ゴールデン・グローブ賞の没落
本日のタイムズ紙The Daily。
なんかThe Dailyばっかりだな。。。最近。
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元々外国の無名記者達がハリウッドの大スターに相手にしてもらえるように40年代に作り上げたアワード賞。
審査は100名ばかりのどうやって選ばれてんだかよくわかんない「Hollywood Foreign Press Association」と言う団体。
袖の下がまかり通る、おチャラけアワード賞である事は業界人は皆知っていたが、NBCなどのメジャー局で放映され、認知を得た事によって、スターも集まるしそれより業界全体が「儲かる」と言う事で「オスカーへの架け橋」みたいな扱いに。
2020年に不満が爆発。一気に人気を失い今年は放映もナシ。
何がきっかけだったかと言えば、「おい。黒人の審査員いねーじゃん。」
と言うことが騒がれるようになった事。
2020年はご存知の通り米国、人種問題再考(racial reckoning)の年だった。
実際ゴールデン・グローブ賞では黒人クリエーターによる映画や番組はことごとく無視されて来た。
それを爺さんの会長が「多様性のある組織に変わって参りたいと思います〜ヨボヨボ。」と2021のショーでスピーチした。
それはまあ良かった。その後。
「んで?何すんの?」
「口だけじゃダメでしょ?」
「システム変えるために何すんの?」
と、ハリウッドPRファーム達がまず「組合母体に大幅な改革が見られないならウチのタレント送りません。」(前代未聞規模と速さの対応)
タレント自身も
「あそこ嫌だと思ってた。セクシストな質問いっぱい受けたわ。」(スカジョ)
「もう賞いらないんで、トロフィー返します。」(ノンポリで有名なトムクルーズ)
数年前同じように黒人のノミネーションが一人もいない年が2年続いてOscar So Whiteと批判を受けた映画芸術科学アカデミーはかなりの規模で改革をした。
HFPAはチョロっと黒人審査員入れただけ。レイシストなシステムを構築している主要会員はそのまま続投。
要は「足りねーよ。」
と言う事。
こうしてゴールデングローブ賞は物凄い速さで没落した。
「儲かるから」と言う理由でアワードショーを設定してsubstanceがないのにスペクタクルだけを消費している中で、空虚な権威がHFPAに集中、それに見合うだけのintegrityが無かったこの団体の化けの皮が剥がれた、と言う形。