金利を見れば投資はうまくいく
投資を始めてみたけど、自分が購入した直後に相場が下がってしまい、苦い経験をしたことはありませんか?
あるいは
今が景気サイクルのどこにいるのか、投資すべきタイミングなのか知りたいと思ったことはありませんか?
そんな人のために、堀井正孝さんの「改訂版 金利を見れば投資はうまくいく」をご紹介します。
本書では景気予測のための3つポイントを述べています。
① 景気の動向を知りたければ、「金利」を注視すること
② 3つの金利で景気は予測できる
③ お金は世界を回っている
1. 景気の動向を知りたければ、「金利」を注視すること
・「金利」は「炭鉱のカナリア」(危険を知らせる警報)である。
・米国金利は暴落を予測してきた
例えば、リーマンショック時には、暴落前からFRB(アメリカの中央銀行)は大きな利下げを行っている。
一般的には景気が良い時利上げをし、景気が悪い時に利下げを行うので、もし金利動向を注視していた人なら何らかの「警報」に気づけていたかもしれない。
2. 3つの金利で景気は予測できる
・3つの金利とは、「政策金利(短期金利)」「10年国債利回り(長期金利)」「社債利回り」
① 政策金利(短期金利)
・伝統的な金融政策手段で、市中に出回るお金の量をコントロールする。
アメリカではFFレートでコントロール
・景気が良い時は政策金利を上げて通貨供給量を減らし、景気が悪い時には政策金利を下げて通貨供給量を増やす。
政策金利を引き上げることを「利上げ(金融引き締め)」、引き下げることを「利下げ(金融緩和)」という。
・本書では、短期金利=政策金利として書かれている。
② 10年国債利回り(長期金利)
・長期金利の代表的指標(1年以上の金融資産の金利)
短期金利との関係性が重要になってくる。
③ 社債利回り
・国債同様債権の一つで、企業が発行
・金利差は信用の差
・景気には四季がある。これを知るには長期金利と短期金利の差を見る。
・短期金利が長期金利を上回る状態を(逆イールド)と呼び、一般に景気減速に入ったことを示す。
3. お金は世界を回っている
・米ドルは世界血液。米ドルがどのように流れているかを考えれば、新興国経済が見えてくる。
・米国と新興国には時差がある。
・金融政策サイクルからみた米国
4. 感想
シンプルでとても理解しやすい良書でした。
改めて金利の指標性としての重要性を認識し、今後投資判断を行う上での参考にしたいと思います。
改訂版では日本の状況についても多く述べられています。
気になる方は是非読んでみて下さい。
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。