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九頭竜

九頭竜 多田神社由来

 源満仲が新しい館をどこに築こうか思い悩み、摂津の住吉大社に参籠した。二十七日目、
『北に向って矢を射よ。その矢の落ちる所を居城とせよ』
 との神託を受けた。満仲公は鏑矢を放ちました。

 満仲公は、放った矢を追いながら鼓ヶ滝付近まで来た時、
白髪の老人に出会い、矢の落ちた場所を知ることが出来ました。
(『矢問』という地名として残る)

 満仲が老人に教えられた場所に行ってみると、大きな沼があり、九つの頭をもった二匹の大蛇(九頭竜)がおり、その一匹の大蛇の目に満仲公が射た矢が刺さり、暴れまわっていた。大蛇は、苦しそうに堰を切って沼から逃げ出したが死んだ。
(現在でも、九頭竜が死んだ場所として『九頭死(くずし)』という地名が残り、東多田に「九頭竜大明神」として祀られている)

 もう一匹の九頭竜は下流の方に逃げ、命を落としました。(小戸神社境内に「白竜社」として祀られている)

大蛇と共に流れ出した水の後には、よく肥えた土地が残り、いつしか多くの田が出来た事により、『多田』という地名がつけらた。

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