
Photo by
shiny_impala614
あなたはひのきタイプ?それとも、くぬぎタイプ?
「河合隼雄の幸福論」
という本を読んでいます。
この本は心理学者でいらっしゃった
河合先生が出したエセーでして、
現代人のセカセカした心を落ち着けるには
うってつけの本です。
その本の中で莊子の「無用の用」という話が
紹介されていました。
「無用の用」はこんな話。
『櫟社(くぬぎやしろ)というやしろの神木になっている櫟(くぬぎ)の大木に、匠石は目もくれない。その弟子がたずねると、「舟を造れば沈むし、棺桶をつくれば腐るし、道具をつくればこわれてしまう。・・・全くとりえのない木だ。使いみちがないからあのように長寿が保てたのだよ」と匠石は答えた。その夜、夢の中に櫟社の大木が現れて告げた。「すべて柤(こぼけ)、梨、橘、柚、さては瓜の類にいたるまで、その実が熟するともぎとられて辱めを受ける、しまいには大枝を折られ小枝はひきちぎられる始末だ。なまじっか役に立つために命を苦しめるものなのだ」』 - 荘子
「この木は役に立たない」
そういって放っておかれたくぬぎ木が
最終的に大きな神木となった話です。
世の中には
ひのきタイプとくぬぎタイプ
の2種類があると思います。
人材でいうなら、
ひのきタイプはスキルフルなの即戦力人材。
くぬぎタイプはぱっとさえないサポート役。
企業でいうなら
ひのきタイプは大注目のスタートアップ。
くぬぎタイプは商店街のいち商店。
みんな、すぐにひのき目指すでしょ?
でもね、世の中意外と
くぬぎタイプが成功しているんですよ。
例えば、ユニクロの柳井さん。
柳井さんは家業の紳士服店を継いで
12年間、山口の一つの店舗をじ〜っと経営していました。
そして35歳のとき、ユニクロ1号店を開きました。
そして、DMMの創業者、亀山さん。
19歳から5年間アクセサリーの露天商、
その後15年間、石川でレンタルビデオ屋さんをじ〜っと経営して、
インターネットのDMMを立ち上げたのは37歳。
彼らにはじっくりとした
下積みがあったわけです。
以前、僕は亀山さんの記事をご紹介しました。
あらためて、彼の言葉を引用すると
なにも難しくないよ。騙さないで、約束守って、助けてやればいい。
そうやって自分を信用してくれる友だちをいっぱいつくって、そいつらに「一緒にやろうぜ」って言えば、自分はバカでもなんだってできるから。
亀山さんが言っていることって、
全然ぱっとしなくないですか?
「騙さないで、約束守って、助けてやればいい。」
いやそれくぬぎタイプがいいそうなことじゃん〜!
そんなことを思った金曜日でした〜。
↓亀山さんのインタビュー紹介記事はこちら
↓「河合隼雄の幸福論」はこちら