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18きっぷで青森に行こう。③

→続きです。

青春18きっぷで東北の旅3日目です。
冬期18きっぷで青森に行こうと思い立ったきっかけは大湊線。本州の北の果ての路線の冬ってどんなだろうと思ったわけです。じゃあ当然「行ってみよう!」となりますよね。
ということで今日は目的の一つである大湊線とついでに津軽線を巡っていきたいと思います。
ただ連日の大雪で青森県内のダイヤは荒れ気味。無事に辿り着けるのか不安なところです。
そもそも自由気ままな一人旅なので気楽に行きましょう。


2024/12/29 三日目

ホテルを出て青森駅に向かいます。

日の出前から除雪車が活動中
朝早くからありがとうございます。
つもり方がふんわりかわいい。


早朝の青森駅にやってきました。大湊線に乗るために通過特例を利用して青い森鉄道で野辺地まで向かいます。

当然ご存じの方もいると思いますが、通過特例について簡単に説明しておきましょう。間違ってたらすみません。甘く見てください。
新幹線開業などで一部路線が第三セクター(私鉄)化されたことによりJR線が孤立し、JR線だけではすべてのJR線にたどり着けなくなりました。18きっぷはJR全線で使えるのに別料金で私鉄に乗らないといけないの?となったわけですね。
そこで、『私鉄の途中駅で下車しない"通過"であれば18きっぷで私鉄に乗車してもいいよ。』といった特例を設けたわけです。
この辺でいうと、JR大湊線に乗るために野辺地まで、JR八戸線に乗るために八戸までであれば、青森駅から青い森鉄道に乗車できます。

ということで乗ってみましょう。
青い森鉄道に乗るのは初めて、可愛らしいラッピングが多くて気になってた第三セクター路線です。

夜明け前の空に青森ベイブリッジがうっすらと浮かぶ。
電車に木が生えたロゴが可愛い。

列車は薄明の雪道をひたすら東へ向かいます。
車内には地元の小学生が青い森鉄道をテーマに書いた絵が飾ってあります。皆素晴らしい出来なのですが、特にこの絵が個人的にとても好きでした。シンプルで主題が分かりやすく情景がパッと伝わります。子供の表現力というものは侮れません。

これには思わず脱帽。
人はあまり乗ってません。
何か語りげな尾灯
小湊だけど千葉じゃない。
小湊鉄道は小湊まで行ってない。


野辺地駅に到着です。
今回の旅で一番雪深いかもしれません。雪は深々と降り続き、地面も真っ白で辛うじて線路の場所が分かるくらいです。

ここまでありがとう。
看板の明かりのわずかな光。
ホームはすぐに雪まみれ
線路とホームの境は段差くらい。
一面真っ白。
寒い

大湊線への乗り換えのため野辺地駅で下車したわけですが、肝心の大湊線は倒木で運転を見合わせているそう。八戸駅に行って戻ってくるくらいの時間は確実に動かないみたいなので、これまた通過特例で八戸駅まで行ってみることにしました。
次の電車が来るまで小一時間あるので、大湊線の運転再開を祈りつつ野辺地駅前を散策してみることにします。

大きな帽子をかぶってる。
どこまでが道だろう。
雪の中からひょっこりと。
こんな雪でもバスはやってくる。
こんな日の乗務はとても大変そう。

駅前を少し歩いただけでギブアップ。
歩くのも一苦労です。それにしてもすごい雪、風が弱いのかまっすぐに積もった雪が帽子のようでシュールですね。
待合室で暖かいドリンクでも飲んで温まりましょう。

青森行きの折り返し。
こんな雪でも走るっていうからすごい。
いややっぱり無理だと思うよ。
冬の風物詩
似非流線形車両
もしくはマスク
貨物の通過はド迫力。
跳ね上げられた雪が痛かった。
雪の監獄から連れ出して、八戸駅まで連れて行ってくれ。


