サウスキャロライナ運転免許2

 さて、仮免取得から6ヶ月後、遅すぎる本腰を入れて運転練習を始めた。なんとか直進のみならず、急カーブや細道での前進が出来るようになったので、縦列駐車を近所のスーパーの駐車場で集中練習して、本番に挑んだ。

 路上試験は午前中なら朝イチから正午まで、ウォークイン(予約なし)で受験できる。大らか。私はグリーンカードホルダーなので仮免とグリーンカードのみで受験できると思っていたら違った。ソーシャルセキュリティーナンバーの原本も必要だったのだ。「あなたはインターナショナルだから!」とやや苛立った受付のお姉さまに言われ、急いで取りに戻る。朝イチ8時半に行って良かった。それほど混雑していなかったので、一旦家に帰って戻っても受験できた。

 サザンマム、と行った感じの女性教官に名前を呼ばれ、2人で我が家の車の駐車場所に移動。そう、路上試験はマイカーで受ける(保険必須)。1人乗り込み、窓を開ける。教官の指示に従い、ウインカー、ワイパー、ロービーム、ハイビーム、霜取り(?)クラクション、ハザード、パーキングランプを確認。

 いよいよ教官が助手席に。バックの際に自動的にカメラ画面になるのをやめる方法がわからず、苦肉の策でポストイットを4枚重ね貼りしていたのだが、特に何も言われなかった。やや寂しい。書類にサインして、いざ出陣!

 前進、前進、停止、前進。特に問題無し。途中横断歩道、制限速度の標識を聞かれたが、きちんと解答。車線変更もバッチリ。細道に入り、車を止める。オーバーナイトパーキング@上り坂を聞かれ、停車し左にハンドルを切り切るするデモンストレーション。スリーポイントターン。問題なし。バック走行30m。やや怪しかったがなんとかいけた。元来た道を戻る。

 ラストステージ、縦列駐車。練習通りにやる。が、ハンドル操作2回目にして何故か車体が後進しない。後輪が確かに縁石と触れ合っている。

 教官は優しかった。「車を出して、もう1回やって見て」

 しかし私には、「縦列のスペースから抜け出て、車体を平行に横付けし直してからのスタート」の能力はない。「免許センターの駐車場のある一点から、ある程度の距離を前進して横付けしてからのスタート」でないと無理なのだ。しかしそんなことは口が裂けても言えない。震える心で車を横付け、誰がどう見ても車体は斜めだ。だが直せない。平行にできないのだ。諦めて車体斜めのまま、ハンドルを右に目一杯切ってバックした。こんにちは縁石。教官はサングラスの無表情のままで、「はい、車を出して入口前に止めて」

 私は落ちた。路上試験に。

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