2022年ドラフトにおける阪神の注目ポイント
どうも。とらぶるです。
現在出禁となっているであろう某新聞社による「岡田彰布次期監督内定」報道以降、各媒体における彼の発言に頭を抱える日々が続いていますが、10.20(木)には2022年新人選手選択会議「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」が行われます。一抹の不安もないとは言えないですよね。そこで今回は阪神タイガースの指名のポイントについて考えてみたいと思います。
1.岡田氏の来季構想
岡田氏は川藤氏との対談において、中に入るまでわからないとしながらも次のような趣旨の発言をしています。
「中野は出塁率が低いため1番に向かず、近本は外の球を強引に1.2塁間に転がすような器用さをもっていないことから2番に向かない。近本を1番に置き、ドラフト・トレードで獲得したセカンドをできれば2番に据えたい。ファースト大山・サード佐藤・助っ人外野手(右打ち)でクリーンナップを形成し、助っ人かカムバックした外野手を6番にショートと捕手を7.8番にする。セカンドが務まる助っ人がいれば最高かもしれないが、二遊間は固定したいため基本的には守備優先。打撃は.250 5本で十分。肩が弱く守備位置が浅い中野をセカンドに回し、強肩の小幡をショートに据えれば良い」。
新戦力のセカンドを2番に据えたい話と中野をセカンドに回す話が噛み合わない気がしますし、カムバックできるほどの実績を持つ選手全然いないと思いますが、なんとなくイメージはできた気がします。
2.補強ポイント
岡田氏の構想を踏まえると、内野手は佐藤・小幡・中野(新戦力)・大山という布陣が最有力と考えられ、サード・セカンドのマイナスにアプローチを行うことは確実でしょう。そうなると、キャッチャー・外野手が補強ポイントとなりそうです。鳴尾浜にまで目を向けると、高校生左腕・次世代センター・高校生内野手スラッガーなども含まれそうです。
3.指名のポイント
・前提
岡田氏は即戦力性の高い選手を連れてくるスカウトの力を認めた上で、高校生の野手を育てることの重要性を解いています。
・セカンド
岡田氏のコメントから、ある程度の即戦力性を備え、守備力のあるセカンドを欲しがっていると想像できます。ランナー1塁のケースで1.2塁間を狙い打てるという意味での2番適性があればなお良しと言ったところでしょうか。守備力については「ファインプレーはいらない。当たり前の打球を当たり前に捌いてほしい」との発言もあり、守備がウリである必要があると取るか堅実であればいいと取るかは解釈が分かれそうです。少なくとも不安がある選手は敬遠されると考えておきましょう。
ここで考えたいのが、小幡ショート・中野セカンドの二遊間を想定したときに、獲得するのがセカンドであるべきなのかということです。小幡がシーズン完走できるかは全くわかりません。木浪をショートのバックアップとして認めていれば問題ありませんが、なんとなく社会人左打ち二遊間に当たりが強いように感じられ、評価が低い気がしています。中野をショートに戻す可能性も低そうなので、リスクヘッジとしてショートもできる選手を獲得するに越したことはないと思います。中野の評価の低さがいずれも「肩の強さ」に起因することも加味すると、強肩であることも大きな要素の一つかもしれません。「社会人の評価が低いのではないか」という見解について補足しておくと、「左打ちの二遊間の似たようなヤツを獲ってくる」という表現だったため、右打ちであったりと差別化できる選手であれば可能性がある気もします。
続いて編成について考えてみると、二遊間で右打者は山本・北條・熊谷の3人のみとなっており、内野手まで広げてみても26歳以下で右打ちの選手は1人もいないという状況になっています。このことから、右打ちであれば更に良いでしょう。スカウトは打撃がウリとなるセカンドの獲得を模索していたような気がしますがどうなるのやら。
高校生についても、小幡・遠藤・髙寺がいずれも左打ちであることから、右打ちが良いのではないかと考えられます。また、鳴尾浜のサードが物足りないことも踏まえると、強打かどうかも大きな判断材料となるのではないでしょうか。
いくつかある要素の中でどれを満たす選手をどの順位で行くのかに注目です。また、指名結果次第ではFAとの絡みについてもなにか推測できるかもしれません。
・キャッチャー
