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生活環境の保全とリサイクルの事

 ここ数年、よく耳にする”循環型社会”という言葉。

 一般的には、資源やエネルギーの循環(じゅんかん)をイメージするかもしれません。循(じゅん)とは、物に寄り添っていく、めぐる、なでるetc.の意味があります。環(かん)には、輪の形、めぐって端のないこと、まわりまわる、etc.の事です。即ち、循環(じゅんかん)とは、輪の中を巡り巡る事の繰り返し、を意味します。例えば、事業所から出される産業廃棄物、あるいは家庭から出される一般廃棄物。これらを、いろいろな形で再利用していく仕組みや、そういった仕組みの中で成り立っている循環型社会。

 ゴミとして出されるものは、事業系の産業廃棄物であれ、家庭系の一般廃棄物であれ、それぞれに再利用(リサイクル)される仕組みの中で、資源循環のみならず、埋め立て処分場に廃棄されるゴミや廃棄物の減量化など、私達の生活環境の美化にも貢献している仕組みです。


 私達日本の社会は、戦後の高度経済成長の過程で、資源やエネルギーを大量消費・大量廃棄を続けてきて、果ては公害問題という環境汚染に随分長い間悩まされ、いまや、ようやくそれを乗り越える社会システムを構築し環境保全にも一応成功しています。

 残念ながら、我が国は、先の東日本大震災の際の福島原発事故で、放射能汚染という大きな荷物を背負っていましたが、ようやくその困難も乗り越えつつあります。

 逆に、中国、インドなども急速な経済発展を遂げ、中国に至っては世界第二位のGNPを誇るまでに至っていますが、今、これらの国々は、深刻な環境汚染の中にあり、出口が見えない状況にあります。わが国は、環境先進国として、地球全体の環境保全のために国際協力を惜しまない姿勢を示していますが、政治的な障壁が邪魔をして、事態を深刻化させています。

 地球環境の保全は、人類が将来に亘って存続できるかどうか極めて重大な問題だという意識を、世界中の人々が共有しなければならない時代に入っています。私達人類に残された時間は決して多くはないでしょう。