20230914

近所にあるうつわ屋さん
毎度すてきな企画展、そして安定の常設展に信頼を置いていて、友人への贈り物を選ぶときに重宝している

1ヶ月間の補修工事を経て、今月より実店舗の営業を再開した
実は先週末に入用があってすでにお邪魔したのだけど、リフォームのメインであった2階部分には訪れずお店をあとにしたので、きょうはそちらを拝見したく再訪したのだった

天井が高くなり、床がきれいに張り替えられていた
あらたなる風が吹くようになった空間は気持ちがいい
お店の方々も心なしかリフレッシュしているように映った

お品物をじっくり見させてもらったのち、階下に戻る

ふと目にとまったのは、小ぶりな花器だった

まるで欧州のヴィンテージ食器のようなこっくりとした質感で、丸みを帯びたフォルムでありながらも凛としている
そうしたたたずまいに好感を抱いた

自前のものたちも数こそ少ないもののそれなりに粒ぞろいではある
それらの顔ぶれを思い出す限り、重なるようなものはなかった

なにより、はじめてみたような気がしなかった
すでに我が家にいるような、懐かしさを覚えるような不思議な心地
すうっと馴染んでくれそうな気がした

そんなわけで、そちらを手元に迎え入れることにした

久しぶりに、自分のための買い物をした
それは近頃掲げたばかりのささやかな目標だったから、なんだかとってもうれしくて
偶然出逢ったから買い求めるというのは、必要ゆえに買うとき以上に満足度が高い
そんな当たり前のようなことをひしひしと感じて帰った

さっそく小さな白い花々を活けてみた
漆黒のごとく鈍く光るうつわの景色が、より一層植物のうつくしさを際立たせてくれる
その光景は想像以上にすばらしくて、ついうっとりと眺めてしまった

やっぱりこの子はうちにくるべき逸品だったのだな