原口の野手転向により、キャッチャーは梅野・坂本・長坂・榮枝・藤田・中川の実質6人となっています。頭数を考えても獲得は必須でしょう。梅野のピークアウトなどを考慮すると上3人に依存する体制は長く続けられず、次世代への移行が急務となっています。榮枝はコンディション面にやや不安があり、成長を続ける藤田も大活躍の中川もまだまだ未知数です。近未来を想定した正捕手候補の獲得は非常に重要でしょう。しかしながら、岡田氏は解説時に「大成する捕手は基本的に高校生」と発言しており、大学生以上の捕手をあまり好んでないと思われます。重要課題と位置づけ上位で大学生に行くのか、数合わせとして下位で大社独立に行くのか、はたまた高校生に行くのかがポイントとなりそうです。
・外野手
岡田氏は右打ちの高校生外野手の獲得を熱望しており、浅野翔吾が筆頭候補となるでしょう。余談ですが、浅野翔吾には右打ちの外野手としての価値を見出しているわけであり、内野手へのコンバート案が早い段階で実現することはないと考えられます。また、センターを担えるというのが大きな要素になります。鳴尾浜で主にセンターを担っているのが江越・髙山・豊田であることを考えれば、必要性に関しては言うまでもないでしょう。右打ちの中堅手で甲子園のスターである浅野翔吾以外の選択をする際、守備力という新たな評価軸の登場や全要素の順位付けがどうなるのかに注目です。
さらに、岡田氏の構想では助っ人2枚もしくは助っ人1枚とカムバック選手で両翼を構成することになっていますが、共倒れに終わる可能性も十分にあるでしょう。島田はもう一皮剥ける必要があり、陽川も隔年体質であり安定感には欠けるでしょう。豊田・小野寺・井上も計算はできるとは言い難く、選手層に厚みを持たせる意味でも大社外野手の獲得は必要かもしれません。その場合、右打ちであることを重視するのか、質的に不十分であるセンターバックアップに価値を見出すのかもポイントとなりそうです。ここもFA絡んでくるかもしれないですけどね。
阪神のここ10年くらいの支配下指名において野手が投手より多く獲得されたことはありません。先例に鑑みると、捕手・二遊間に加えて高校生センターと大社外野手を獲得した場合、投手野手合わせた獲得人数は8人以上となると考えられます。岡田氏が助っ人枠縮小を示唆していることもあり、可能性がないとは言い切れませんが、構想外の人数がわかるまではなんとも言えません。ひょっとすると、片方は育成でという選択もあるかもしれません。
・内野手
岡田氏の大山ファースト・佐藤サード固定構想を考えると、内野手の必要性はそこまで高くないように思えます。もっとも、とんでもない選手が現れた場合は優先度となど度外視すべきですが。また、高校生スラッガーの希少価値は非常に高く、状況次第では手を出してもいいと思います。
・投手
即戦力左腕が補強ポイントとして挙げられていますが、ウエスタンで無双している桐敷を使うシチュエーションが訪れていないことから、そこまで声を大にして言うべきでもないと考えるのが妥当でしょう。左腕に関していうのであれば、昨年3枚獲得した大卒ではなく支配下が及川しかいない高卒を優先させるべきではないでしょうか。
また、補強ポイントかと言われると回答に困りますが、昨年とのバランスや中継ぎの充実度を踏まえると大卒先発右腕は獲ると思います。
投手の獲得枚数が3枚なのか4枚なのかわかりませんが、そもそも現有戦力が充実していること、他球団からの獲得という供給ラインが存在することを考えると、ある程度は将来性に振った指名があってもいいのかなと思います。
・まとめ
岡田氏の来季構想と考え方・好みを挙げた上で、編成面との兼ね合いを考えながら、指名のポイントについて考えてみました。CSかかった大事な時期に、なんならヤクルト戦当日に次期監督を報じる某フジサンケイグループが存在するんだから、CS当日に来季に関する明るい話題を出してもいいよねみたいなノリで書いてみましたがいかがだったでしょうか。17年から「大学生」→「センターライン」→「高校生」→「即戦力」→「バランス」と来て、22年は「センターライン」になる気がしています。ドラフトが楽しみになったという人が少しでも増えたら嬉しいです。最後までお読みいただきありがとうございました。阪神タイガースのCSでの健闘を祈りましょう。ではまた。
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