men's109のアパレル店員になってみた!
こんにちは、チワです。
昨日はふと改めて今後自分がどこに行きたいのか、何をしたいのか、見つめ直してみると、思っている方向と違うことに注力しかけていたことに気付き、あぶねぇあぶねぇ。と我に返った。
思い込みが激しい私は、これについてこうしなきゃと思うとどうしてもそれにだけ頭と身体が動いてしまって、どうも心がついていかない。
私もまだまだ自分を知ることができていなかったりする。笑
それはさておき、今日は私の仕事人生でよくわからんかったなぁ…という思い出話をしたい。
多分、渋谷とかのmen's109とは全然違うと思う。笑
流石地方のmen's109、って感じのエピソードをまとめてみたので楽しんでもらえたら嬉しい。
サクッと読みたい人はInstagramに画像解説あり。
早速いってみよー。
異空間、men's109のフロアに初潜入。
私がこの仕事を見つけたのは専門学生の時。
周りがアルバイトをしながら生計を立てているさ中、私は何もせずに単発のアルバイトだけで賄っていた。
そうこうしているうちに、そろそろ卒業時期。
就職する気が全くなかった私はとりあえず、何かアパレルっぽい事がしたいと思ってタウンワークとにらめっこ。
元々、女性ものよりは男性ものに興味があった私が見つけたのが、なんとmen's109のアパレル店員のアルバイト募集だった。
早速、絶対に避けて通れない市場調査。
とりあえず、募集のかかっている店舗に出向く。
私は地方に住んでいることもあって、そんな関東のザ!都会!!のようなmen's109とは程遠く、なんだかテナント自体もササッと避けられるような、そこだけ真っ暗のフロアに証明があるような、そんなフロアにあった。
エスカレーターで上がれば普通の人ならさっさと次の階に上がりたくなるような、そんなフロア。笑
私は意を決してそのフロアを覗いてみた。
絶対私が嫌いな空間。
だけど、服だけは好きだった。
かっこいい服、たくさんある。
おしゃれな服、たくさんある。
デザインが個性的過ぎて、刺さる人にしか刺さらないものもあったり。
しかしながら、この市場調査をちゃんとしなかったせいで私は後に大変な苦労をする羽目になる。笑
呼び込みスタイルが個性的過ぎて啞然とした。
いざ、面接を受けてみると、なんだかめちゃくちゃイカツイお兄さん?おじさん?が店長で、正直、今時日サロは流行ってねぇぜ?と思うくらい色黒。笑
よくわからないファッションセンスだったけど、どうやら着ているものはすべて自ブランドの服だとか…うん…なんというかチ〇ピラ…センスが…。
でも、当時は自分の知らない世界が知りたかった好奇心に負け、あっさりと働くことを決めてしまった私。
勿論、そんなmen's109の一角のアパレルでまさかちゃんとした入社テスト(国語・算数)があるとは思っておらず、
「まあ、適当にやってよ。終わったら教えて。」と言われてテスト用紙を渡された。
その時、たぶんめっちゃバカだと思われたのか、どうせ0点だろ。くらいの勢いで言われたのを覚えている。
結果はほぼ満点だったんだけど。笑
その点数を見た店長が思わず私に「ウチでいいの?ウチこれ0点取るやつしかないけど。」と真顔で聞いてきた。
つまり、バカしかいないという事。
自分の店の子たちを馬バカと言っていいのか?と思いつつ、たぶん私のような子は合わないかもしれないと遠巻きに言われていたのだけど、私はそれでもいいと、言ってしまった。
そうこうしてアルバイト初日が始まり、まずは呼び込みから。と言われて、
え?呼び込み?!そんなことこの間してなかったやんけ!と心の中で悪態をついた。
サボっていたのか、この間は…店長いなかったもんな…と私は思った。
そしてこの呼び込みスタイルが、他店は行っていないがこの特殊店長のせいで始まったのだとか。
