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Youtubeにて本の感想を話してます。 動画作成の際に作っている原稿を手直しして投稿…

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Youtubeにて本の感想を話してます。 動画作成の際に作っている原稿を手直しして投稿します。

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本の感想「メイドの秘密とホテルの死体」

●はじめに 小嶋監督がお勧めしていたので気になってました。 確かヒデミスにも選ばれていたかと。 ヒデミスのあらすじ色々聞いた中で、なんか妙に気になっていました。 かなり直観的に選びました。 ●総評 これめちゃくちゃよかったです。 お勧めです。 読むと主人公モーリーを思わず好きになってしまいます。 不器用なモーリーにとっての人生の辛さ、それを経て人生に光を見出していく。 彼女の素直さは憎めない、むしろ庇護欲を掻き立てられるというか、成長を見守る親のよう。 話しは前半の危なっかしいハラハラ感から、後半の逆転劇にワクワクする別のハラハラ感。 緩急はあるんだけど、常にハラハラする気持ちの緊張感があります。 そして最後にすっきりさせつつも、読者にえ?っといわせるどんでん返し。 贅沢セット頼んだかのように盛沢山ですね。 お腹いっぱいです。 モーリーに対して好感を持てるかどうか、ここが最大の焦点なのでそこが合わない方はさすがに難しいと思います。 個人的には超おすすめです。 ●あらすじ 主人公モーリーはホテルのメイド。 ちょっと不器用な所があって、少々素直すぎて融通が利きません。 それゆえに仕事は完璧なんだけど、彼女自身が生きづらい日を過ごしている瞬間があります。 仕事の時間は彼女にとってとても特別で、完璧な仕事から周りからの評価も高い。 それゆえにスイートのお客さんとも仲が良く、よく掃除担当をしています。 ある日、いつものようにスイートの清掃に入ると、そこにはその部屋主の死体があって・・・・・・ 第一発見者のモーリー、彼女の素直さは時として大きなハンデに、時として大きな武器になってこの事件に大きくかかわっていきます。 ●よかったところ - モーリーの魅力 この本の最大のポイントはここです。 現代人にはあまりにも眩しすぎるモーリーの素直さ。 これにぐっと心をつかまれるんだけど、実は結構人間臭いところもあったり。 それが余計に魅力的に感じます。 ただの善人ってだけだったらこういう気持ちになってないと思うんですよね。 最初は本当に親心みたいな心配の気持ちだけなんですが、読んでいくと意外と彼女の中にしっかりとした意志があるんだと気づかされます。 読んだ後の彼女のことを好きになるという表現は実はただのいい子ちゃんじゃない、こういう部分から来てると思います。 - 全編に続く緊張感 前半と後半で意味合いが違うハラハラ感があります。 物語自体は場面展開も多いし緩急もありますが、ハラハラ感がうまく続いていきます。 前半は殺人事件の第一発見者として問題を抱えてしまい、モーリーの人生そのものにハラハラ。 後半はうまくいくのかどうか、心配な気持ちとモーリーの芯の部分が見え隠れしてきてハラハラ。 この緊張感の高さが読後の満足感をより大きくしていると思いますし、最後の最後のエピローグのほっこりする感じが挟まることで、オチへのふり幅が出来てたまりません。 ●いまいちだったところ - 謎解きとして観たときのずるさ 最後のどんでん返しというか、オチはびっくりしました。 でも、当たり前なんです。 本編で話出てきてないから。 におわせていないとは言いませんが、正直伏線としてはほぼない状態に感じました。 いきなり新情報登場!って感じでサスペンスのよう。 そりゃびっくりしますよね 良かったけど、ずるいなとは思いました。

    • 本の感想「マネジャーの全仕事 いつの時代も変わらない「人の上に立つ人」の常識」

      読んだ本はこちら はじめに 仕事場にて、元々下の子を見る傾向はありましたが、今年は明確に部下を持ったと言える状態になり、3人かなりタイプが違うので普段色々文句垂れてる分、自分はうまくやりたいなと思って手に取りました。 マネージャーの教科書って評価だったので、一番最初に手に取るべきだと判断。 総評 個人的には非常に良かったです。 今の自分がちょうど読むべき本でした。 今まで自分が様々な上司を見てきて「こうしたほうがいいよな~」と思ってたこと、「これだめだよな~」で止まっ

      • 本の感想「死神の精度」

        感想を書く本 はじめに フーガはユーガの伊坂先生の作品。 面白いと見かけました。 手にとってびっくりしましたが、薄いですね。 伊坂さんの入門編としておすすめする方が多いイメージです。 総評 めちゃくちゃおもしろかったです。 超おすすめです! フーガを読んだ時ように軽い爽やかさがあり、それでいてしんみりした部分がある。 この辺りが伊坂先生の見せる妙だとここまで読んできて感じました。 話題は暗いし、しんみりしそうなんだけど、そう感じない。 ラストも鮮やか、いい読後です。

        • 本の感想「ストーンサークルの殺人」

          今回読んだ本 はじめに 毎度のことながらXからです。 ワシントンポーシリーズの1作目! (ホームズとかポアロみたいなことです) 総評 めちゃくちゃ面白かったです。 お勧めです! 良かったところはたくさんありますが、登場人物が多いのに情景描写がうまくてすごくスムーズに入ってきます。 主人公の性格と犯人の思惑、そして物語の進み方が非常にリンクしていて、種明かしの時爽快! また、翻訳が自然でジョーク含めて面白いです。 (あんまり洋書で感じたことないかも) 犯人は予想通りでし

        本の感想「メイドの秘密とホテルの死体」

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          本の感想「ループ・オブ・ザ・コード」

          感想を書く本 はじめに X上で見かけました。 なんとなく面白そうって感覚だけで選びましたね。 事前情報全くないです。 図書館にあったから、ただそれだけです。 総評 超面白かったです。 ★何個とか点数付けしてたら間違いなく満点にしてました。 おすすめです! これ図書館で借りたんですが、買ってないことを後悔しました。 後で買い直します。 面白くて、かつ読みやすい。 だからページをめくる手が止まらない作品でした。 終盤の展開はちょっと泣きそうでしたね。 あらすじ 主人公

          本の感想「ループ・オブ・ザ・コード」

          本の感想「幸村を討て」

          今回感想を書く本 はじめに Xでお勧め小説一覧を出しているアカウントいて、そこにリプライしている人がお勧めしてたので気になりました。 歴史物面白いなって感じている流れが自分の中にあり、是非読みたいなって。 学生時代に日本史をやってないんで戦国無双レベルの知識しかありません。 大坂冬の陣、夏の陣で活躍した人程度の知識量です。 総評 めちゃくちゃ面白かったです。 文句なくおすすめです。 ハードボイルドって言葉がしっくりくる。 人情的な物語もあります。 登場してくる将それぞ

          本の感想「幸村を討て」

          本の感想「バッタを倒すぜアフリカで」

          はじめに 前作読んでいたのでもちろん今作も楽しみにしてました。 前作 前作動画にしていませんが、お勧めされて読みました。 著者が作中で書いている右利き蛇仮説も読んでます。 やはり生き物好きの定めか、こういう研究内容入ってるのすごく好きです。 前作は研究内容に対しては伏せられており、今回論文発表を経て満を持しての公開されました。 総評 非常に面白いです。 おすすめです。 研究内容とか難しそうって言う気持ちはなしでOK。 前作同様、そもそもの読み物として面白く書かれてい

          本の感想「バッタを倒すぜアフリカで」