みんなのネチケット教室
はじめに
インターネットの技術は日々進み、様々なアプリやSNSが次から次へと生まれています。
写真や動画の撮影や共有、趣味に関する情報のチェック、撮り溜めたビデオや音楽や動画の鑑賞、旅行の予約、家族や友達や推しのファン仲間とのコミュニケーション、推しへのエール、日常生活に関する情報(経済・健康・買い物・レシピなど)のチェックなどが1台でできますね。
しかしながら、インターネットはZoomや SkypeやTeamsやGoogle Meetなどの双方向ビデオ通話アプリでない限り、相手の顔が見れないツールです。
それだけに、使い方を一歩間違えれば、ユーザー自身がなんらかの事件を発生させてしまったり、無用のトラブルに巻き込まれてしまったり、心身を害してしまう危険性があります。
トラブルを発生させてしまった場合、退学や解雇になったり、刑事告訴や開示請求されてしまう場合もあります。
この記事では、みなさんがお互いに安心安全に楽しくインターネットを使えることを目指して展開いたします。
インターネットデビューしたてのかたも、古くから使用しているかたも、ネチケットを総点検してみましょう。
プロフィール設定
Twitter(「X」(エックス)に改称)やInstagramやFacebookやTikTokなどの SNSには、ユーザー自身で公開プロフィールを入力できる機能が備わっています。
しかしながら、正直に入力すればするほど、それだけインターネット被害に遭うリスクが高まります。
次の点に気をつけて設定しましょう。
名前
表示名やユーザーIDになります。
アカウント開設時に自動的にユーザーIDが割り振られるSNSもありますが、そのまま利用するとスパム認定される可能性があるため、すぐに変更することをおすすめします。
◯推奨
・ランダムな文字列
・好きな食べ物や好きな色や好きな動物
×非推奨
・芸能人や著名人や企業の名前、商品名
・愛車のナンバー、本名やあだ名、生年月日や居住地や名産物や所属先の名称や職業などの個人情報
・性的な単語
・人種差別的な単語
・ネガティブな単語
プロフィール文
文字通り、あなたの人となりや、アカウントの内容を示す欄になります。入力しなくても使用できるSNSもありますが、他のユーザーに怪しまれるリスクが高くなるので、一文字だけでも入力しましょう。ただし、推しの名前を入力した場合、ここでの発言のすべてが「すべてのファンを代表する見解」だとみなされてしまいやすいので、推しの名前を入力したからには発言ひとつひとつに責任を持ちましょう。
なお、性的な発言や人種差別や誹謗中傷、ネガティブな発言や個人情報に関わる単語の入力は、絶対にやめましょう。
アイコンとヘッダー
これも、アカウントに関わる重要要素になります。設定しないと、相手に人物像が伝わりにくいので、必ず設定しましょう。
次のルールに沿って画像を設定すると、より安全に使用できます。
◯推奨
・自分で撮影した風景画像(たたし、周囲に他人が映り込んでいないか確認し、居住地や所属先などの個人情報が特定されないように加工や編集しましょう)
・自分で作った画像(ExcelやWordやメモ帳ソフトでも作れますよ)
・「いらすとや」などのフリー画像サイトに掲載されている画像
△注意が必要
・他人の顔写真(家族や友人や仕事仲間なども含む。設定にあたっては、事前に本人の了承を得ましょう)
・愛車の写真(ナンバープレート部分への黒塗りやモザイクをかけることが安全です)
・Googleアカウントのアイコンの流用(Googleアイコンには、Googleアカウント名(下の名前、ローマ字フルネーム表記のアカウントの場合は、アカウント名を変更しない限りは苗字&下の名を組み合わせたアルファベットがアイコンに表示)が表示されているので、必要に応じてGoogleアカウント名の変更や、Googleアイコンとは別の画像に設定しましょう)
×非推奨
・自分の顔写真(小さい頃や若い頃の写真、顔部分カット、身体の一部分、後ろ姿、スタンプやモザイク加工したものも不可)
・芸能人や著名人などの写真(彼らが飼っている(いた)ペットの写真、雑誌の切り抜き、テレビ番組や動画のスクリーンショットも含む。
