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負傷すると2匹のクシクラゲが1匹に合体することを発見 エクセター大学

私たちの地球には未だ解明されていない不思議な現象が数多く存在します。特に海洋はその最たる例であり、その中には私たちの理解を超える驚異的な生物が生息しています。最近、エクセター大学の生物科学者たちは驚くべき発見をしました。それは、ある種の海洋生物が怪我をすると他の個体と合体し、一つの個体になることができるというものです。この発見は、海洋生物の驚異的な適応能力を示すとともに、生物学的な融合現象の新たな地平を開くものです。

この研究の主役であるのは、「コビオクシス・レイディア」と呼ばれる生物です。これは海洋の表層に生息する小さなクラゲの一種で、透明で美しい外観を持っています。通常、これらの生物は単独で生活していますが、驚くべきことに、怪我をしたり一部を失ったりすると、近くにいる同種の個体と合体し、一つの大きな個体になることができるのです。

科学者たちは、この現象を調査するために一連の実験を行いました。その結果、コビオクシス・レイディアが自己認識システムを持たない可能性が高いことがわかりました。つまり、これらの生物は自分と他者を区別する能力がないのです。そのため、彼らは近くにいる仲間を「自分の一部」と認識し、迅速に融合することができるのです。

実験では、二つの個体が融合すると、神経系を統合し、行動を共有することが観察されました。具体的には、彼らは筋肉の収縮を同期させ、消化管を統合して食物を共有することができるのです。これは、生物学的な統合がどれほど迅速かつ効率的に行われるかを示す興味深い事例です。

この発見は、動物の再生や修復能力に関する新しい知見を提供し、将来的には医学や生物工学の分野で応用される可能性があります。例えば、人間の組織再生や臓器移植の研究において、この現象を応用することで、新たな治療法の開発が期待されます。

さらに、この研究は、海洋生物が持つ驚異的な生物学的特性を掘り下げる一助となります。コビオクシス・レイディアの融合現象は、生命の多様性と驚くべき適応能力を再認識させるものであり、生物学の新たな地平を開く重要な一歩です。今後の研究では、この現象が他の生物種にも見られるかどうかが調べられることが期待されます。

詳細内容は、Science Alertが提供する元記事を参照してください。

【引用元】

【読み上げ】
VOICEVOX 四国めたん/No.7


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