正にこの呼び込みスタイルこそ、街中で一生懸命キャッチしているお兄さんお姉さんのやる、あれだ。
「お姉さんこれから居酒屋どうすか!」
「お兄さんウチのお店どうですか~!」
の、興味のないお客さんが一番逃げる、あれ。笑
まじか。
あれやるんか。そうか…やだな。ってのが正直な感想。
しかも呼び込んだところで誰も引っかからない。
そう、引っかからないのだ。
だって、怖いもん、笑
真っ暗なフロアで証明に照らされた店舗の正面でイカツイお兄ちゃんとギャルが客引きしてるの、普通に怖いから。
しかもこの店舗だけ。
他の店舗は店員がそもそも客に執着せず、話しかけてきたり商品に興味を示した時にガッツリ捕まえにいくスタイル。
そっちがいい。本当にそうしてほしかった。笑
だけど、この店はどうやら自分から獲物を狩りに行くスタイルで、最初は全然客引きできず、友人が話しかけに来てくれたりして話していたら店長からフロア中に響き渡る声で「テメェいつまで喋ってんだ!!!」ってめっちゃ怒られたりした。
だって、お客さんいなかったし。
とは言えず、さーせーん。って謝って戻る。の繰り返し。
段々自分の神経も図太くなってきた頃には、地味な服装をやめて、どっからどうみても露出高めのギャルのお姉さんを演じていた。
慣れって怖い。笑
しかもそういう傾向を好むお客さんばかりだったから、比較的客引きも上手くいくことが多かった。
買ってもらえるかは別として。笑
客層が異様すぎてある意味異世界。
私の働いていたmen's109のブランドは他店と違ってターゲットがまず、夜のお仕事のをしている人向けの物が大半だった。
ホストのお客さんは日常茶飯事、出社前にスーツを試着して裾上げ依頼して次の出勤前にまた来る、はよくあった。
あとはロックやメタル系の音楽ジャンルを好みそうな人が着るような私服系。
年齢層は20~40代と幅広く来店していたけど、みんな個性が強かった。
男女比も意外と半々くらいで、女性は特にホスト通いしている方かお水の世界のお姉さま方。
たまに興味本位と冷やかしの高校生が来るくらい。
そういえば、高校生にナンパされたこともある。笑
5~6人の男子高校生が買いもしないのにフロアをうろついていて、客引きしていた私に話しかけてきたことがあった。
連絡先を聞かれたけど、高校生を相手にするのはちょっと…と思って断ったけど、あの子たちからしたら私も異空間の住人だったんだろう。
ちょっと前まで私も君らと同じ位置にいたんだけどな。
店の接客スタイルが最早ナンパ・キャッチ、のような感じだったからお客さんのノリもそんな感じで、売上作りたきゃ客に媚びろ!!とよく言われていた。
私はいつの間にか夜の仕事の人になったのか?という気持ちにもなったけど、それが当たり前の空間に長い事いると、それが普通と思い込んでしまうこともあり、当時仲の良かった友人には「今のあんたはめっちゃ嫌い。」と人格否定をされたこともあった。笑
あとはたまに来るキャバクラで働いているお姉さんに
「彼氏さんにプレゼントするの?」って聞いたら、同業者にあげるんだよ~って言われたことがある。
「え?それってつまりホストにプレゼントするの?」って聞くと、
「そうだよ~欲しい物ないし、お金の使い道ないから経済回すの~」って言われて笑ったことがある。
彼女のお店ではタクシー代として黒服さんが従業員に3万円ほど出勤の度にくれるとかで、ただそのお姉さんは徒歩圏内に住んでいるから毎回要らないと言ってもくれるそうなのでそのもらったお金で仲間のホストに貢物をしているのだとか・・・。
中々同業者同士で経済を回しているのも面白い話だけど、それを接客しながら教えてくれたりするからやっぱり普通に生活していたら知り得ないことも聞けるのが私は面白かった要因だと思う。
それこそ、お金の話でいうと、貰い過ぎてお金の使い道に困っている警察官のおじ様もよく買い物に来るリピーターさんで常連客だった。
