デジタルマーケティング・コミュニケーションとPR/プレスリリースの役割
デジタルマーケティング・コミュニケーションとは、ソーシャルメディア時代のマーケティング・コミュニケーション。オンラインビジネスを強力に支え、成長に導く可能性を秘めています。
自社のサイト(オウンドメディア)を基盤に、PR(アーンドメディア)を充実させ、AD(ペイドメディア)を組み合わせ、SNS(シェアドメディア)を巻き込み、デジタルマーケティング・コミュニケーション全体を統合して、最適なコミュニケーション活動を展開します。
この活動の目的は、「自社のサイトへできるだけ多くのユーザーを集める」「自社をできるだけ多くの人によく知ってもらう」ことです。
一方、PR活動のひとつ、プレスリリースは、記者に提供するニュース素材のこと。第三者のプレスの目を通して記事化を図るため、企業や団体の信用を高め、評価を上げる一助となります。
また、SEOの視点からは、グーグルがコンテンツの品質基準としている「E-A-T、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼制)を満たし、企業や団体の価値創造(ブランディング)を支えることができます。
そこで、デジタルマーケティング・コミュニケーションとは、またPRとはどのようなものかを、そしてなぜ、プレスリリースがサイトのコンテンツの品質向上に役に立つのかをお伝えします。
1.ソーシャルメディア時代のマーケティング・コミュニケーション
1-1 マーケティングとは
顧客の満足度を高めて、売れる仕組みをつくること
具体的には、商品開発から販売戦略の策定、広告・PR・販売促進、そして、その効果検証までのプロセスを一貫して計画、実行管理することです。
1-2 マーケティング・コミュニケーションとは、そしてデジタルマーケティングコミュニケーションへ
ものを売るためには、顧客が自然に買いたくなるような状態をつくりたいもの。そんな状態をつくるコミュニケーション活動として大事なのが、顧客のニーズに合った商品やサービスを、「顧客の知りたい情報」に調整して発信していくことです。
マーケティング・コミュニケーションは、「適切な顧客に対して、適切な情報を発信する」ことを目指します。
このマーケティング・コミュニケーションをデジタルマーケティング・コミュニケーションへと大きく飛躍させたのは、ソーシャルメディアの出現でした。
1-3 PESOモデル(トリプルメディア+1)
ソーシャルメディアが変えたメディア構成とダイナミズム
従来のトリプルメディアに、新たに「シェアドメディア」がプラスされ、頭文字をとってPESOモデルと呼ばれています。この4メディアは相互に有機的に関連し、効果・検証が数値化され、これまでにないダイナミズムを生み出したのです。
新しいソーシャルメディアの出現で、3メディアに「シェアド」メディアが加わりました。しかもSNSは「シェアド」だけでなく、トリプルメディアとしても役割も果たします。
デジタルマーケティング・コミュニケーションでは、「効果検証」の プロセスで、KPI(重要業績評価指標)が使われ、顧客にどう受け取られたか、顧客がほんとうに知りたい情報であったかなどを数値化して検証することができます。検証の結果は、改善に生かされ、PDCAサイクルで回されます。
PESO モデルを効果的かつ戦略的に組み合わせて、
最適なコミュニケーション活動を展開できれば、
顧客の満足度を高め、一度獲得した顧客と長い関係性(ロング・エンゲージメント)を築きライフタイムバリュー(生涯顧客価値)を高めることが可能になります。
参考1:オウンドメディアの月間報告例
参考:デジタルマーケティング時代のフレームワークの一例
デジタルマーケティング戦略ために、作られたフレームワークと
KPIの一例 : RAM-CE(ラムセ)『世界基準で学べるエッセンシャル・デジタルマーケティング』より
2. ソーシャルメディア時代の消費者の価値観
2-1 消費者の変化ー消費者の発言力が強まる
ソーシャルメディアの出現はメディアの種類を増やしダイナミズムを生み出しただけでなく、メディアからの一方通行であった情報伝達が、双方向となり、一般の人々の発言力を高め、その影響力を大きなものにしました。
『コトラーのマーケティング3.0 ソーシャル・メディア時代の新法則』より<要約>「ソーシャル・メディア時代には、ひとびとを単なる消費者とみなすのではなく、マインドとハートと精神をもつ全人的存在として働きかける必要がある。混乱に満ちた世界において、ひとびとは、彼らの深いところにある欲求に対して、ビジョンやミッションそして価値(バリュー)を通じて応じようとする企業を求めている。選択する製品やサービスに、機能的・感情的充足だけでなく、精神の充足を求めている。」
