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TikTokのショートムービーで世界を驚かせる「ぞのさんっ」が、映像クオリティをアップさせ、再生回数を伸ばすための実践的なテクニックをレクチャー

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TikTokでは、クリエイターの育成やコミュニティ強化のために、日頃からさまざまな支援をしています。その一環として10月4日からスタートしたのが、日本独自のクリエイター支援プログラム「TikTok Japan Creator Academy」。クリエイター100組を対象に、3ヶ月間で総額約3000万円の動画制作支援金を提供。さらに、本プログラムの参加者同士やトップクリエイターとの交流を通じて、動画制作に関するアドバイスやノウハウを共有していきます。

今回は、プログラムの一環として11月1日に開催した参加クリエイター限定のオンラインセミナー「映像のクオリティUPを目指して」の模様をレポートします。今回の講師は、現在約250万人のフォロワーを抱え、日々世界を驚かせるショートムービーを投稿している映像クリエイター「ぞのさんっ(@zono.sann)」さん。撮影する動画や編集のクオリティUPを図り、再生回数を伸ばすために必要なテクニックを惜しみなくレクチャーしていただきました。

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ぞのさんっ(@zono.sann

撮影前の設定をチェック

最初に触れたのは、撮影する前のカメラ設定について。「基本的なことですが、重要なのでしっかりチェックしましょう」とぞのさんっ。自身の動画は基本的に4K/60fpsで撮影していると言います。データ容量が大きくなり保存や管理は大変ですが、高画質で撮影でき、あとからfpsを落としてゆっくり動いているように見せる編集もしやすいとのこと。そこまできれいな映像を求める動画ではない場合は、HDでも構わないそうです。

次に、画面に縦横の格子線が引かれる「グリッド線」をカメラの設定から追加。「ガイドになる線が引かれるので撮影時の構図を決めやすく、しっかり水平をチェックしながら撮影できます」と、ぞのさんっは話しました。

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グリッド線を表示すると、撮影時の構図が決めやすく水平もとりやすい

カメラをひっくり返して画角を意識

 カメラの設定を紹介したところで、撮影のテクニックについてもアドバイスが。ぞのさんっが最初に解説したのは、「画角を意識する」こと。例えば、同じ場所でカメラをひっくり返して撮影するだけでも印象や見え方が大きく変わると言います。建物や料理など、さまざまなシーンに応用できるそうなので、ぜひ試してみてください。

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「カメラをひっくり返して撮影するだけでも、パースが効いて地面が近くなり、よりダイナミックな映像になります」とぞのさんっはアドバイス

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ひっくり返して撮影するときの具体的なアドバイスも

なお、スマホで撮影をするときは0.5倍などの超広角レンズを使うと手ぶれがほとんどなく撮影しやすいそうです。ただし、1倍の標準レンズに比べると暗所に弱いのはデメリット。暗い場所だとノイズが乗りやすくなります。標準レンズは、ボケ感が出やすいですが、若干手ぶれするため、動きの少ない映像を撮るときにオススメだと、ぞのさんっは話します。

撮影に役立つアイテム

 続いて、ぞのさんっが撮影時に使っているアイテムを紹介してくれました。まずは、カメラを貼り付けるためのガムテープ。体や地面、テーブルの角など、さまざまな場所にカメラを固定できるため、手持ちでは実現できない斬新なアングルから撮影できると言います。「カメラを好きな場所にセットできるため、普段の画角に飽きたときに、新しいアイデアが浮かんできます」とぞのさんっは言います。

 また、スマホを前後左右にスライドしながら撮影したいときに役立つのがタオル。スマホを直接テーブルなどに接地してスライドさせると引っかかったりしてブレやすくなりますが、タオルに乗せて滑らせるとスムーズに動くそうです。

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タオルの上にスマホを置いて滑らせるとブレずに撮影できる

動画構成の重要性

 映像のクオリティを上げるための機能や撮影方法について紹介したところで、再生回数をアップするための動画構成についても言及したぞのさんっ。「きれいな映像が撮れたからといって、再生数が簡単に伸びるわけではありません」と話し、集めた素材で再生数が伸びる動画を作るときに意識した方がいい点についてアドバイスしました。

 まず、ぞのさんっが話したのは動画構成の重要性について。「動画を最後まで見てもらうための工夫が必要」と話し、その考え方に基づく構成例を紹介しました。

例として挙げたのが、「プロセス→結果 or 結果→プロセス」の構成。ぞのさんっが投稿しているような、動画作成の裏側(プロセス)を見せた後に、実際に撮影した動画(結果)を見せるパターンがひとつ。「プロセスを知ることでどのような結果になるのかも気になり最後までみてもらうことができます」と、ぞのさんっは話します。

プロセスと結果を逆にするパターンもあります。最初に完成した料理(結果)を見せ、続けて作り方(プロセス)を紹介する動画のように、最後が気になるような構成を考えることが、視聴者の滞在時間を増やし、再生回数が伸びる要因になると言います。
自分が投稿する動画の構成を考えるときにも、「皆さんが好きなジャンルで伸びている動画や、つい最後まで見てしまう動画が、どんな構成になっているかを分析してください」と話しました。

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ぞのさんっの代表作の一つでもある、撮影している様子をプロセスとして見せる動画

動画の「サビ」を理解してテンポよく展開

 視聴の継続に繋がる最初の数秒も重要だと言います。こちらも、単にきれいな映像を載せるだけでなく、「ファーストカットの秒数やカット数によっても見え方が変わる」と話すぞのさんっ。「ファーストカットに3秒を費やしてしまうと、ショートムービーに目が慣れている視聴者の方は、スローテンポに感じてしまいます。同じカットでも2秒程度に収めてテンポ良く切り替えることが大切です」とアドバイスしました。

 また、動画の一番の見どころである「サビ」を最初に持ってくるのも視聴者を惹きつけるポイントになると言います。飲食店の動画を作るときに、値段が安い店であれば、最初に料理を見せながら価格を伝える。外観が素晴らしいのであれば店の外から映像をスタートするなど、自身の動画のサビとなる部分を把握して先頭に配置し、テンポ良く展開することが重要だと、ぞのさんっは話しました。

再生回数が伸びる指標の一つになる「いいね」やコメント数を増やすためには、一本の動画内でギャップを生み出すことも大切です。トランジションを活用して、シーンを「室内→外」や「昼→夜」へ切り替えるなど、映像のギャップを作って驚きを与えることが重要だと言います。

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ギャップを動画の中で生み出すのが大切とぞのさんっは話す

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ぞのさんっが実際に動画を作るときの流れ。ステップごとにアドバイスされたような構成や撮影テクニックを意識していることがわかる

今回は、映像のクオリティUPをテーマに、ぞのさんっが日頃活用しているテクニックや意識しているポイントを教えていただきました。どれもすぐに実践できる内容だと思うので、クリエイターの方はぜひ参考にしてみてください。TikTokでは今後も「TikTok Japan Creator Academy」を通じて、未来のトップクリエイターを育成していきます。これからも開催したイベントの模様は随時noteで共有していきますので、どうぞお楽しみに!

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