その人は毎回10万位落としてくれているから来るたびにみんな接客するのに客の取り合いみたいになる。
私はその戦争に全く興味がなく、いつもサブで話しかける程度だった。
だけどある日そのおじ様に「働くなら店の服着たらいいしょ。女の子でも着れるカワイイの選びなよ。買ってあげるから。」と言われたことがある。
え…カワイイの選びなよって…。えぇ~…
新人だったこともあり、こんなことしていいのか、と先輩のお兄ちゃんを見れば、「買ってもらいな?」と言われ、店の中でいちばんカワイイと思った白いふわもこのパーカーを買ってもらったこともある。
いいのか?本当に。と思っていたら、常連あるある、「これ社販使えるの?」の攻撃。笑
お金あるなら定価でもいいのでは?と思ったけど、社販で安くなるなら別のも買う。とのことでその先輩兄ちゃんが私分は社販にしたのだけども…
そのあと、勝手に社販にして客に売ったのがアウトだったことでガッツリその先輩兄ちゃんは店長に怒られていた。
私は、逃げた。笑
知らないことに巻き込まれたということで私はお咎めなし、怒号が響き渡る店頭で客引きをしたオチ付き。
(あまりの罵詈雑言に隣の店舗のお兄ちゃんが心配して話しかけてくれた。笑)
Xmasはサンタコス、初売りは飲酒しながら接客販売?!
今でも忘れない…
こんなアホなことあるかよって思った私の人生最大の謎の体験。
クリスマスシーズン、ちょうどウィンターセール期間。
men's109フロアも例外ではなく、むしろカップルの来店や出勤前同伴の夜のお仕事のお客さんも多かった。
「クリスマスじゃん?サンタのコスプレして店頭立って?」
おん??????????????????
なんだって?????????????????????
たまたまイブも当日もシフトが入っていた私に、にこにこしながら店長が爆弾発言。
私と同い年の女子従業員が一人いて、その子と私を呼びつけたと思ったら、これ。
速攻ミニスカサンタのコスプレを2着買わされ、着替え、マジでガチでサンタさんで客引きした時はめっちゃ恥ずかしかった。笑
ほらほらもっと脚出して!トップス着なくてもいいのに肩だしなよ!
とか言われて、いやもうこれセクハラやんけ。とも思ったけど。
このノリには逆らえず、
ええまあ?やってやりますけどね!!!!!!!!の開き直りで、2日間のサンタコスを乗り切った。
しかもクリスマス当日、もう一人の子は彼氏とデートで休み…当日一人でサンタコスは非常に恥ずかしい思いをした。
冷やかし沢山来たし、冷やかすくらいなら売上貢献してくれよって感じだったけど、女性のお客さんがカワイイってお世辞をくれたから頑張れた…笑
他店のお兄ちゃんたちには、
「嫌な事は、嫌って言っていいんだよ…笑」
って笑われたけど。
あの怖い店長に言えます?って言い返せば、
「言えないな。ドンマイ。笑」
とか言われる始末…あいつら絶対に許さない…笑
そして極めつけは新年早々の初売り。
出勤して早々私が言われたのは、新年のあいさつでもなく、
「今すぐコンビニ行ってスト缶4本買ってこい!」
だった。
は?スト缶?!
何に使うの?え?飲むの?!
「酒飲むんですか?」って聞けば「毎年ウチは酒飲みながら新年接客してるから!」とか言われ・・・。
は?????????????????????????????
飲酒しながら接客サービスは聞いたことないぞ?
このフロアは本当に何でもありなんだな?!
という気持ちでいっぱいだった。
出勤早々、コンビニに走ってスト缶(ロング)を買った私。
正直この時、私は酒など飲めないくらい激よわ成人したての人間だった。
全部飲んだふりしてトイレに捨てた。
が、正直シラフが誰もいないあの空間でシラフでいることは結構耐え難かった。
そしてこの飲酒接客のせいで・・・のちに私に悲劇は訪れることになる・・・。
酔ったノリで常連客にキスしろ!命令投下!!