※ただし、写真撮影可能イベントにて自分のカメラやスマートフォンで撮影したものや、イベントのスタッフが撮影してくれた芸能人と自分との記念写真は使用可能です。その場合は、プロフィールに明記しましょう)
・人種差別的な画像
・性的な画像
・企業や団体や商品などのロゴマーク
・キャラクターの画像(キャラクター商品の画像を除く)
・インターネットで見つけたモデルの画像
ビデオ通話アプリ
コロナ禍に伴うオンライン授業やテレワークの普及により、Zoomや SkypeやTeamsやGoogle Meetといった、ビデオ通話アプリが急速に普及しています。
テレビのニュースでも、オンラインインタビューに応じる専門家の先生方の映像が流れていますが、中には背景をアプリに付属されているであろう素敵な風景画に設定なさっているケースも見受けられます。
家や職場の様子や家族の映り込み防止のためにも、背景にモザイクをかける設定や、風景画の設定をおすすめします。
プライバシー
公開範囲
ほぼ大半のSNSは、プロフィール内容やアカウントや投稿の公開範囲を自由に設定できます。
みなさんのライフスタイルに応じた公開範囲を設定にすると同時に、個人情報やプライバシーに関わるプロフィール項目は、できるだけ「自分のみの公開」に設定しましょう。
また、投稿ごとに公開範囲を設定できるアプリもあるので、それぞれのアプリのユーザーマニュアルを参照して投稿しましょう。
また、仲間内のみに公開した画像や動画の投稿であっても、後述するいわゆる炎上屋系のアカウントや被写体の所属先に密告されてしまう場合があるので、仲間内のみの公開であっても、節度を持って撮影・投稿しましょう。
返信
SNSで投稿すれば、それだけ返信やいいねをいただけるチャンスがあります。
しかしながら、中には攻撃的な内容や投稿と無関係な内容の返信が来る場合もあります。
余計な神経をすり減らさないためにも、投稿ごとに返信の受付範囲を設定することが安全です。
ダイレクトメッセージ
大半のSNSでは、初期値が「全員から受け付ける」に設定されています。
そのため、文章が乱れているスパムメッセージや、勧誘メッセージなど不快なメッセージが大量に届いてしまいます。お互いにフォローしているユーザーのみの受け付けや、一切受け付けない設定を強く推奨いたします。
フォロー
アカウントを開設したり著名人をフォローすると、他のユーザーからアカウントをフォローされます。
しかしながら、前述のように顔が見えないインターネットの世界。
次の基準を参考に、フォロワーの受け入れを決めましょう。
チェックポイント
・プロフィール文の有無
・プロフィール文の内容
・アイコンやヘッダーの設定の有無
・アイコンやヘッダーに設定している画像が適切なものか
・(知人は除く)アカウントの鍵の有無
・自分の言葉や画像を用いた投稿の有無
・アカウント開設時期と投稿数のバランス
・投稿内容のクオリティ
・共通の趣味や推しや面識の有無など、相手の人物像
あやしげなフォロー等への対処法
見ず知らずのアカウントからのフォローやいいね等には、インターネット上に溢れているアジア人女性モデルの画像(いわゆる拾い画)を無断盗用して実在しない女性を名乗ってのアダルトサイトの勧誘や、怪しげな儲け話への勧誘が多くみられます。
このようなアカウントからのフォロー等防止のために「アダルトお断り!」などとプロフィールで注意喚起している方も多くいらっしゃいますが、はっきりいって、注意喚起文の入力は無意味です。
と申しますのも、あやしげなフォロー等は、おそらくは特殊なアプリやプログラムか何かを用いて、無作為にランダムに自動的にやっていると思われます。
そのため、注意喚起文に含まれているキーワードを拾ってフォロー等をしている輩が多いので、かえって逆効果です。
あやしいと判断したフォロー等は、SNSやブログの運営にスパム報告してブロック。残念ながら、これしか手立てがありません。
パスワード
どこのサイトにも、会員登録時にパスワードの設定を求められます。
パスワードは悪用防止のためにも、次のように取り扱いましょう。
・誕生日や住所や電話番号や車種や愛車のナンバーなど、個人情報に関わる文字列は避ける。
・出身地の名所の名前や電話番号、推しを公言している著名人の名前や曲名を数字化したものも危険!
