料理こそ、男の本分
私の叔父さんは最近
いとこ(高2)の弁当作りに熱中している。
おじさんは筆まめで
2006年ころから
毎日ブログを更新していた。
それが最近、
毎日フェイスブックに
新作のお弁当を投稿するようになった。
いくつかご紹介しよう。
この絶対弁当箱からはみ出しているボリューム感がすごい。
そして、栄養バランスというよりも、
メインメインメインといった感じの偏り方も面白い。
そしてネーミングに、椎名誠へのリスペクトを感じる。
そんなおじさん、昨日は親子丼をアップしていた。
これ、卵以外のパートは鶏肉1kgまとめて作って冷凍し、
あとからたまごをいれて電子レンジでチンするのだそう。
かなりお手軽に作れそうだし、
見た目も美味しそうで作ってみることにした。
鶏肉は700g、あとはとにかく
冷蔵庫にあるものをインしていく。
おそらくしめじあたりから
親子丼らしくなくなってきているが気にしない。
あじつけは、めんつゆ、酒、みりんで適当につける。
今日は彼女のお友達が来ていたので
3人分、卵は5個イン。
完成してみると、見た目が美味しそうではない。
おじさんの親子丼は、もっと卵にまとまりがある。
僕のはツナ缶みたいにばらばらになってしまった。
でも味はとても美味しくできたので満足だ。
ふりかえっておじさんのお弁当をみると、
大胆ながら配置や色味など
美味しそうな工夫がある。
料理、奥が深い。
禅の曹洞宗を開いた道元は
中国で禅を学んだ際に
食材を買い集める初老の僧に出会う。
道元は、
なぜ長年修行してえらくなったのに
料理なんて作っているのかと僧に尋ねる。
すると中国の僧は、
お前はまだ分かっていない、
料理を作ることは
最も位の高い典座の仕事である。
長年修行したからこそ、典座になれたのだといったらしい。
それで道元はこの典座から学び、
典座教訓という本を書き、
日本に禅と一緒に精進料理を広めることになった。
「お米は自分の目を洗うように磨きなさい」
「料理をする前に流しを洗いなさい」
などこの典座教訓はいまだに多くの学びがある。
「見た目まで美味しそうにできて一人前」と、
わたしはおじさんに教わったのだな。