野辺地を抜け出し八戸へ。
先ほどの雪が噓のよう。同じ県内でも少し移動するだけでこんなに違うものなのか。

線路が見える!?
場違いな大雪フェイス。
八戸線が発車していった。
駅のベンチ好き。
粉砂糖のよう。
ハロー、モーリー
横から流線形フェイス
屋根上メカメカしくて好き。
もう年末だから。
おつかれ、モーリー。
こう見ると降ってるな。

八戸始発の快速しもきたに乗って折り返し大湊まで行こうと考えていましたが運転取りやめらしい。うすうすそんな気もしていたがやっぱりか。
しばらく動かなそうなので新幹線でも見て待つことにしましょう。

屋根が高い。空間が広い。
なんかいた。
円形の屋根は平成が想った未来
空席
新幹線って大きいな。

10:30ごろに在来線側に戻ってくると大湊線運転再開の報が。
野辺地で乗り換えて大湊まで向かう次の列車は13:00野辺地発、今から八戸11時台発の列車に乗って野辺地に向かっても大分暇ができます。
時刻表とにらめっこしていると、JR八戸線で鮫駅に行って戻ってきても12時台八戸駅発の列車に乗れそう。
ということで一旦鮫駅に行ってみましょう。
八戸線には詳しくないのですが、鮫駅って何でしょうね。鮫でもいるのかな。

長いエスカレーターを降りる。
空っぽの貨物列車


高架駅で交換待ち
鮫駅までは愛称があるらしい。
なんか対向が遅れてるので降りてみた。
E8系、東京でしか見たことないな。
かき と ゆき
対向列車がやってきた。
町の向こうは港かな。
港近くの駅なんだ。


ということで鮫駅に到着です。
本当に鮫の一文字なんだ。"さめ"って読むんだ。
海近くの駅で、すぐそこには漁港や工場が立ち並びます。カモメだかカラスだかもたくさん飛んでますね。それともウミネコかな。
この列車は鮫駅が終点ですが、八戸線は久慈駅まで続き、三陸鉄道リアス線に接続します。三陸鉄道も今後訪れてみたいな。

せんろはつづくよ。
白と青の小さなかわいい駅舎です。

ほんとに鮫がいた。

八戸発の列車時刻が近づいているので乗ってきた列車に乗り直し、八戸駅にとんぼ返りしましょう。


八戸駅に戻ってきたところで悲しいお知らせです。大湊線がまた運転見合わせになってしまいました。案の定ですね。
駅員さんに尋ねると今日動くかもわからないとのこと。仮に大湊まで行けたとしても青森駅まで帰れるかわかりません。
ここはおとなしく大湊は諦めて、青森駅に戻ることにしましょう。
泣く泣くですよ、泣く泣く。

さて次の青森行きの列車は…って、青い森鉄道も運転見合わせ中ではありませんか。集中除雪で夕方まで運転見合わせ!?まあ、あの雪ですし仕方ないなという感想でしかありません。

さて困りました。八戸駅に閉じ込められてしまいましたね。正直八戸駅に滞在するのも飽きてきました。ここは裏技を使うことにしましょう。

皆さんご存じですか?青春18きっぷは別途乗車券と新幹線特急券を購入することで新幹線にも乗れちゃうんです!!!
…はい。ただ定価で新幹線に乗ってるだけです…。
格安きっぷで旅するはずが手痛い出費です。

新幹線ホームに戻ってきてしまった。
やっぱり新幹線は早いなあ。
乗り心地も抜群。
あっという間に新青森です。

新青森に着きました。本当にあっという間。
在来線が軒並み運転を見合わせる中、余裕の定時運行です。
やはり新幹線はすごいですね。速達性もそうですが、悪天候に強いというのは大きな利点です。冗長性という点でも地方輸送に欠かせない存在だと思います。