末代まで呪ってやる。くらいの気持ち。
この初売り、私は絶対に忘れない。
お昼近くなるともう店長はほろ酔い気分で常連客に接客している。
常連さんには「いやもう出来上がってるじゃないっすか~」とか言われているくらい、もう浮かれポンチ。
ああ、絶対に絡まれたくないな、と思っているときに限って私の手が空いてしまう。
「おい!ちょっと来い!」
店長に呼ばれたらそれは死刑宣告と同じ。
ああ、私は今度はなにをむちゃぶりされるのか。
酒が足りないとか?
喜んでおつかいにいきますけども・・・。
店長「お前〇〇さんにキスしろ!」
は???????????????????????????????
私「え?なんでですか?」
店長「今日沢山買ってもらったしブログに載せるから、早く。」
私「え、いや、キス写真はダメでしょ・・・」
常連客「流石に娘と奥さんに怒られるし職業上その写真はダメっしょ!」
私「(いや、娘いんのかよ!!てか警察官だろあんたああああ!!!)」
店長「じゃあほっぺ、ほっぺにしよ!し終わったあと写真撮るから!!」
常連客「それなら・・・かわいい子にちゅーしてもらうのもアリかな、笑」
私「(・・・おまわりさーーーーーーーーーん・・・)ははは、はぁ。」
ってことで、店長命令で私(シラフ)はこの常連客(自称警察官)のおじ様のほっぺにキスすることになった。
ここはそういう店か?
普通の思考回路している人はいねぇのか?
客取るためなら枕営業するのか?ん??????
って気持ちになったのだけは今でも忘れない。
マジで店長もこの常連客(自称警察官)も忘れない。
大体酒飲みながら接客って普通に買い物に来るお客さんに失礼すぎる。
あまりのむかつき具合に帰って速攻母親に愚痴った。
めっちゃキレてたけど、そりゃキレるよね。うん。笑
これが私がこのブランドで働くのを辞めようと心に誓った瞬間だった。
誰も咎める人も止める人もいない。
マジでヤバイやつらの集まりだなって思ったから。
(因みにその数年後店舗ごと潰れていた。ざまあみろ。笑)
まとめ
men's109アパレル店員になってみた話。
結論、普通じゃない。笑
多分、渋谷のmen's109は一度遊びに行ったことがあるけど、確かにフロア降りたらすごい勢いで話しかけてくるけど、笑
私のいたフロアとは違って真っ白の清潔感あるオシャン空間だった。
だから地方でしかも繫華街が近いかつ客層が夜のお仕事の人が多かったこともあって、私のいた店舗はそういうお店の販売スタイルだったんだと思いたい・・・。
店長が特殊だったのもあると思うけど。笑
20歳のまだめちゃくちゃ子供で分からないことだらけで、好奇心が勝っていたあの頃だったからなんとかなっていたけど、今だったら絶対に働きたいとは思わない。
確かにアパレル店員なんだけど、アパレル店員なんだっけ?って思う事がありすぎて、笑
当時はパワハラとかセクハラとか世間でもあんまり取り上げられていなかったから許されたんだと思う。
今なら店長もその常連客もお縄についているはず。笑
警察官が加担したら最早懲戒解雇もいいところだと思うけど・・・。
ただ本当に自分の知らない世界に飛び込むのは勇気もいることだけど、新しい世界の扉を開けて知るってことは中々面白い経験だったと思う。
あの頃だからこそってのはあるけど。
絶対に市場調査はしっかりすることがおすすめではある。笑
中途半端にやると私みたいに失敗する。
それだけは忘れないでほしい~~~~~~~。
さて、今日はこの辺で。
めっちゃ語ってしまった。笑
また次の更新でお会いしましょう。
チワ。
社会不適合者が作るシェルターサポートに! どんな時でもふらっと立ち寄れるお店を構えるのが人生最大目標:)