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新婚旅行で病院送りになった話

この記事に興味を持っていただきありがとうございます。
新婚旅行でまさかの病院送りになった話、お付き合いください。

2013年4月、大雨の中、
私は8年間お付き合いしていた彼女と結婚しました。

彼女との出会いはよくある友達の結婚式。
出会ってからすぐ大阪と東京の遠距離恋愛になりました。
が、縁あり愛あり、結婚しました。

私たちの唯一無二の趣味、共通項は「海外旅行」です。

結婚する前も、いろいろ行きました。
プーケット、シドニー、タンザニア、イタリア、サントリーニ島。

どの旅行も素晴らしい旅でした。
そして少なからず経験値もあり旅慣れしていました。


そんな私たちがまさか新婚旅行で・・・

10日連休をいただけるとなれば、やっぱり南米でしょう。
ということで、新婚旅行は南米に決定です。
結婚式の準備と同じくらい気合いを入れて旅行の準備をしました。
航空券の予約、ホテル、はもちろん個人手配。
マチュピチュ、イグアスの滝、ブラジルの現地ツアーも個別で予約。

準備は万全です!


式から一週間、いよいよ新婚旅行へ出発です。
(新婚旅行の旅程はまた改めて詳細を書いてみたいと思います)

最初の目的地は、アメリカはダラス空港を経由してペルーです。
そうです、「マチュピチュ」です。

日本からペルーまでの道のりは、
もちろん今まで経験もしたことがない距離と時間でした。
そして高度。飛行機が付いたその時から空気が薄い。
体にはだいぶ負担がかかっていたのかもしれません。

マチュピチュ遺跡ではワイナピチュ登山。絶景でした!

マチュピチュを後に次に向かったのは、ブラジル。
確か急遽フライトが欠航してサンパウロで一泊。
翌朝、早朝の便でイグアスへ移動。

イグアスではヘリで空から、歩いて真横から滝を楽しみました。
そのスケールに圧倒されます。マジ感動。

そしてイグアスではゆっくりしようとリゾートホテルで宿泊。
滝を観光した後はホテルのゆっくり過ごしました。

ようやく新婚旅行ぽくなってきました。

ホテルでまったり、ゆっくり。
プールサイドで私はビール、妻はマンゴージュース。
夜はショーを楽しみながらのシュラスコバイキング。


そしてその夜、ついに事件が起きたのです。
シュラスコのあたりから少し兆候はありました。


妻はとにかく、おなかが弱いです。
基本飲み物は、氷抜き、常温です。冷え性です。
私とは正反対。


夜中、彼女は寝れないようです。2時3時と記憶しています。
空はもちろん真っ暗です。

そしてトイレの回数も増え、熱も出てきてうなされています。
我慢強い彼女もこの時ばかりは悲鳴を上げていました。

妻「病院、病院、病院に行きたい」

私「夜中だし、とりあえずロビーで薬と氷嚢もらってくるから」

妻「だめ、病院、医者」

電話でフロントに助けを求められるほどの語学力もないので
とりあえずダッシュでロビーに向かいます。

「朝まで様子を見てください、朝になったら専属の医者を呼びます」

部屋に戻ります。

妻「病院は?!」

私「我慢できないか?」

妻「むり」

もはや声にも全く力がありません。
私は次にカード会社に電話します。すぐに繋がりました。
妻の症状と現状を伝えると
「治療費は心配ありません、保険がききます。病院に行ってください」


妻はとにかく苦しそうですし、病院行きを決断します。
新婚旅行で、そしてブラジルで、病院送りです。


ガイドに電話してみますが、もちろん繋がるはずもありません。
明け方まで唸り続けていましたが、だましだまし気を紛らわせます。
脱水症状だし、でも水も飲みたくないし、体も受け付けないようです。

本当に苦しそう・・・
まさかそんな姿をここ南米で、新婚旅行中に見ようとは。

私たちはリゾートホテルで困り果て、そしてようやく朝を迎えます。
ふらふらの妻をタクシーに乗せて、念願の病院に到着です。

まさかここまで来て病院に来るとは想像もしませんでした。
南米の病院。でも着いた時はほんの少しだけ安心しました。

決してきれいな病院ではありませんでしたが、もうここしかありません。
薄暗い朝に妻を支えながら病院に入ります。


ブラジルはポルトガル語。
オブリガード、グラシアスくらいしかわかりません。

英語が全く通じないことの怖さを痛感します。
ガイドから折り返しの電話もまだありません。
(朝の待ち合わせしていた時間に心配そうにやってきましたが…)