・顔認証や2段階認証や2要素認証が可能なアプリの場合、設定を強く推奨いたします。
・IDやパスワードは定期的に変更しましょう。
写真や動画の取り扱い
Instagramや、主に仲間うちや家族のみで利用されているfacebookの場合、家族写真が特に積極的に投稿されています。
しかしながら、限定公開であっても、フォロワーの誰かに無断引用されてしまい、広告業者にバナー広告に無断転載されてしまった事例もあります。
フォロワーの中に見ず知らずの人間が紛れていないか確認し、信頼できるフォロワーのみに限定公開することが適切です。
写真や動画を投稿する場合は、次の点に充分気をつけてください。
・投稿に際し、被写体となっている人から投稿の許可は得たのか?(公開範囲を限定している場合でも、たとえ、スタンプやモザイクを施しているにせよ、家族や親しい友人であっても許可なくSNSやブログなどに投稿することは言語道断です。投稿前には、必ず許可を取りましょう)
・周囲に無関係な人間が写り込んでいないか
・居住地などの個人情報が特定されやすい物(マンホール、電信柱、街並み、学校や職場の建物内の様子)や音声(ゴミ収集車のメロディ、選挙カー、商業施設や駅のアナウンスなど)は入り込んでいないか
・乳幼児や子供の裸や入浴やトイレシーンは、SNSの運営側に児童ポルノと判定されやすいので、限定公開であっても極力投稿を差し控えること。
・ペットを撮影した写真や動画は、特に無断転載されるリスクが高いです。
撮影者のアカウント名や無断転載禁止を促す文言を写真や画像に上乗せしての投稿や、特定のアカウントにのみ公開することを強くおすすめいたします。
・コンサートや映画や列車のチケットの半券やレシートなど、映画館名やチケット発券場所や席番やバーコードやQRコードが付された画像や書類をアップする際は、該当箇所に黒塗りやモザイクをかけること。スタンプでは不十分です。
安全な使用に向けて
情報の正確性
インターネット上やSNS上に溢れる情報の中には、真実がどうかわかりにくい情報が紛れ込んでいます。
次のようなプラットフォームでは、特に注意が必要です。
匿名掲示板
インターネット開始当初から続いているいわゆる匿名掲示板の場合、根拠のない噂やデマな誹謗中傷や犯罪予告、他人の個人情報が紛れ込んでいます。
このような掲示板には、時として企業や店舗の従業員による内部告発的な内容や、業務上知り得た情報が投稿されている場合もありますが、大半は出所不明なデマや誤情報ばかりです。このような情報は、複数の人間ではなく、ひとりの人間が複数の人間を装って投稿していることも考えられます。利用・閲覧にあたっては、細心の注意を払いましょう。
SNS
たとえば、Twitter(X)である著名人の名前を検索した場合、大手ニュースメディアや所属事務所による情報やファンによる応援メッセージに紛れ、誹謗中傷や根拠のない噂話が検索結果に表示されています。
このような投稿など明らかに非常識な投稿を発見した場合は、投稿者のプロフィール欄や過去の投稿内容を確認し悪質ならば、SNSのユーザーサポートにネット通報し、ブロックやミュートで非表示にしましょう。通報したことは相手にはわからないので、安心しましょう。
クチコミ
通販サイトや地図アプリやグルメアプリにはクチコミ欄が設けられています。
お店や商品に対する感想が自由に投稿されていますが、なかには明らかな間違いやデマ、批判的な内容や無関係な内容が投稿されています。
これらの投稿を見つけた場合、他の投稿者による投稿内容や問題の投稿者による過去の投稿内容と照らし合わせ、情報の真偽を確かめましょう。
実際にそのお店を利用して応援することが一番良いですね。
春から◯◯
例年2月下旬から4月前半にかけて、#春から◯◯(おもに高校や大学の名前や略称)とのハッシュタグ付きの投稿が溢れますね。
「同じ新入生としてお近づきになりたい!」と感じて意気揚々とフォローする人も見受けられます。
しかし、それらの投稿の中には、アダルトサイト勧誘業者など、怪しげなアカウントによるものも混じっています。よって、実在しない人間になりすましている疑いが強いです。アイコンや相手のプロフィールや投稿内容をチェックし、本当に新入生なのか疑わしいと判断したアカウントは、無視しましょう。
ネットニュース
いまや、速報性の高いプラットフォームに成長いたしました。
主に、インターネット用サイトと専用アプリにて展開されています。また、ニュースをプッシュ通知で受信可能なアプリも多いです。
主なネットニュース配信・取り扱い業者
・総合インターネットサービス会社
(取り扱う配信社やジャンルが多数)
・マスコミ各社
・専門分野を取り扱う会社ならびに団体
・地域情報を取り扱う団体
しかしながら、総合インターネットサービス会社が運営しているニュースサイトやニュースアプリのなかには、時として次のような、警察や主催者や所属事務所等からの公式発表に基づかない、人によってはセンシティブに感じやすいニュースの見出しが掲載されている場合があります。
・芸能人や著名人に関するゴシップ記事(金銭トラブルや恋愛問題など)
・人種差別や特定の企業や団体への誹謗中傷を助長する記事
・情報のでどころが不明な記事
・SNS投稿の無断使用を含んだ記事
このような見出しの記事の閲覧に際しては、ご自身の責任の範囲内でお願いいたします。
インターネットは道路です
私たちひとりひとりが姿形や価値観や生育歴が異なるように、モラルやネチケットの技量も異なります。
