【VOICE No.1】株式会社パルコ「コンテンツ×コミュニティでパルコの新たな顧客接点と持続的で深い関係性を築いていく」
【業界】商業施設
【本施策におけるTieUpsサポート領域】
コミュニティ設計/ローンチ企画プランニング/熱狂度・推奨意向度調査(設計・実査)/運用コンサル/効果測定レポート
■パルコについて
ー貴社事業について教えてください。
パルコは、商業デベロッパーとして小売業と不動産業のハイブリッド型ビジネスモデルを構築し、ビジネスを展開しています。
主に、全国17拠点で商業施設「PARCO」を運営しています。
またエンタテインメント事業として劇場・音楽・映画・出版などの機能を持ち、様々なコンテンツをプロデュースしながら企業ブランドの向上に貢献しています。
ーご担当の部署と役割(ミッション)を教えてください。
本社のコラボレーションビジネス企画部に所属しています。
部署の主なミッションは、他社や他部署とのコラボレーションによる新規事業の創造です。
その中でも私はファンコミュニティ設計・運営により「パルコのファンづくり」ができるかを検証し、事業創造につなげるミッションに取り組んでいます。その他、eスポーツ・web3領域の新規事業創造にも携わっています。
■導入背景とコミュニティ・WeClipに感じた可能性
ーWeClip導入前に感じていた課題とファンコミュニティの運用を決断した背景を教えてください。
全国のPARCOで店舗運営やプロモーションの仕事をしてきました。
期間限定のイベントや営業企画を多数実施する中、お客様との接点が単発で終わってしまうことを勿体なく感じており、何かしらのきっかけでPARCOに訪れていただいたお客様と長期的に接点を持ち続ける術がないかと考えていました。ハウスカードやアプリによるCRMの仕組みや、SNSはありますが、自社ツール以外の決済方法で購入いただいているお客様へのアプローチや、一方通行ではないコミュニケーションのあり方についても模索していました。
TieUpsには「他社留学」という形で2022年秋から出向をしていました。通常業務としてコミュニティ運営に関わる中、自社でもファンコミュニティをつくっていくことが抱えていた課題を解決できると思い、導入を決めました。
ー色々なコミュニティツールがある中で、WeClipを選んでいただいた理由を教えてください。
TieUpsが開発運営するプロフィールサイト「lit.link」がZ世代を中心に多くのユーザーから支持されており、同社が手掛けるコミュニティSNS「WeClip」も今後ますます多くのユーザーが使うサービスになるだろうと期待が持てたからです。
いい意味で完成されたプロダクトではなく、これからも機能を拡充して新しくなり続けていくというところにも、コミュニティ運営を始める私たちが一緒に成長していける、そんな可能性を感じました。出向を通してTieUpsのメンバーと関係値がつくれていたのも大きいですね。
ー実際にWeClipを活用したコミュニティ運用を実施されて、機能面やコミュニティデザインチームのサポート面はいかがでしょうか?
機能面について
WeClipはiOSアプリで提供されており、コミュニティ内で何らかのアクションがあるとプッシュ通知が届くため、ユーザーのアクションを見逃さずにコメントやスタンプなどのリアクションがクイックにできるのはスムーズな運用の一助になっていると思います。
ユーザーやコンテンツの分析ができるダッシュボードも活用しています。もっと細かな情報がわかるようになったり、外部SNSとの連携がスムーズになったりするとさらに使いやすくなると感じています。
機能面の要望はコミュニティデザインチームを通して開発チームに伝えてもらっています。自分たちが使っていて欲しいと思った機能が少しずつ改善・拡充されていくのは嬉しく、有難く感じています。
サポート面について
コミュニティの大枠の設計から、入会者へのオンボーディングの工夫、投稿が継続するようなコミュニケーション、オンオフ両軸でのアクティベーション企画の立案・運用など、幅広くサポートしていただいています。私自身もコミュニティデザイン・コミュニティマネジメントについては勉強しているのですが、まだまだ経験値が足りないので、コミュニティデザインチームに力を借りながら運用できるのは大きなメリットだと思っています。
■オンライン×オフラインで熱量を高める体験をWeClipで提供
ー貴社で運用されている仙台発のご当地キャラクターきっこうちゃんのファンコミュニティ「きっこうちゃんアイランド」はどんなコミュニティですか?