症状や辛さは本当に伝わっているのか?
とにかく点滴が始まります。

私はまだまだ半信半疑でしたが、
妻はとにかく治療が始まったということで安堵の様子です。

横になって寝ています。一安心です。

2、3時間くらいでしょうか、
大きな点滴3本くらいがゆっくりと注入されていきます。

だいぶ顔色も戻り冷静さも保っています。

私も横で寄り添っていましたが、
少し外の空気も吸いたかったので朝食を買いに出かけます。

その日の予定は全てキャンセルです。
ガイドが心配そうに病院まで来てくれました。

妻もだいぶ良くなったようで、自力で立ち上がります。

私への申し訳なさからか、
「一人でガイドと行ってきていいよ。私はホテルに戻るから」
そんなことを言うわけです。

行けるはずがありません。
今日はゆっくりホテルにいようと声をかけ、説得します。

そして点滴も終わりようやく退院です。
そしてベットから起き上がり、一緒に受付まで歩いていきます。

ソファーで支払を待っている時、何度も何度も謝られました。
でも本当に妻が何とか回復してくれと本当に安心でした。

むしろ海外で病院。旅行になれていても初めての経験でしたし、
ましてや時間外、3時間の点滴。支払がどうなるかとビビっていました。


その時です、またしても事件です。



トイレに立った妻が崩れ落ちます。


妻の顔が一気に青ざめていきます。
ギリギリ間に合い抱きかかえて支えます。

「やっぱり、無理」


完全に医療ミスや!と思いました。
再度病室に運ばれて点滴開始です。


次はなんか強いやつ?!を打たれているみたいです。

気が気ではありませんでした。

この病院は大丈夫か、私は変な心配までし始めてしまいます。


そして一本目が終わろうしているのに看護師が来ません。
看護師を呼びに行きますが、直ぐに来てくれません。


急いで部屋に戻ると、点滴に血が逆流しています。
妻は「大丈夫だから、落ち着いて!」と私に言います。

私は取り乱しています。健康診断の採決で倒れるような男です。
慌てふためいています。


しばらくして看護師がのんきにやってきて、2本目に突入です。
もう信じられませんでした。


しかし無事2本目が終わる頃には、妻はだいぶ回復しており、
今度こそは大丈夫そうでした。
少しの笑顔も確認できてめちゃくちゃ安心したのを覚えています。
そして口をそろえて出てきた言葉は「早く帰ろう。」でした。


すると私が医者に呼ばれます。深刻そうです。
次はなんだと思いながら部屋に入ります。

医者がなんか真剣に話していますが何を言っているか全くわかりません。
PCを借りてGoogleの翻訳にタイプしながら筆談が始まります。

「一週間入院、要精密検査、安静」

うそつけ!と思いながらも、病室に戻り妻にそれを伝えます。


「とにかく英語圏に帰らせて」


賛同しました。とにかくアメリカに行こう。
支払を済ませやっと退院です。滞在時間9時間くらいです。

帰りガイドに薬局に寄ってもらい薬を買います。
あとお水はトラウマなようでオレンジジュースばかり買っていました。
(高い薬も全部クレジットカード会社に請求し支払われました)

結局、お高いイグアスのリゾートホテルも楽しめず。
そしてトランジットで立ち寄ったリオでは妻を空港ホテルに残し、
私はガイドとコルコバードの丘とシュラスコへ。
(新婚旅行でまさか嫁意外と食事するとは・・・)

空港へ戻ると妻もだいぶ元気になっていて安心しました。

そして飛行機に乗りこみやっと英語圏へ帰ることができたのです。


アメリカに到着したころには見違えるほど元気になっていたので、
とりあえず日本に帰ってから病院に行こうということで帰路につきました。

無事帰国です。
げっそりしていたので美味しそうにお茶漬け食べている姿をみて
本当に安心しました。


結局帰国後の体調は良かったので、食あたりだったと結論づけました。

そして旅行も終盤だったので良かったのですが、
序盤だったらどうなっていたんでしょうか?

せっかくの新婚旅行が、
そして思わぬケンカでこじれていたかもしれません(笑)


みなさん、新婚旅行は冒険ではありません。
結婚式の疲れを癒し、海のあるリゾートで贅沢な時間を過ごす、
そんな旅が良かったのかもしれません。

式後は意外にも緊張やプレッシャー、疲れがたまっているものです。

マチュピチュ、イグアスの感動は本当にすばらしく忘れられません。
しかしいつも振り返ると「病院送り」の話になります。

マチュピチュの絶景もイグアスの迫力も、
病院送りという濃い思い出には到底かなわないのです。

旅はいつでも行けます。休みは取ろうと思えばとれるし作れます。
きっと絆は深まったと思います。笑い話にもネタにもなりました。

しかし新婚旅行はやっぱりベタにハワイが良かったのかも(笑)

・海外で水には注意!

・クレジットカードの海外保険は使える!

ちなみに私たちは懲りずに冒険を続けています。

以上です。



最後まで読んでいただきありがとうございました。

まとめはありません。何か一つでも気づきがあればうれしいです。

明日へのヒントになれば幸いです。

氷には気をつけろ。


be positeive! 
それでは次の記事でお会いできることを楽しみにしています。 

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