中には、正当な投稿内容であっても、一方的に言いがかりや投稿内容と無関係で意味不明な返信を平気で投稿する人間がいるのが現状です。
日本では、SNS上での誹謗中傷を苦にして自ら命を絶たれたスポーツ選手の悲しい事件を契機に、誹謗中傷やデマに関係する処罰や法の整備の厳重化が進んでいます。しかしながら、ネチケットやネット&メディアリテラシーの浸透の伝播が諸外国に遅れをとっているのが現状です。
インターネットはパブリック(公的)な空間であり、いわば道路でもあります。
ケーススタディ(架空の事例)
きっかけは
中学生のあなたは、最近日常生活でイラッとする出来事がありました。
ある日、下校時に電車の中でSNSを見ている時、たまたまフォロー外の女性芸能人による海外でのバカンス姿の画像付きの投稿が目に飛び込んできました。
あなたは、その投稿に対し、かなり口汚い言葉で返信しました。
あなたのアカウントのフォロワーの大半はあなたの親友で構成されていますが、なかには見ず知らずで面識のない人間も少数含まれています。あなたは常に、SNSの通知をすべて切っています。
投稿後、あなたはすっきり勝ち誇った気分になり、その後はスマートフォンなど見ることなく、夜はぐっすり熟睡できました。
翌朝
しかし、翌朝の登校時間に友達に「おはよう」と声がけしたら、無視されました。「もしかしたら、選挙カーの音で聞こえなかった?」と思い、別の友達に同様に挨拶しても無視されました。
下駄箱で靴を履き替えた途端、あなたは学年主任の先生に生活指導室に連れてゆかれました。そこには、涙を流しているあなたの両親も同席しています。両親は仕事を休んでの同席です。
先生は、あなたの昨日の投稿のプリントアウトと、いわゆる炎上屋系アカウントがあなたの投稿に言及した投稿のプリントアウト、あなたの顔写真と個人情報が記されているまとめサイトのプリントアウト、学校に寄せられた苦情メール数件(いずれも注意喚起的な建設的な内容ではなく、あなたを罵倒する口汚い内容ばかり)のプリントアウトを差し出しました。つまり、あなたは、いわゆる炎上を発生させてしまったのです。
あなたは「なんで、私が?」と感じ、昨日の投稿への罪悪感など微塵も感じていません。投稿が発覚したきっかけは、先述の面識のないフォロワーのひとりによる、炎上屋系アカウントへの情報提供でした。
特定
あなたのSNSプロフィールには、あなたの居住地の名物のキャッチフレーズが記載されており、あなたの過去の投稿に添付された画像や本文の内容から、学校名と居住地が容易に割り出せたのでした。たとえば、Twitterの場合、「駅」「地元」「授業」「職場」「会社」などのキーワードや、学校や職場内での専門用語や行きつけの店や近隣の公共施設の名称から個人情報を特定することも可能です。また、画像の場合は、画像に写る場所をGoogleレンズで逆探知して、場所の詳細を特定することができてしまいます。
処分
あなたは自分の過ちを認め、両親と先生に謝罪し、その場で投稿を削除しました。学校側から言い渡された処分は、スマートフォンの通話以外での使用禁止でした。
ところが
指導から数日間は、個人の動画配信者が学校の前に張り込み、あなたの同級生にインタビューしていました。あなたの同級生は、意気揚々とあなたの悪口を語り、インタビューはモザイクや音声加工なしでそのまま配信されてしまいました。動画のプレビュー画像には、あなたの顔写真と自宅画像(いずれもモザイクなし)が添付されてしまいました。
あなたの両親は退職を余儀なくされ、あなたと両親は祖父母宅にしばらく身を寄せるようになりました。
動画配信者は、学校や教育委員会からの再三再四の削除要求に応じてくれませんでした。
開示請求
その後、騒ぎは程なくして沈静化し、両親は再就職が決まりました。
1年後、あなたは中学を無事に卒業し、高校に進学できました。
ところが、夏休みを目前としたある日、プロバイダーから発信者開示請求の手紙が届きました。女性タレントの所属事務所が裁判所に発信者情報開示手続きを出し、認められたことに起因するものでした。あなたは両親に伴われて女性タレントの所属事務所に菓子折り持参で謝罪に訪れましたが、女性タレントは面会を拒絶し、菓子を受け取ってもらえず、告訴の取り下げにも応じてもらえませんでした。
あなたは裁判に応じ、罰金刑を言い渡されました。罰金は、両親の稼ぎや祖父母の年金や預貯金だけでは払えない額のため、あなたは高校を退学してアルバイトを探すことになりました。応募先には事件のことは伏せているものの、年齢と学歴がネックとなり、どこにも受け入れてもらえませんでした。
しかし、やがてアルバイト先が見つかり、あなたは罰金の支払いに向けて日夜汗を流す、贖罪の日々が始まりました。
長くなったケーススタディですが、これを読むと、インターネットの危険性がわかりやすいですね。
もしも、問題の投稿を発見した人間が良識ある第三者ひとりだけならば、学校への苦情メール1件だけに留まったことでしょう。
【重要】投稿前には考えましょう
プロフィールや過去の投稿に個人情報に関わる記述がなくとも、いかなる投稿をする前には必ず、「これはSNSに書くべきことなのか?」と考え、同時に投稿の公開範囲も考えましょう。もしも、ケーススタディ本文に登場した中学生が投稿前にひと呼吸置いて投稿しなかったならば、あのような目に遭わなかったはずです。
Twitter(X)での引用について
Twitter(X)の引用リツイート・引用ツイート(引用リポスト・引用ポスト)機能は、元投稿者本人や他のユーザーにも表示されてしまうことはご存知ですか?
