Tiny bubbles
1.完璧な1日
<Perfect day by Lou Reed (1972)
Just a perfect day
Drink sangria in the park
And then later, when it gets dark
We go home
Just a perfect day
Feed animals in the zoo
Then later a movie, too
And then home
Oh, it's such a perfect day
I'm glad I spent it with you
Oh, such a perfect day
You just keep me hanging on
You just keep me hanging on
Just a perfect day
Problems all left alone
Weekenders on our own
It's such fun
Just a perfect day
You made me forget myself
I thought I was someone else
Someone good
Oh, it's such a perfect day
I'm glad I spent it with you
Oh, such a perfect day
You just keep me hanging on
・・・
(大意)公園でお酒を飲んだり、動物園で動物に餌をあげたり、映画に行ったり、君と一緒にいれば、それが僕にとっての完璧な1日さ。もうトラブルはどっかに行ってしまった。こんな日々を続けていけたらいいね。そしたらいつかいい事があるよね。
君は小さい頃に足に大怪我をして手術も受けて、それから駆けっこが苦手になっちゃったんだよね。
だから運動会が近づくと、いつも「駿足」を履いて近くの公園で一緒に練習したね。
練習の成果か最初は大差のビリだったけど、2年生、3年生と段々差が狭まってきて普通のビリになったんだよね。
でも、いつの運動会だったか忘れちゃったけど、6人で走る筈が1人当日欠席して5人で走って5位だった時、君が嬉しそうに「今日エリは5位だったんだよ!」って自慢した時、僕は何て言っていいか分らなかったよ。
あれは、4年生か5年生の運動会だったと思うけど、その年の運動会が僕の誕生日と重なった事が有って、いつものように公園で練習した後に2人で自動販売機で買ったジュースを飲んでる時、君が「もしもだけど、多分無理かもしれないんだけど、もし今年の運動会でエリがビリじゃ無かったら、それはお父さんへの誕生プレゼントになるかな?」って僕に聞いたことが有って、僕が「なる!なる!もしビリでもそう思ってくれて走ってくれたらそれだけで十分誕生プレゼントだよ。だから頑張って走ってね!」て返事をしたよね。その時は、本当にその気持ちだけで嬉しかったんだ。
当日、5月の晴れた日曜日。少し蒸し暑くて埃っぽい校庭で、君がスタートする前、何とか君の気持ちを叶えてあげられたらと思って、誰か転んでくれたりしないかなとか、又ビリだったら何て言ってあげたらいいんだろうとか、余計な事を考えてすごくドキドキしてたんだ。
でも、君は自信が有ったんだね。堂々と3位になったんだ。レースの後で3位の列に並んでしゃがんでニコニコしている君を見ていたら涙が止まらなかったよ。
ありがとう、エリ。あんなに嬉しかった誕生日は無かったよ。