚におちいる。
全くの勘違いだ。
私は精一杯、反抗した。結果は100戦100敗
それもそのはず、、私の家族は私と妹を除き、
皆、剣道や空手でそれなりの階級をもった武道家達だった。
あの時の私は自分の強さという意味を完全にはき違えていた。
心は弱いままだ。
自己主張できなかった私の、唯一の楽しみがダンスだった。
踊っている時間だけ、心が解放できた。
でも、そんな私にある日転機が訪れた。
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