元投稿者本人が通知をオフにしていたり、多忙で目を通せないにせよ、アカウントに鍵をかけて引用投稿しない限りは、世界中のユーザーに丸見えです。
詳しくは「安全な引用投稿」をご参照ください。
もしも
悪質な投稿を見つけた場合
・SNSのユーザーサポートに通報してブロックしましょう
・生命に関わる内容や明らかなデマなど悪質な場合は、投稿者の居住地が判明した場合は居住地を管轄する警察、わからない場合はインターネットホットラインセンターに通報しましょう
・いわゆる炎上屋系アカウントやマスコミには絶対に情報提供しないこと
・やむなく投稿者の所属先がわかってしまった場合は、あまりおすすめできませんが、所属先に「全員へのネチケットの指導をお願いします」とだけやんわりと伝えること
・どうしてもスクリーンショットで注意喚起したい場合は、相手のアカウント名は出さず、相手のアカウントや個人情報に関わる部分は黒塗りすること
被害に遭われたら
もしも、あなたがSNS上で不快な返信やダイレクトメッセージを受け取ってしまった場合は、些細な内容ならば、まずはSNSのユーザーサポートに連絡しましょう。不特定多数にランダムに送信しているスパム的な内容は、すぐにブロックしましょう。
スパム的な内容ではない不快な内容の場合、まずは相手をミュートにし、不快な返信が寄せられた投稿を削除し、当面の間はアカウントを非公開にしましょう。
ダイレクトメッセージは受付を停止にして、しばらく様子見しましょう。
なお、ミュートや通報したことは、相手には伝わらないので、安心しましょう。
あなたが相手にしなければ、相手はいつしか飽きてしまい、また別のターゲットを探すようになるので。
相手のブロックは、ほとぼりが覚めた時など、頃合いを見計らってからにしましょう。
あなたの尊厳に関わる悪質な内容ならば、まずは親御さんに報告し、最寄の警察に連絡しましょう。
こんな時は
もしも、学校や勤務先で気がかりな点を見聞きしたり、なんらかの心配事がある場合は、次のところに相談・情報提供しましょう。
なお、相談・情報提供したことによる、退学や解雇などの不利益を被ることは一切ありません。勇気を出して相談・情報提供しましょう。
【主な相談・情報提供窓口】
・学校や勤務先や所属する派遣会社の相談窓口や公益通報窓口
・警察、教育委員会、勤務先の監督官庁、業界団体、保健所などの公的機関
ひとりで悩まないで
生きていれば、様々な悩みに直面してしまいます。
しかし、SNSで心情を吐露することは非常に大切ですが、あまりにも長期間だと心身に支障をきたしてしまいます。
また、SNSで見たくない悲しいニュースが溢れる時もありますが、そんな時はネットから離れて外の空気を吸い、美味しいものを食べるなどしてリラックスしましょう。
ひとりで抱え込まず、次のリンクに記載されている相談窓口の利用もひとつの手段ですよ。
あとがき
インターネットが日々進化を遂げている一方で、インターネットに起因する犯罪や死亡事案が相次いでいることを常に悲しんでおります。
本来のインターネットは、生活お役立ち便利ツールであり、勇気づけられるツールであります。
この記事がひとりでも多くの方たちの目にとまり、楽しく安全なインターネットライフを送れることを祈るばかりです。お読みいただき、誠にありがとうございました。