20241201
師走朔日
新月を迎えるも、今年最後のそれが大晦日に控えているらしい
朝陽の届く前に、ベランダに出る
しんとした、日曜日の朝
この静けさ、凛とした空気感
すきなんだよなぁ
朝晩と日中とでは、寒暖差があまりにも大きい
地表があたたまる前の出発だったから、一枚多めに着て正解だった
駅へと向かう道すがら、鼻の奥がキンとする
この感覚、今季はじめてだ
ついたちの朝営業へ
店主のゆうこちゃんとゆっくりお話ししていると、顔見知りの友人知人や常連のみなさんがぽつりぽつりとやってくる
休日だからか、親御さんに連れられてちいさなお客さまもたくさん来てくれた
ふだんどおりだけど、いつもとちょっと違う空気感にうれしくなる
みんな、時間をみつけて足を運んでくれてありがとう!
とっても名残惜しかったけれど、ばばとお留守番する坊やのもとへ戻るため、お昼前においとまする
電車を乗り継ぎ、最寄駅のひとつ手前で降りる
改札の外側で待ち構えてくれていた子
かかの姿を見つけると、一目散で駆け寄ってくれた
ハグでただいま
ばば、ありがとうね
いつもおやつを買う、リアカーが目印の壷焼きいものお店屋さん
営業に向かう途中にばったりお会いして、いっしょに駅前まで歩いてきたそうな
1km弱の道のり、途中登り坂もあるなかで、ばばに抱っこしてもらうことなく歩いて完遂したとはおどろいた
ロータリー付近に到着するやいなや、さっそく買わせてもらった子は、その後すぐにぺろりと1本たいらげたとのこと
立派なものです
地下の改札から地上にのぼると、店じまいをしているところだった
遅ればせながら、わたしもお会いすることができてよかったなぁ
ひと声お礼のごあいさつをして、またすぐにとお別れする
バナナを切らしていたのと、それ以外にも入用があったのでまとめて買い出し
ちゃっかりジュースもカゴに入れる子、しっかりしておりますな
『おにぎりたべたい』のリクエストにお応えして、お昼ごはんを食べに向かう
みんなでおいしくいただきました
それから、きょう一番のハイライトが待っていた
相棒のミィ(坊やが大事にしている、ムーミンキャラクターのミィをかたどったぬいぐるみ)をお迎えに行く
30年選手の古株だから、ところどころにガタがきて、おしり部分から詰め物がはみ出てしまっていた
ここ数日、懇意にしているお直し屋さんのところへ”入院”していたのだった
突然姿を消してしまったらさみしく想うだろうと察して、お直し屋さんに持ち込む折にはその場に立ち会ってもらうことにした
当人に了承を得て、目の前で託す
これで離れていても安心だね
穴のあいた部分を繕ううえで、とってもいい施しをしてくれていた
ウエスト周りからおしりにかけて、あたらしい布をあててくれていたのだ
ミィはスモックを着ているので、まるでブルマやパンツを穿かせるかのように自然に馴染んていた
さすがだなぁ、脱帽しきりです
身近にこういった救世主がいてくださることを幸福に想う
もうひとりの相棒・ミミを連れて迎えに行った坊や、再会がうれしかったはずなのに、なぜだか店頭に置き去りにして帰ろうとして、その場に居合わせたみんなからつっこまれていた
帰り道は、緑道を通ろう
ビオトープの水辺をのぞき、地面に埋められた側溝のうえを線路に見立てて走ったり、電車を模した遊具を乗り回し、ベンチに座れば電車ごっこをした
中学校の脇に植えられたパンジーやビオラをみて『かわいいねぇ』と愛でている姿をみると、ひなたぼっこでのびのびと過ごすおじいちゃんみたいで、ほんとうにほっこりする
帰りはおんぶに抱っこにとしながらも、最終的には自分の足で家のエントランスへとたどり着いた子
往復歩けたなんてすごかったな
帰ってくるころには手足ともあったかくなっていたから、お布団を敷こう
絵本を読み、唄ってきかせているうちに、目を閉じて寝息を立てていた
きょうもよき日