かわいい。
青森に帰ります。

ということで青森駅に帰ってまいりました。
701系が雪に埋もれています。青森駅でこれなんだから動けないのも納得ですね。それにしてもすごい雪、一面膝上くらいは積もっている気がします。

埋まってる。
モノクロだと白率がすごい。
とにかく701に雪が似合うので撮りまくってます。
どこからきてどこに行くんだろう。
青森駅のホームは長い。
閉じ込め。

それにしても青森駅のホームって長いですよね。寝台特急が毎日走っていたころに訪れたかったものです。

脱線しますが(電車の話題で使うには縁起が悪すぎる)、以前青森駅を訪れたときには、たまたまカシオペアを見ることができました。
一昨日(一日目)仙台駅近くの車両基地でカシオペアを見かけたので、今日は青森駅にカシオペアは来ないでしょう。
懐かしくなったので昔の写真も載せてみます。

うねり。
天気がいいし雪もない(10月)
長いホームをここぞとばかりに使います。
車掌窓。かっこいい。
スイートに止まってみたいものです。

さて、青森駅に戻ってきたのはいいのですが津軽線に乗るには少し早い気がします。
ここはひとつ、以前来た時に気になっていたが時間の都合上訪問できなかった、"ねぶたの家 ワ・ラッセ" に行ってみることにしましょう。

限られた通路を歩きます。
年末だしね。

入場券に観光物産館アスパム展望台との共通券があったのでそれにしました。あっちも気になってたんですよね。
臨海部に作るには、やけにへらべったい正三角形の建物。きれいだと思います。

金魚がお出迎え。

中に入ると解説コーナーの後にだだっ広い空間が、そこにいくつか実際に使用されたねぶたが置いてあります。でかいな。
解説コーナーは読んだり読まなかったりします。今回は流し見。旅人の風上にも置けません。

私の地元には"夜高あんどん"というお祭りがあるんですがあれに似てますね。竹などで骨組みを作って、明かりを仕込んで、和紙を張って、色を塗って。
色分け用の蝋を手に塗って遊んだまま家に帰り、家中つるつるにして怒られたものです。
夜高あんどんといってもうちの町内は小さいあんどんを作って町内を練り歩くだけ、隣町はぶつけあってぶっ壊したりしているので興味のある方はぜひ訪れてみて下さい。

また脱線してしまいましたね。復線します。

おそらくマスターハンド
でかい
綺麗
明るい

ねぶたにはテーマになるお話があってその一場面を描いてるそう。強そうな人たちが一対になって向かい合っています。
ねぶたの中身が見れるコーナーもありました。こういうの気になっちゃいますよね。

確か弁慶と
誰だっけ。
ハーフで組み
よく見ると偽物。
巳年だから?
やっぱり寅年?

結構面白かった。

ワ・ラッセを出てアスパムに向かいます。
かなり近いところにあるのですが、これが結構大変でした。
平常時なら沿岸の橋を渡っていくと景色もいいしそこそこ近いのですが、なんせこの雪です。一人分しかない足場と、階段かと思ったらつるつるの坂。普通にケツを打ちました。カメラは死守します。やっとアスパム付近まで来たと思ったら行き止まり。目前に足跡もついてない雪原が広がります。少し戻って病院わきの道から車道に脱出。やっとの思いでアスパムに到着しました。
最初から車道経由でこればよかった…。

砂浜というより雪原。
波で底だけ削れてリーゼント
現役の巡視船と記念館になった連絡船
連絡船の中にはキハ82とか郵便貨物車とかがいるよ。
こんなの。
(2022/10)

アスパムは観光物産館なのでお土産とか特産品の売り場がたくさんありました。なんか公共ピアノ弾いてる人もいて道の駅みたいな雰囲気です。というか道の駅が道路沿いの観光物産館ですよね。
特産品を横目に展望台に上ります。

