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食品着色料「タートラジン」で、生きた動物の皮膚を透明化することに成功 テキサス大学ダラス校

テキサス大学ダラス校の物理学者であるZihao Ou博士とそのチームは、驚異的な発見を発表しました。彼らは一般的な黄色の食品着色料「タートラジン」を使用し、生きたマウスの皮膚を透明にすることに成功しました。この技術は光学イメージングや医療分野での新たな応用が期待されています。

生きた皮膚は通常、霧のように光を散乱させるため、内部を見ることができません。しかし、Ou博士たちはタートラジンという黄色い染料を水に溶かし、その溶液を皮膚に塗布することで皮膚を透明化しました。染料が皮膚に吸収されると、光が皮膚を通過しやすくなり、血管や臓器が直接観察できるようになります。

この透明化プロセスは逆転可能で、染料は皮膚から洗い流されるか、体内で代謝され尿として排出されます。皮膚が透明になるのに数分かかり、あたかもフェイスクリームのように機能することが説明されています。この技術は、医療分野において超音波検査や高価な診断装置に代わる手法として、将来の研究や診断技術に大きな影響を与える可能性があります。

さらに、この染料は非常に安価で生体適合性も高いため、多くの研究者がこの技術を用いた新たなイメージング技術の開発に着目しています。現在はマウスでの実験が中心ですが、今後は人間の皮膚への応用も検討されています。特に光学機器を使用した生物学的研究の分野で、この技術は既存の手法を一新する可能性があり、研究者たちはさらなる技術の進展を目指しています。

タートラジンは、スナックやキャンディなどの食品に使用されるFDA認可の食品着色料で、安全性も確認されています。実際の応用に向けて、研究チームは染料の最適な使用量や適用方法をさらに研究しており、他の分子や合成材料との比較実験も進行中です。

この発見は、従来の医療機器のコストを大幅に削減し、多くの人々が手軽に利用できる診断ツールの開発に貢献する可能性があります。テキサス大学ダラス校の研究チームは、さらに進化した技術の開発に向けて研究を続けており、今後の成果に期待が高まります。

詳細内容は、テキサス大学ダラス校が提供する元記事を参照してください。

【引用元】

【読み上げ】
VOICEVOX 四国めたん/No.7


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