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私たちが恋に落ちる理由

「運命的な出会い」「この人が運命の人かもしれない」
このような運命的な出会いを可能にするものは何でしょうか。今回は運命のような恋愛の不思議な秘密について、KYUNGSUNG UNIVERSITY心理学科所属のイム・ナンヨン教授の記事をもとに一緒に見ていきましょう。

お互い通じる感じ?

先日、インターネットで偶然目につく記事を見かけました。それは既婚男性23人が「自分の配偶者が運命の相手だと感じた」「この人と結婚しなければならないと決めた決定的瞬間は何か」に対する経験談を簡略に書いた記事です。Hillin.2014.

しかし、読み進めると期待に応えるような驚くべき経験談を書いた人は誰もおらず、むしろ平凡に見える瞬間がほとんどだったのです。23の物語にはいくつかの繰り返し登場するテーマがあり、それは思いやりや無条件の愛などでした。そして、特に繰り返し登場するテーマがあり、それがまさに「お互いに通じる感じ」でした。

運命の配偶者に出会った平凡な瞬間エピソード

ある男性は恋人である彼女と同居する新しい家に引越し、荷物を解いた瞬間を思い出しました。各自が持ってきた引越し荷物を整理してみると、自分と彼女が好きな本が全て同じだったということ。これを見た男性は「読書の好みがこんなに完璧に通じるなんて!」と感激したそう。

似たような場合で、小説「ロード・オブ・ザ・リング」オタクだったある男性はガンダルフの剣である「グラムドリング」を誤って発音した時、彼女が発音を矯正してくれたという。その瞬間、彼は自分よりひどい「ロード・オブ・ザ・リング」オタクの彼女が運命の相手だと感じたとのこと。

映画に関連したエピソードもあります。男性は数人で映画を鑑賞しに行き、まあまあの映画だったとのこと。ところが、誰も笑わない場面で唯一自分と一緒に笑い出した一人の女性がいたそう。その女性はその後も(映画を見る時だけでなく)生活の中で自分と同じポイントに笑うことを発見したのです。彼は自分と笑いのツボが完全に通じるこの女性がまさに私の運命だと感じたとのこと。

さらにこんなケースも。当時デート中だった彼女と路上で一緒に手をつないで歩いていた男性。歩道ブロックの端から道路にいつものようにぴょんと駆け下りました。このようにぴょんと飛び降りるのは幼い頃からこの男性がいつもしてきた行動でした。ところが彼女もワンテンポの遅れもなく、完璧に同じ瞬間に自分と一緒に歩道の端から車道にぴょんと飛び降りたとのこと。この瞬間、この男性は「まさにこの人だ」と感じたそう。

ハッピーアイスクリーム!

読書や映画の好みが似ていて、笑いのツボが通じて、旅行スタイルが同じで、または歩道ブロックから道路に飛び降りるという「非常に日常的な」行動が同じという理由で、その人との結婚を決心したなんて…。「お互い通じる感じ」というものがどれほどのもので、この男性たちは一人の女性と一生を共にすると決めたのでしょうか。

このように「通じる感じ」は心理学的にまさに「I-sharing」なもの。つまり、自分を共有するという意味を持ちます。もう少し具体的に言えば、「経験する主体としての私」を共有する、または経験と趣向が類似しているという意味です。

「ハッピーアイスクリーム」という言葉でI-sharingの正体がよく説明できそうです。 「ハッピーアイスクリーム」とは、完璧に同じ時間に誰かと同じ言葉に発した時、お互いを眺めながら言い合う表現を指します。「どうして同じ瞬間に同じようにこの言葉を言ったんだろう?」という考えと共に… 誰かと「コードが合う」または「よく通じる」という気がするなら、その人とI-sharingをしている可能性が高いでしょう。まるでiPhoneがiTunesとシンクされるように、私が相手とシンクされるような感じです。

好みが同じ人に出会うエクスタシー

I-sharingの完璧な例を示す歌があります。「アナと雪の女王」に登場する「とびら開けて」Love Is An Open Doorという歌です。この歌はエルサの唯一の妹アナと隣国の王子ハンスのデュエット曲。アナとハンスは初めて会った当日、お互いに相手を知りながら互いにあまりにも類似した経験を持っており、似たような考えをして似たような感情を感じるという事実を確認します。このようにお互いに知っていく過程で、互いにとてもよく通じるということを感じ、恋に落ちる瞬間を描いた歌がまさに「とびら開けて」です。この歌の歌詞の中にこのような部分があります。

「アナと雪の女王」

"I never met someone who thinks so much like me, Jinx. Jinx again! Our mental synchronization has only one explanation. You and I, were just meant to be.”

「アナと雪の女王」
Love Is An Open Door

日本語で解釈すると、「君みたいに僕と同じようなこと考える人に出会った事ないよ。ジンクス、またジンクス!私たちの心がこんなによく通じる理由はただ一つだけ。君と私は一緒にいる運命なのさ!」程度でしょう。

心理学の研究によれば、このように主観的に誰かと同じ経験をしていると感じる時、すなわち"I"の主観的経験を共有する時に人々は相手を好きになるといいます。Pineletal.2006. そしてこれらの現象は同性間よりは異性間の方が顕著に目立つといいます。イ・ファリョン.2009. 共有する経験が客観的に同一である必要はあるません。実際、2人の経験が客観的に同じかどうかは確認する方法はないでしょう。ただ主観的に自分の経験と相手の経験が同じだ、あるいは似ていると考えれば良いのです。主観的経験の類似性が相手に対して好感を持たせるのです。この好感は実に強力なパワーを発揮します。先ほど見たように、多くの人が自分と経験を共有すると思われる相手を自分の運命の相手だと感じ、結婚まで決めるほどなのですから。

運命の相手に出会う決定的瞬間

最後に、運命の相手を探しているシングルのための現実的な助言で文を仕上げましょう。まず、人との対話でその人と自分が共有する趣向は何かを探してみましょう。映画の好みはどうなのか、本はどんなジャンルを好んで読むのか、どんな種類の音楽が好きなのか、旅行は好きなのか、好きならどんなスタイルで旅行するのが好きなのか、ネットフリックスでよく見る番組は何なのか、笑いのツボは合うのか、どんなYouTubeチャンネルを購読して楽しんで視聴するのかなど… 見ることができる好みの種類は無尽蔵です。あえて合コンに出てぎこちなさを感じる必要はありません。対話を通じて互いに知ることができれば、ぎこちなさを吹き飛ばす深い話題が発生するでしょう。先ほど見た23人の既婚者の経験談のように、いつかあなたが誰かとの会話を「この人だ」と感じた決定的な瞬間だと振り返っているかもしれません。

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出典 : 私の人生の心理学 mind(http://www.mind-journal.com)
記事作成者: イムナンヨン
KYUNGSUNG UNIVERSITY 心理学科教授
パーソナリティおよび社会心理 Ph.D.

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