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見知らぬ人と対話する楽しさ

Journal of Personality and Social Psychology: Interpersonal Relations and Group Processes に掲載された新しい研究によると、私たちは見知らぬ人との対話の楽しさについて過小評価する傾向があることが明らかになりました。
 
具体的には、多くの人が初対面の相手との対話時間が長くなるほど、退屈できまずくなると誤って信じていることがわかりました。実際には初対面の相手と30分間続いた会話は、安定しむしろ楽しさが増大するという結果になったのです。

「良い対話は日常で最も楽しい活動の一つになりうるが、互いに十分に分かち合える話の素材がないと考え、人々は『対話』時間を作ることに躊躇してしまう。」「会話で話しが尽きることに対する懸念や恐れが正当化されるのか、それとも人々が期待するよりも長く会話が豊かで楽しく感じるのかを理解したかったのです。」
米ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学博士のMichaelKardas氏はこのように述べています。

この研究は初対面同士数人がペアを組んで対話することで行われ、参加者たちの予想としては、開始数分程度のみ楽しみを感じ、時間が経つほど退屈を感じるのではないかというものでした。
 
しかし、対話が続く状況で、参加者たちは自分たちが予想していたよりも多様なテーマで対話し、より一層楽しさを感じることが分かりました。また、対話前に参加者にトークテーマをあらかじめ書くようにした結果、初対面の相手との対話で期待することがより明確になるという事実も判明しました。

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見知らぬ人との対話で「相手に対してどれほど知らないのか」に焦点を当てるのではなく、「対話を通じて相手に対してどれほど多く理解できるか」に意識を向ければ、相手との会話が楽しさを増すといえるのです。
 
最後の実験は、初対面の相手との対話に続けて、「25分間対話を継続する状況」と「一人で時間を過ごす状況」に分け、それぞれの楽しさの程度を測定しました。
また、このうち対話を継続する状況をどれほど好むかを参加者に記録してもらいました。参加者たちは自分がどちらを好むかに関わらず無作為にどちらかのチームに配分されます。
 
これに対する結果として対話を続けなければならない参加者が、そうでない参加者に比べてはるかに大きな楽しみを感じていることが明らかになりました。
研究員であるKardasは「対話をどれだけ楽しめるかは、対話に時間をどれだけ割くのか、あるいは楽しい対話を持続するのかが影響力を持つため、このような研究結果が重要だ」と付け加えています。「したがって、皆さんが誰かと新しく出会い仲良くなりたいなら、相手との会話時間を十分持つことに躊躇してはいけません。なぜなら、対話には一般的に期待されるよりも多くの楽しい素材で溢れているからです。
 
出典:People underestimate how much they would enjoy conversation with a stranger, study finds

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