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過敏性腸症候群になった経緯(簡潔に)
経緯
私が過敏性腸症候群を発症したのは、中学2年の夏休みです。
小学生の頃から母の意向で塾へ通っていた私ですが、中学1年の時に嫌気がさして馴染みのある塾を辞めてしまいました。
ですが、自主的に勉強をしない子供だったので、成績は徐々に低下していき、それを見かねた母によって新しい塾へ通うことになりました。
それが冒頭の中学2年の夏休みに繋がります。
その塾は私の通う中学校から少し離れていて、同じ学校の生徒は誰1人いませんでしたが、教え方も分かり易かったので特に気にせず通うことにしました。
通い始めてから2週間ほど経ったある日、いつものようにご飯を食べた後、授業を受けていると唐突にお腹が鳴りました。
「ぎゅるるるる~」
いま思えば、消化の音だったんだと思います。
ですが、冗談を言える相手がいなかった私は、恥ずかしさのあまり身体を丸めて耐えることしか出来ませんでした。
塾が終わり、そのことを母へ相談すると「気にしすぎじゃない?」「お腹なんて誰でも鳴るよ」と言われました。
確かにその通りですが、当時の私は、"お腹が鳴る"ことで頭がいっぱいになってしまったのです。
日に日に症状は酷くなり、授業中の腹鳴(ふくめい)だけでなく、塾へ行こうとすると便意に襲われたり、静寂の空間に対して恐怖を覚えるようになっていきました(他にも「便意を感じてトイレに行くもおならしか出ない。これが5分に1回のペースで訪れる」「無理して気張るため、便がウサギの糞の様になる」など)
そして始業式の日、最悪の事態が起こりました。
塾で起こっていた現象が、学校でも起こるようになってしまったのです。
全校集会では腹痛に襲われ、隣の人との距離が近くガスが漏れていないか不安になり、腹鳴が起こった時には冷や汗が止まりませんでした。
その日を境に、私の学校生活は楽しいから苦しいへと変化してしまいます。
朝はトイレに3回ほど行くようになったので遅刻が増え、授業ではお腹のことを考えなくて済むよう寝ることが多くなり、そもそも学校へあまり行かなくなっていきました。
そんな生活を続けていたある日、増えた欠席数を見かねた両親に病院へ連れられます。
最初は精神的な病気ではなく、消化器官などに異常がある可能性も考慮して内視鏡(肛門からカメラを突っ込む検査)を受けました。
液体状の下剤を便が透明になるまで飲むころには、肛門が拭き過ぎでめくれ上がり、その後にカメラを入れるわけで死ぬほど痛かった(前日の朝食から抜いた方がいいです。参考にして下さい)ですが、検査結果は問題なし(蛇足)
その次に訪れた心療内科で初めて「過敏性腸症候群」と診断されました。
過敏性腸症候群(IBS)とは腸などに問題は見られないにも関わらず、腹部の膨張感や腹痛、下痢や便秘などの便通の異常を感じる症候群を指します。主にストレスなど精神面が原因です(他にも不摂生な食事や生活リズムの乱れも原因に上げられます)
「完治というものが存在せず、薬やカウンセリングで症状を緩和するしかない」と告げられた時、目の前が真っ暗になりました。
この先、どんな出来事にも過敏性腸症候群が絡んでくる。
そう思うと絶望しか感じませんでした。そんな心境が態度にも表れるようになります。
今では家族がどれほど尽くしてくれて、金銭的にも精神的にも苦労したのか理解できますが、当時の私は自分だけが不幸だと思っていたので、家でも八つ当たりをすることが多くなりました。
不幸中の幸いで高校には合格できましたが、留年ぎりぎりまで休むことに力を入れた3年間という記憶が強いです。
長くなりそうなので省略しますが、その後に入学した専門学校も過敏性腸症候群が原因で休学しました。何とか卒業して、現在は内定をもらった会社で働いています。
振り返って
思春期とは気持ちが過敏になっている時期です。
過敏性腸症候群になった原因として、自分の気にしすぎな性格とタイミングが悪かったと思っています。
加えて、当事者はかなり辛いにも関わらず軽視されることが多いので、より塞ぎ込んでしまいます。
人によって辛いと感じる限界値は違うわけだし、頑張ってるの基準も違うはずです。
「腹痛? もっと辛い人だっているんだよ?」って言われても無視してください。人生の主人公はいつだってあなたです。
体調がいい時だけ頑張る、それぐらいの気持ちでいきましょう。
拙文ではありますが、最後まで見ていただきありがとうございました。
p.s : お医者さんに教わったことですが、休日は便意を感じてもすぐに行かず、我慢する練習をした方がいいそうです(すぐに行くと癖になってしまうので)(我慢のし過ぎには注意してください)
授業中や会議など静寂した場所では深呼吸を行い、出来るだけお腹のことから意識を逃がしてください(難しいのは経験者なので分かりますが、ダメ元ぐらいの気持ちでやってみて下さい)