展望台は三角にぶっささったシリンダーみたいな部分。
モデリングするならめんどくさいからぶっ差しで作ります。

ここ (2022/10)
雪化粧の青森も良い。
同じ画角
違う媒体
大海原
向こうは北海道…ではなく下北半島。
りんごのねぶた!
壊れてるみたい。
モヤヒルズってなんだよ!?教えてくれよ!!
チャレンジャー
いくべぇ。どことなくモーリーに似ている。
多分いくべぇが先。

そろそろ津軽線に乗ろうと思います。
下のお店でおやつにアップルパイとリンゴジュースを買いました。りんごまみれ。
今度は車道を通って青森駅に帰りますよ。雪の中はこりごりです。

青森駅で好きな画角。
何度でも撮ります。
勢ぞろい。壮観ですね。
下からも。

津軽線の発車が、遅れているスーパーつがるの到着を待ってからだというのでスーパーつがるも押さえておきましょう。復活のスーパー特急ですよ!
E751ってE653の強化版みたいでかっこいいですよね。実際どちらかといえば廉価版ですが…。

お疲れ様。
ここにはスーパーつかないんだ…泣
激走の跡。

乗り換えを待って直ぐの発車なので、急いで津軽線に乗り込みます。

海沿いを走る。日は落ちた。


蟹田に到着しました。
この先、津軽線は三厩駅まで続きますが、2022年8月以降運休中です。暫定廃止。最近復旧を断念する話が出たところですね。青森から青函トンネルに続き、かつては特急や寝台列車が多く行きかった路線なだけに悲しいものです。
こういった限界ローカル線は一度被災してしまうと復旧断念からの廃線という話になりかねないので寂しいものです。観光客という立場でおこがましいことは承知ですが、どうにか残ってほしいものですね。気になってる場所はなるべく早く訪れて多少なりともお金を落として帰りましょう。

この先に列車は行かず、折り返し。
三厩の信号が灯ることはもうないだろう。
折り返し青森行きが発車していく。
ドアの向こうは暖かそう。
風の町らしい。

待合室にはカニマス駅長への哀悼の意と偶像が。立派な名前があるんだね。

カニの寿命ってどれくらい?
なんか空しいけど素敵だね。

例によって次の列車まで駅前散策の時間です。
日も落ちて街灯がつき始めた雪道を港まで歩いてみます。

一往復して蟹田駅に帰ってきました。
なんか静かだったな。年末の日暮れ後ってのもあるでしょうね。
駅前の小さい市場、"ウェル蟹"。 個人的には好きですよ。

帰りの列車がやってきた。
雪舞う。
まるでスポットライト。
風の町らしいっす。(一時間ぶり二回目)
車側灯の赤が好き。

青森駅に帰ってきました。
今日の冒険はここまで。夕飯でも食べて寝ることにしましょう。

ここの店が気になって来てみたんですけどあいにく満席。待てる感じでもなかったし疲れたので、もう大戸屋で夕飯を済ませます。

『途中おいしそうな街中華を見つけたのですがあいにく満席。待てる雰囲気でもないしもう疲れたので、ホテル道中の大戸屋で夕飯を済ませます。
青森まで来て大戸屋かよと言われましても…大戸屋って!おいしいんですよ!!
それだけです。』

↑ 二日目のラストにこういった文章を書いていたのですが、よく考えたら三日目の夜でした。そうじゃん二日目は五所川原でラーメン食べたじゃん。恥ずかし。(更新済み)


誰かの茶目っ気。


ということで三日目も終わりです。
大雪による運休に振り回された一日でしたね。主目的の大湊線に乗れなかったのは残念ですが、予定にない八戸線の乗車や青森市街観光ができたので良しとしましょう。
一人旅なんて怏々としてこんなものですし、急な予定変更が容易なのは一人旅の良さですね。

明日はこれまた廃止が発表された弘南鉄道大鰐線を経由して盛岡まで抜けます。今日みたいな列車遅延がないとよいのですが。(フラグ) (届かぬ願い)


四日目に続く。
→ 鋭意執筆中。

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