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読書レビュー「外資系金融のExcel作成術」


本書を読む目的・きっかけ

 仕事でExcelを使うことが多く、それなりに関数等を使いこなしていたつもりだが、Excelで表を作成した際に自分の作成した表が何となく野暮ったい、垢抜けない、、、という気がしていた。
 そんな時に見つけたのが本書であり、外資系金融=優秀と無条件で反応してしまう私の性格も相まって、e-honで即購入してしまった。
 言わずもがなだが、本書を読む目的は自分のエクセル技術、特に表の作成において今よりも見やすく、垢抜けた表を作成できるようすることになる。

読書感想

 自宅に届いた本書を最初、パラパラと見た際に後悔した。
というのも本書が思っていたよりも薄かったため、「なんか内容が薄いんじゃ。。」と感じてしまったからだ。しかし、第1章を少し読んでみて自分が知らないことが多く書かれていたため、これは読む価値あるぞとホッとした。尚、本書は大きく2部構成となっており、第1章と第2章は見やすい表を作成する鉄則とExcel作業を高速にするショートカットキーや関数について書かれており、第3章以降は財務モデルの作成に重きをおいた構成となっているため、今回のレビューは万人に当てはまる第1章と第2章のみを読み、レビューを書いている。
 さて、ここからが読書後感想となるのだが、本書では見やすい資料を作成するには以下の2つの原則を気にする必要があると記載している。
①Excelでの情報の並べ方は左から右、上から下に情報を配置する
②情報は必要最低限である
 
1点目については、人間はExcelに限らず、表を見る際には左から右に表を眺め、その上で表の上から下へと目線を移していくため、情報の時系列は左→右に書いていくということだ。こちらは無意識で行っている人も多いのでそんなに難しくはないだろう。
 しかし、情報を上から下に情報を配置するというのはかなり難しいと思う。こちらは時系列などのわかりやすい指標があるわけではなく、その時その時で柔軟に判断していく必要があるからだ。
 強いて言えば、「口頭で説明しなくても相手がわかるように情報を配置する」のがミソとなるが、これは言うほど簡単ではなく、「相手がこの表をどのような目的で見るのか」と言うことを考えながら作成することを繰り返すことで身につくスキルだと感じた。
 また、見やすい表を作成する2点目についても注意が必要で、ここでいう情報とは、表に入れる数字、項目だけでなく、文字サイズや罫線、色付けなども含めて情報に含まれる。見やすい資料を作る上で文字サイズや罫線の使い方などは本書でも第1章で詳しく書かれているため、ぜひ読んでほしい。
 個人的には色付けについては意識して2色までにしていたが、罫線の使い方についてはほとんど意識していなかったため、大変参考になった。
 さらに第2章では、Excel作成におけるショートカッキーや関数について書かれており、すでに活用しているものもあったが、知らない関数やショートカットキーも半分ぐらいあったため、こちらもかなり参考になった。
 ショートカットキーを覚えるコツとしてはマウスを意図的に使用しない環境を作り、ショートカットキーを使用せざるをえない状況を作りだすのが手っ取り早い。
ちなみに、本書を参考にちょっとした表を作成(下記キャプチャ)したが、ちょっとした知識や意識を変えるだけで結構変わるモンだなと感心してしまった。

本書を参考に作成してみた表

実践すること

 まずは本書で学んだことを実務で試してみることに尽きる。
もし、実務でその機会がないなら、プライベートで何かしら試しに作成してみて本書で得た内容を定着させていきたい。また、ショートカットキーについても実務で意図的に使っていき、何も考えなくても手が勝手に動くようにしたい。
 本書はエクセルを使用する人なら、一生使える内容となるので、ぜひ一度購入して読んでみてほしい。


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