こんな時だからこそ…カンセキスタジアムで女子サッカー(ベレーザ)デビューした話。
サポーターをしていると、長い人生でサポーターでなければまず足を踏み入れることがなかったであろう地に行くことがしばしばあります。
栃木県の西川田駅はまさにそんな場所の一つ。今から少しだけ前の去年末12月のある日の土曜、私は東京から在来線を乗り継ぎ、西川田駅に向かっていました。
既にホーム最終戦に仕事で行けないことが確定、同日の某J1チームの試合もチケット争奪戦に惨敗し行けなくなり、高校サッカーも年内は学校関係者のみと、年内での生観戦の機会が途絶えつつあった中、ようやく訪れた機会が、我らが日テレ・東京ヴェルディベレーザが出場する皇后杯、ノジマステラ戦でした。それも初めての地、カンセキスタジアム栃木で開催されるとなれば、貴重な休日を割いて行く意味はあると思い、行くことにしたのです。
カンセキスタジアムへのルートはいくつかありますが、今回は駅近で行きやすそうに思えた西川田駅から行くことにしました。
いかにもローカルな雰囲気の駅でしたが、改札を過ぎると栃木SCのポスターが貼られていました。
さて、早速スタジアムへ向かわねば。スタジアムは総合公園という巨大な公園の中にあるようなので、東口へ向かいます。
と、地上に出ましたが、案内板のようなものは見当たらない。これは困った。というのも、普通新しいスタジアムに行く時は、多くの先駆者たちの情報を参考に歩いていましたが、カンセキスタジアムは新しいスタジアムのため、行ったことがある人が少なく、全然そういう情報がない。Jリーグ開幕当時、アウェイ参戦するサポーターの方とかどうやって情報を仕入れていたんだろうね。ですが、今の時代にはグーグルマップというものがある。これを頼りに進むことにします。(あくまでも皇后杯の話なので、栃木SCの試合の時は出ているのかもしれません)
しばらく道なりに民家が並ぶ脇道を線路沿いに進んでいくと、踏切が。どうやらここを右に曲がるようです。すると…
すごいぞ!カンセキスタジアムは本当にあったんだ!
はい。くだらないこと言ってないで急ぎましょう。しばらくここを直進すると、交差点が見えてきました。交差点の先にはセブンイレブンが。こういうの親切だよね。ほかにこれ以外に物買えるお店は見当たらなかったなので、飲み物、お菓子その他もろもろはここで調達することをオススメします。あと向かい側にラーメン屋があったのですが、スタグルが待ってることを期待して今日は入らず。
このセブンの角を右に曲がって、しばらく道なりに進む。するとほどなくして、公園に入る階段らしきものが。ああ、ここから入るんだね。
到着!!栃木SCの新スタジアムカンセキスタジアム栃木!思った以上に立派で巨大な建物。しかも皇后杯はチケット無料。いやーこんな立派なスタジアムに無料で入れちゃうなんて贅沢すぎますよ。
さて、スタジアムに入る前にまずは腹ごしらえをしなくては…。と、キッチンカーが3台ほど並んでいました。その中で一部twitterで話題になっていた卵焼きのキッチンカーをチョイス。そう、栃木は宇都宮の餃子が有名ではあるけれど、卵焼きも有名なんだよね。他2台は写真撮り忘れてごめんなさいですが、ケバブと焼きそばのキッチンカーだったかと。
オムライスを購入…いや、これ旨くないわけないでしょ!トロトロの卵とケチャップライスとの相性がたまらない。栃木SCのフラッグついてたから栃木の試合でも普通に出店するっぽい。来年行かれる方はぜひともチェックしてみてください。
さて、問題はこのスタジアム、見やすいのかなというところ。というのも、陸上トラックがあるスタジアムはその分、ピッチとの距離が遠くなってしまうため、現地観戦する人には嫌われやすい。
しかし、いざ入ってみると…全然そんな心配は無用でした!傾斜がとっても計算されていることからとにかく見やすく、ワイドに試合を見渡せる。全然ピッチとの距離は気になりません。栃木の今のメインスタジアム、グリーンスタジアム栃木がサッカー専用でピッチとの近さ、臨場感が売りなだけに比較されるかと思ったけれど、全然ここいい感じですわ。
さて、本題のベレーザの応援に。当方は西が丘や多摩陸の試合にすら言ったことがなく完全にベレーザの試合はにわか。この日の応援席は数十人といったところですが、ヴェルディのゴール裏とはまた違ったファミリー感がありました。たとえるなら、なんとなく運動会の応援席みたいな感じ?すごくアットホーム感がある。でも、ヴェルディのゴール裏で見かける方々も。
そしてほどなくして選手が入ってきますが、ここで問題が。自分、その日結構手のひらがあれているため、手をたたくと結構痛い。そこで持ってきたのがこのアイテム。
メガホンといっても声は出せないので、これを隣でバンバンたたく。打楽器と手拍子のリズムに合わせる感じです。基本的にヴェルディとベレーザのチャントは共通するものが多く、簡単に合わせることが出来ました。
試合は終始ノジマステラを押し込む圧倒的な展開で、前半こそ1-0だったものの、後半はゴールラッシュで5-0で圧勝。こんなにアエアオ(ゴール決まったときのチャント)のリズムでたたけたのはうれしかったな。
そして試合終了後、普通に終わる予定が、ベレーザの選手側からのリクエストがどうやらあるようで待っていると…こ、このリズムは!
そう!コロナ禍のせいで今はできていないヴェルディファミリーの勝利の儀式「勝利のラインダンス」!今は肩は組めないけど、それぞれ離れた場所でジャンプと手拍子で大いに盛り上がりました。
あの試合から1ヶ月、時は流れて。その間、いろいろなことがありました。
親会社ができたり、選手たちがJ1に旅立ったり、一方で帰ってくる選手もいたり。ベレーザも多くの選手の入れ替わりがありそうです。
オフシーズンこんなにドタバタして、ヴェルディは大丈夫なのか、報道をみて不安になっている人も多いと思います。
結論から言ったら、なんとか大丈夫です。なんとかね笑
まだまだ、不安はありますよ。それは。本当にこのクラブはいい方向に向かって行けるのかって。特にトップチームは2枠の昇格の枠に入るよりも、4つもある降格の枠をどうやって回避するのかの方の戦いになるんじゃないかって。
ただね、あの日のことを思い出すと、一つだけ確かなことと言うのは、ヴェルディというチームはトップチームだけではなく、ベレーザ、ユース、そしてビーチサッカーをはじめ様々な競技のファミリーたち、全てが支え合って生きているチームなんだなということ。
もちろん一番看板を背負っているのはトップチームなんだけれども、一方でヴェルディの名を背負い戦っているたくさんの仲間たちのことを決して忘れてはならない。
もし今年、アウェイ栃木戦でカンセキスタジアムにお邪魔する日があったら、必ずこの日のことを思い出すと思う。
ゼビオさんにはあの日感じたヴェルディのファミリーが持つ強い絆、笑顔をこれからも守っていって欲しい。
その先にあるもっと光り輝く、未来とたくさんの笑顔のために。
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