きっこうちゃんアイランドは、きっこうちゃんファンだけが入島でき、ファン同士が自由に楽しめる「アイランド」のようなコミュニティです。きっこうちゃん好きが集まるラブな空間="愛"ランドの意味も込めて、作者と一緒にコンセプトを考えました。
コミュニティ内では、ファンならではのアイデアを募集する共創企画から、きっこうちゃんの「発見報告」、作者のコミュニティ内限定コンテンツ、日々の何気ない雑談まで楽しんでいただけるような設計をしています。
企画については、POPUP中は現場で”コミュニティに参加”→”購入して投稿”→”アンケートに回答”をすると、それぞれ特典としてコミュニティ限定グッズがもらえる参加型ミッションを実施しました。
現在は「アイランド」で過ごすきっこうちゃんの「お忍びスタイル」についてデザインのアイデアを募集し、採用案はオリジナルきっこうちゃんとして作者に描き下ろしてもらえるという特別な体験をご用意しています。
私自身も仙台PARCOで勤務した経験があって、地元も実は仙台なんです。
今回パルコのファンコミュニティ第一弾として、仙台PARCOのメンバーと一緒に、きっこうちゃんをテーマとしたコミュニティを運営できているのは感慨深い気持ちです。
ーどのような体制でコミュニティを運用されていますか?
主管部門として、私がコミュニティマネージャーを務めています。
他に仙台PARCOの社員が2名、投稿・コメント・スタンプなどの対応やコミュニティ内の企画を一緒に行っています。
また「きっこうちゃん」の作者の方も運用チームに巻き込んでおり、自らコミュニティ限定コンテンツの投稿を担当してくださっています。外部コンテンツを題材にしたファンコミュニティでは、権利元の協力が必要不可欠です。今回は仙台PARCOとの密な関係性がある中で積極的な協力体制を築けていることもコミュニティの成功に寄与していると考えています。
コミュニティを担当する部署だけでなく、他部署・他社とうまく連携していくことが、よりよいコミュニティづくりに奏功するのを実感しています。
社内やグループ内でも「きっこうちゃんアイランド」をきっかけに、自分の部署・会社でもコミュニティを作れないか?とお問合せを頂く機会が増えてきています。
ー参加者はどのように誘導されていますか?
仙台PARCOやきっこうちゃんの公式アカウントからSNSで投稿してもらう他、パルコのクラウドファンディング「BOOSTER」で以前きっこうちゃんプロジェクトへ支援してくださった方々へDMを送付しました。本オープン前に合言葉を設定して招待したことで、熱量の高いファンの方々が先行で参加してくれ、本オープン以降もコミュニティを盛り上げてくれています。
また「きっこうちゃんアイランド」は、仙台PARCOで開催するきっこうちゃんのPOPUPと同日に立ち上げ、現場と連動したミッション型の企画を開催しました。POPUP会場では立上りの2日間、TieUpsの田村さん・出田さん・私がお客様へ直接コミュニティのご案内をさせていただきました。オンラインコミュニティの設計のみならず、オフラインの現場経験も豊富なTieUpsメンバーのサポートを心強く感じました。
ー参加者からの投稿で印象的だったものはありますか?
コミュニティ内でとあるメンバーさんから「会場でPOPUP連動ミッション企画に参加したいけれど、スタッフさんに話しかけられるか不安」といったお声がありましたが、運営スタッフから投稿にコメントでフォローさせていただき、そのおかげで無事に参加できたという報告があったときは安堵しました。コミュニケーションの重要性を感じた出来事でしたね。
また、トークテーマごとに投稿できるスペース(WeClipでは”クリップ”と呼ぶ)を分けているのですが、誤ったクリップに投稿している方へ「(投稿する場所が)ここは違うみたいですよ!」とコメントしてくださる方もいました。運営よりもはやく反応してくださり、サポートしてくださっていることがとても有難く、ファンのみなさんの熱量を感じる出来事でした。
ーまだ運用スタートしてまもないと思いますが、成果としてみえはじめていることなどはありますか?
オンライン×オフライン施策としてPOPUPと連動させた、コミュニティへの参加や購入グッズの写真投稿をミッションにした企画を実施した結果、POPUP自体の客単価が過去最高を記録したことに手ごたえを感じています。全てがコミュニティのおかげではないとは思いますが、コミュニティがファンの熱量に貢献できたと感じられる結果だと認識しています。
積極的に他の方へコメントやリアクションしてくださる方も増えてきており、その熱量を絶やさず報いることができる仕掛けもつくっていきたいと考えています。
ーWeClipを活用して今後どのようなことを実現していきたいですか?コミュニティの今後の展望などもお聞かせください。
コミュニティ内でしかできない企画や、限定アイテムの制作・販売など、特別感のある体験を仕掛けていきたいと思っています。
それが単発ではなく持続する仕組みであるためにコミュニティを存続させていきたいです。
大きな目標としては、「なんとなく来ている」のではなく選ばれる場所であるために、コミュニティを通じて「パルコブランド」のファンを増やしていきたいと思っています。自社に留まらずグループ内でもWeClip活用を増やし、「資産としてコミュニティを持つ組織」をつくる一助になれればと思っています!
ー勝又さん、ありがとうございました!
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