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TIFF6日目・山崎バニラの活弁小絵巻リポート

皆さんこんにちは!学生応援団です。

TIFF6日目の10/28(土)に、毎年恒例の「山崎バニラの活弁小絵巻」が行われました!

このイベントでは、弾き語り弁士である山崎バニラさんが、サイレント映画に合わせて、大正琴やピアノの弾き語り活弁を行いました。

ん?弁士ってなんだ、と思った方はいませんか?
恐らく、聞いたことのない人は多いと思います。
それもそのはず、いま日本にいる弁士は十数人しかいないのです。
では、まずは弁士(活動写真弁士)について解説していきたいと思います。


弁士(活動写真弁士)とは?


活動弁士とは、今から100年ほど前の映画黎明期に活躍した映画の職業です。
昔の映画には、まだ音がついておらず、映像だけの「活動写真」だった時代がありました。そのため、音が付いていない活動写真(無声映画)に「活動写真弁士」と呼ばれる職業の人たちがセリフや情景描写を付け加え、楽士が音楽をつけて上映を行っていたのです。
当時の活動弁士の人気はすさまじく、『カツベン!』(2019)という映画からもその人気がうかがえます。
しかし、トーキー映画と呼ばれる、音と映像が同時に流れる今の映画の形が生まれ、主流になって行くにつれて、サイレント映画の数は減っていき、それに伴い活動弁士の数も減少していきました。
しかし、最近になって活動弁士が逆に斬新になり、新しい映画の楽しみ方として再注目を集めています。
東京国際映画祭では6年前から、活動弁士である山崎バニラさんによるサイレント映画の上映が行われており、今回はその様子を紹介したいと思います。

山崎バニラの活動小絵巻

山崎バニラさん

今回上映した作品は以下の3作です!
①『突貫小僧 マーヴェルグラフ版』(1929年)→初の活弁付き上映
間抜けな人さらいを、無邪気な子どもが自由気ままに振り回していく短編喜劇。今年になって戦前のフィルム(マーヴェルグラフ版)が見つかり、今回が初の活弁付き上映となりました。
映像の軽快な動きと、山崎バニラさんの軽妙な語りによって、何度も笑いが起きていました!
また、大正琴の音色も美しく、展開によって演奏のテンポが変わっていました。子どもの可愛らしさは『お早よう』にも通ずる部分がありました。

②『ちびっ子ギャングの突貫ガラクタ列車』(1924年)
アメリカのちびっ子たちが数々のいたずらを繰り広げるコメディ映画です。
電車で子どもがひかれそうになる部分も実際に撮ったようで、100年前の悪ふざけのレベルに驚きました…笑
列車が蒸気を上げる音は笛で表現していました!

③『ちびっ子ギャングのホット・クリスマス』(1926年)
大人気『ちびっ子ギャング』シリーズの続編です。ホワイトクリスマスの飢えと寒さを、子どもたちが自らの力で乗り切ろうと奮闘するコメディで、前作よりもハートフルな作品でした。
フィルムにもこだわっていて、屋外シーンは青色に、屋内シーンは赤色に染め分けたそうです。
しっとりとしたピアノの音色と、やさしい語り口にうっとりしました。
そして、子どもたちが楽しそうにクリスマスを過ごしている姿に胸が温かくなりました。

上映後には山崎バニラさんと2ショットを撮らせていただきました!
山崎バニラさん、ありがとうございました。

山崎バニラさん(左)、学生応援団わくと(右)

最後に

活弁つきの映画を観ることは、人生で一度あるか無いかの貴重な出来事だと思います。サブスクで映画を観ることに慣れている学生の皆さんにとっても、新鮮ですごく楽しい映画体験になること間違いなしです。
ぜひ東京国際映画祭に足を運び、映画祭の雰囲気や、貴重な映画の上映を楽しんでみてください!

最後までお読みいただきありがとうございました。


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