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衆議院選挙2024ふりかえり②(日本維新の会・国民民主党・社民党)

 10月27日に投開票が行われた第50回衆議院議員選挙振り返りの第2回です。

日本維新の会

 日本維新の会といえば大阪で無双していること。これに尽きます。なんと大阪の19の選挙区を独占という、とんでもないことをやっています。確かに万博は誘致したし、梅田にグラングリーンとか作ったし、大阪では着実に実績を積み上げています。しかし区役所の窓口業務はパソナに丸投げ。美術品は地下に放置。肝心の大阪万博も問題が山積みで、無事開催できるのかもよく分かりません。
 一方で、大阪以外ではほとんど存在感がありません。大阪以外で小選挙区を勝っているのは4選挙区のみ。そのうち、京都2区のデスノート前原氏(所属した党がことごとく解散しているので)と滋賀1区のアレックス斎藤氏は、ついこの前まで国民民主党にいた人なのでノーカウント。とすると残りは広島4区と福岡11区なのですが、広島4区は1.2ポイント差での勝利、福岡11区は1.7ポイント差での勝利と、かなりの接戦となっています。
 比例代表でも、北海道東北中国四国は0、東京と南関東で2議席以外はすべて1議席と、近畿以外では全く存在感がありません。それどころか、票数としては大幅に減らしているというデータがあります。

 自民党が減っているのはともかくとして、維新の会はもっと減っています。自民党の減少率は約26.8%ですが、維新の会の減少率は約36.8%と、10ポイントも上です。いかに維新の会が飽きられているかをよく表しています(大阪以外で)。そして全体としては議席数を減らしています。大阪は東京を目の敵にしていますが、逆に大阪は他の府県から目の敵にされています。そうでないとこんな結果にはなりません。そろそろ日本維新の会は大阪以外では全くウケないことについて考えた方がいいです。吉本興業にでも聞きに行った方がいいのではないでしょうか。マスコミのせいではありません。なぜなら大阪と他の近畿地方の府県は同じテレビ局を共有しているからです。それと、デスノート前原氏が日本維新の会に降臨してしまったのをどう扱うかという新たな問題が発生しました。さて今後どうなるでしょうか。個人的には前原さんに大いに力を発揮してほしいものですが。

国民民主党

 今回の衆議院選挙の主役・国民民主党の登場です。まぁ今さらなんですけど、「民主党」が多すぎるんですよね。自由民主党に立憲民主党、社会民主党に国民民主党。よく自民党支持層が、かつて民主党が政権を取っていた時代のことを「悪夢の民主党政権」と言っていますが、自分たちも「(自由)民主党政権」であることは都合よく忘れていますよね。自民党と社民党はともかくとして、立憲民主党と国民民主党は紛らわしいと思っている人も多いのではないでしょうか。しかも比例代表の投票先に使う略称はどちらも「民主党」になっているので、「民主党」という投票用紙があったばあいは両党に按分されるらしいです。非常にもったいないです。なので今さらなんですが、「国民○○党」に改名した方がいいです。「○○」の部分はお任せします。ただの「国民党」だと台湾みが出てしまうので。
 国民民主党は以前からネットでのウケがとてもいいです。それが今回の結果にもつながったのではないかと思われます。他の党と違って、ちゃんと政策らしい政策を考えていると。珍しくネットの意見と現実の結果が一致しました。ただ今回あまりにも勝ちすぎて、候補者の数が足らなくて、みすみす他の党の候補者を当選させてしまったという事例があったそうです。ここまで勝ちすぎると、候補者の質が気になってしまいます。誰でもリストにさえ上がっていれば議員になれるというと、どんな人が上がってくるか分かりません。前回の民主党の時も、民主党に名前だけは出したけど、ほとんど選挙活動をしていない。でも当選しましたという人が。あの人が結局どうなったのかは知りませんが。今度はそういうことのないように、きっちりと導いてあげてほしいです。まだこれぐらいの規模感なら目も届くだろうし。
 そして、これだけ議席を取ってしまうと、与野党双方から、一緒に連立を組もうという誘いが湧いてくるわけです。今のところ両方ともお断りしているようです。それでいいと思います。国民民主党に投票した人は、同党が政権与党になってほしくて投票したわけではないと思うので。というか政権与党になってしまったら、自分のやりたいことがやれなくなるということは十分考えられるわけで(単独政権ではないので)。ということで、これからも「政局よりも政策」という軸はぶれないで、国会の荒波を乗り越えてほしいと思います。ただ尊厳死の件と、最終日に石丸伸二を選挙カーに乗せたのは残念だった…まぁ最初から完璧を目指せるものではないですからね。

社会民主党

 今回は沖縄2区で当選があったのみで、比例代表では1人も取れませんでした。参議院には福島みずほ党首など2人が存続しているので、全部で3人です。一応政党の要件は満たしているのですが、ぽっと出の参政党や日本保守党と大して変わらない泡沫政党になってしまいました。前身の日本社会党時代は自民党と55年体制を形成し、その後は土井たか子時代を経て村山内閣で政権を取ったこともある政党が、この体たらくです。共産党が236人も候補者を出しているのに、社民党は17人しか候補者を出していません。本当にやる気があるのでしょうか。共産党みたいに「赤旗」を制作するといったサイドビジネスもないし、もういっそのことれいわ新撰組に身を預けたらどうでしょうか。(さすがにそれはプライドが許さないか。)しかし沖縄というところは…いわゆる「オール沖縄」というやつですよね。デニー知事の与党でもありますが、せっかく素晴らしい文化遺産があるのに、政治(というか活動家)が残念でなりません。

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