この価値あるいはビジョン主導型のソーシャル・メディア時代には、「顧客の共感」得ることが、そして「顧客の満足度を高める」ことがとても重要になります。
2-2 消費者の価値観の変化の中で、求められる企業の価値創造(ブランディング)
ブランディングは企業や団体の価値を高めること。数値やお金であらわすことが難しい、他社により模倣することのできない、only oneの価値、コア・バリューを確立することです。
SNSの基地となる自社サイトでのブランド構築・育成が何より大切です。
ブランディングは企業規模の大小に関係なく大切ですが、小規模の企業こそ重要な課題といえるでしょう。
3. デジタルマーケティング・コミュニケーションにおけるPR
PRの代表的な活動、プレスリリースの発信は、ニュース素材をプレス(記者・編集者)に提供することです。そして素材は、第三者の目を通してニュースとなり、客観的な報道がなされます。それにより、企業や団体の信用を高め、評価を高めるます。
SEO的視点からは、グーグルのコンテンツの品質を上げるガイドラインのひとつの評価基準、E-A-T、Expertise(専門性)Authoritativeness(権威性)Trustworthiness(信頼性)を満たすことができれば、検索順位があがり、企業や団体の信用や評価を高めます。そしてその結果、ブランド構築に貢献していきます。
プレスリリース(ニュースリリース)の例
3-1 PR - パブリック・リレーションズとは?
PRのビジョン(理念)
一般社会の人々(パブリック)に企業や団体に対する理解を深めてもらい、その信頼性を高め、世の中との調和を図り、共感を得ること。
PRのミッション(使命)
企業や団体の姿勢や理念、またその製品やサービスを正しく、一般社会の人々に伝え、理解を得ること。
3-2 プレス・リレーションズ
報道機関(プレス)と正しく、良好な関係を保つ活動のことです。
目的は:プレス(報道機関)に、プレスリリースや記者発表などを通して情報を提供し、第三者による客観的な記事(音声・映像)として、一般社会の人々に伝えてもらうことです。
プレスに情報を伝え、記事化、放送・放映されることは、その背後にいる何十万、何百万というオーディエンスに、客観的で信頼性の高い情報が伝播されることになります。
まとめ:
デジタルマーケティング・コミュニケーションとは、ソーシャルメディア時代のマーケティング・コミュニケーション。オウンドメディアを中心に、アーンド、ペイド、シェアドの4メディアを統合し、最適なコミュニケーション活動を展開することで、オンラインビジネスを強力に支え、成長へ導く可能性を秘めています。
ソーシャルメディア時代の消費者の特徴は、発言力が増し、価値観が変化したことにあります。この消費者の変化はマーケティング・コミュニケーションに大きな影響を与えました。特に価値観の変化の特徴は、コトラーによって、※「混乱に満ちた世界で、消費者は、ビジョン先導型の企業を求め、製品やサービスに、機能的・感情的な充足だけでなく、精神的充足を求めている」と述べられています。
このような時代には、消費者の共感を得ることがとても大切な要素となり、数値やお金で表すことのできない、企業価値(ブランド)の構築が重要になりました。
ソーシャルメディア時代のデジタルマーケティング・コミュニケーション活動の中で、ニュースリリースが果たす役割は小さくありません。プレスに提供されるニュース素材、ニュースリリースの掲載決定権はプレスにあります。そして掲載が決定されると、第三者の目を通して、ニュースとなり、客観的に報道されるため、企業や団体の信用を高め、評価を高めることに貢献する可能性があるからです。
また、SEO的視点からは、グーグルのコンテンツの品質を上げるガイドラインの評価基準の一つ、E-A-T、専門性、権威性、信頼性を満たすことができれば、検索順位があがり、企業や団体の信用を高め、ブランド構築に貢献することになるでしょう。
プレスリリースは、1回だけではなく、機会を見つけては、コンスタントに発信して、できるだけ多くの人の目に触れ、知ってもらうことが大切です。
※『コトラーのマーケティング3.0 ソーシャル・メディア時代の新法則』
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