絶望の中に光を見つける――今こそ映画『ショーシャンクの空に』を観るべき理由」
冬って、メンタルにきませんか?
そんな時に、私がおすすめしたいのがこれなんです。
『ショーシャンクの空に』は1994年に公開されたアメリカ映画で、原作はスティーヴン・キングの小説『刑務所のリタ・ヘイワース』。監督はフランク・ダラボン、主演はティム・ロビンス(アンディ役)とモーガン・フリーマン(レッド役)です。
物語は、無実の罪でショーシャンク刑務所に投獄されたアンディが、絶望的な状況でも希望を失わず、知恵と信念で未来を切り開いていく姿を描いています。
特に「希望」というテーマが印象的で、ラストの展開には多くの人が感動を覚えることでしょう。
今だからこそ観るべき映画
この映画はおよそ30年前に公開された作品なので、クラシック映画と呼ばれるかもしれません。
しかし、「今を生きる私たちだからこそ」観るべきだと思います。
社会の閉塞感を感じている人、または職場や社会という名の「見えない牢獄」にいると感じている人こそ、この映画に触れてほしいのです。
なぜなら、『ショーシャンクの空に』はただの脱獄映画ではなく、「どう行動すれば乗り越えられるのか?」という具体策を、希望という形で私たちに示してくれるからです。
私がこの映画と出会った日
私はこの映画を20代の頃に初めて観ました。その時の私にとって、この映画がなければ、今の私は存在していないかもしれません。
悲しみや困難の中で、いかに希望を失わずに前に進むか――それを、この映画は教えてくれました。
初めて観たのは、夜泣きのひどい小さな子どもを抱え、右往左往していた時期でした。たまたまテレビをつけると、この映画が放送されていました。
最初は特に観るつもりもなく、冒頭の性的なシーンを見て「またバイオレンス系の映画か」と思いながら流していました。
しかし、アンディとレッドの友情が少しずつ芽生えていく場面に差しかかると、私は画面に釘付けになりました。
収監されている人々は、みな何らかの罪を犯した人物たち。それゆえ、刑務所内は暴力が日常であり、看守たちのやり方も残酷で、悲惨な環境が広がっていました。
アンディの適応と行動
そんな環境の中、アンディは圧倒されながらも、自分なりに適応を進めていきます。
そして、環境に慣れたころ、ついに行動を起こします。彼が最初に接触したのは「調達屋」として知られるレッドでした。
アンディは、ある「小道具」を調達してもらうために彼に近づきます。
レッドのような「調達屋」は、合法なものから少し非合法なものまで手に入れることができる存在です。
外部との繋がりを持ち、絶妙な「袖の下」を渡すことで、刑務所という閉ざされた環境においてもスムーズに調達を行います。
ただし、非合法な取引では、依頼主を絶対に明かしてはいけないという暗黙のルールがあり、アンディもそのルールをしっかり守りました。
人間関係を調達するアンディ
しかし、アンディが本当に調達していたのは「人間関係」だったのかもしれません。
彼の誠実な人間性と行動が仲間たちに受け入れられ、やがてアンディを中心にした信頼のネットワークが形成されていきます。
そこから物語は、怒涛のような展開へと進んでいきます。
アンディは元銀行頭取としての知見を活かし、監獄内で銀行業務や節税対策を始めます。冒頭では粗暴だった看守たちが、次第にアンディの知識を頼り、教育資金の相談をするまでになります。
拳銃をちらつかせながら「これ経費になるか?」と真顔で節税相談をする看守たちの姿には、ユーモアさえ感じます。
図書館を通して学びを伝える
彼が図書館を作り、「学ぶこと」の大切さを信じ、それを囚人たちにも伝えたことで、刑務所内の環境や人々の人生が大きく変わっていくのは感動的です。
「学ぶこと」が持つ力は、場所や状況に関係なく人を成長させ、希望を与えるというメッセージが鮮やかに描かれています。
希望を心に刻む瞬間
私はこの映画を観た後、ソファから立ち上がれないほどの感動に包まれました。
ラストで示される「HOPE」という手紙の文字は、まるで胸に深く刻み込まれるようでした。
それは単なる言葉以上の重みを持ち、どんな絶望的な状況に陥ったとしても、「学ぶこと」を忘れなければ、必ず希望は与えられるのだと私に教えてくれました。
神々は細部に宿る
『ショーシャンクの空に』は、まさに「神々は細部に宿たもう」を体現した映画です。
伏線が一つ残らず回収される展開には思わず息を呑みます。
小道具や地層の知識といった一見些細な要素が、最終的に物語の核心に繋がる構成は見事の一言です。
救いの道具
アンディが聖書に隠した道具を活用したように、私たちも人生の中で自分を救う「道具」を見つけ、育て、使いこなすことが必要です。
「道具」とは、知識やスキル、人間関係、そして希望そのものかもしれません。
あなたの「救いの道具」はどこにありますか?
ぜひこの映画を観て、自分自身の道具を探す旅を始めてみてください。
たまに、観たくなるのでDVDを買いました。