7月16,17日 ライ麦パンとカフェ日誌
先週に引き続き、ライ麦番長不在のためカフェのみのお留守番営業のためクヌーデルのランチをご用意しました。
クヌーデルは、ふやかしたパンを生地にして作るお団子のこと。
南ドイツのお料理です。
サイコロ状に刻んだパンを豆乳でふやかし、みじん切りにして炒めた玉ねぎ、パセリのみじん切り、塩少々を混ぜ込みます。
しっかりパンがふやけると、まるで小麦粉を捏ねているかのようにまとまった生地ができます。
水分が多いとフニャッとした食感になってしまうので、ゆるい場合は小麦粉を足します。
よく捏ね合わせて粘土状の生地ができたら、大きめのボール状にコロコロ丸めて、茹でます。
お湯には少しお塩を入れて、グラグラに沸かしすぎると団子が溶けてしまうので、ふつふつと弱めの火加減で、20分ほど茹でたら完成。
カフェでサンドイッチやスモーブローを作ると、半端なパンが残ることがあります。
端っこパンにはハーブソルトとオリーブオイルをつけて食べたり、バターと蜂蜜つけて食べたり、が好きでよくまかないで食べるのですが、さすがに食べきれないこともあり、残った分は細かく刻んで、パン焼き釜の予熱でカラカラに乾燥させて取っておきます。
完全に水分を飛ばして乾燥した状態なら、カビが生えることもなく、長く保つので重宝します。
クルトンみたいに使ったり、グラノーラにしたり、そしてこのクヌーデルにしたり。
普段はパンにだいたい同量の豆乳を混ぜてふやかしますが、乾燥パンを使う場合はパンの1.5〜2倍くらいの水分(豆乳とお水を合わせています)を加え、一晩以上ふやかして使います。
クヌーデルは、食パンのような油脂が入っているパンでは生地がつながらず崩れてしまって作れないので、粉とお水から作られているシンプルなライ麦パンだからこそ作れる味と食感・形なのです。
ムチッとした食感で食べ応えがあり、パンの香ばしさとほんのりとした酸味を感じるクヌーデル。
ドイツの中でも、南部の方でしか見られない料理で、南ドイツのレストランなどではだいたいメニューに並んでいるそうです。
コンソメスープのようなものに入って出てくるよ、とドイツ通のお客さんが教えてくれました。
今回は夏野菜をいろいろ入れて、トマトとクヌーデルの茹で汁で作ったスープに浮かべました。
茹で汁にはパンの旨みが溶け出ているので、ブイヨンのようにスープに深みを出してくれます。
クリームソースで食べるのもおいしいので、いろいろなスープやソースを添えて、今後はたまにランチメニューに登場させようかと思います。
来週はようやくライ麦番長が帰ってくるので、おいしいパンをたくさん焼いてもらいましょう。