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たいあっぷノベルを作るとき注意したい10のこと
イラスト×小説コラボ型投稿サイト「たいあっぷ」を公開して一か月が経過しました。
おかげさまで想定よりも多くのユーザー様に登録していただき、運営チーム一同皆様には感謝しかありません。
心よりお礼申し上げます。
ただ、その反響の反面、多くのユーザー様からご意見や不明点など、多くいただきました。
そのため今回は、たいあっぷノベルを作る際に注意するべきこと、気を付けるべきなことを10項目にまとめました。
新しくたいあっぷノベルを作ろうと考えている人、現在たいあっぷノベルを制作中の人は是非参考にしていただければと思います。
1, タイトル・キャッチコピーは短く、簡潔に
たいあっぷノベルにおいて、タイトル・キャッチコピーは最低限の文字数にしましょう。
理由は二つあります。
一つは「たいあっぷ」が既存の小説投稿サイトと異なるサービスであるからです。
いままでの小説投稿サイトでは読者の目を引かせるため「タイトル」や「キャッチコピー」に情報量を多くする必要がありました。
しかし「たいあっぷ」ではすべての作品に表紙が掲載されています。
それは、情報量を多く提供する役割が「タイトル」から「表紙イラスト」に変わっていることを意味します。
そのため、いたずらに読者の目を引くタイトルやキャッチコピーは蛇足になってしまう可能性が非常に高いのです。
二つ目の理由として、サイトでの作品掲載方法です。
以下は現在公開中の「最近たいあっぷした作品」になります。
スマホ表示の際、このように長いタイトルやキャッチコピーは途中で切れてしまいます。
こうなると、どうしても伝えられる情報が限定的になってしまうのです。
ですので、できる限り簡潔にわかりやすいタイトル、キャッチコピーをお勧めします。
2, 表紙は一番大事なイラスト
たいあっぷノベルを構成するイラストは大きく分けて三種類(表紙、口絵、挿絵)存在します。
その中で最も重要度の高いイラストは何かといえば、それは表紙です。
読者が手に取るきっかけを作る「表紙」は全イラストの中で最も時間をかけるべきイラストといえます。
例え、口絵や挿絵がどんなに魅力的であっても、表紙がおざなりであればその作品が日の目を浴びることはありません。
とはいえ、表紙の制作経験のなどめったに得られるものではありません。
ロゴの位置や、全体の色、キャラの大きさや背景など、考えることはたくさんあります。
とても難易度の高いミッションといえるでしょう。
ここでできるアドバイスは二点です。
まず一つは、既存で出版されているライトノベルを参考に作成することです。
市場に出ているライトノベルは、たくさんの研鑽と統計の下、最適と思われた表紙で書店に並んでいます。
構成や構図など、マネできる部分はたくさんあるはずです。
それらを骨の髄まで、自分のたいあっぷノベルに生かしてしまいましょう。
二つ目のアドバイスとして、パートナーに相談することがあります。
たいあっぷの最大の強みは「一人ではないこと」です。
自分の世界観を認め、尊敬し、理解してくれている人との共同制作だからこそ、相棒に相談を持ち掛けてみましょう。
きっと、たくさんの表紙のサンプルや、自分では思いつかなかったような提案をしてくれるはずです。
3, あらすじが伝えることは一つだけ
たいあっぷにおいて、小説家の最も重要な仕事は当然「本文の制作」です。
ただ、それと並んで重要な役割に「あらすじの執筆」があります。
たいあっぷでは、あらすじは表紙を押下した際、モーダル(小説検索で作品を押下すると出る薄黒いページ)で表示されます。
つまり、作品を開く前、必ずあらすじが読者の目に届く仕様になっています。
近いイメージとしては単行本の表紙裏です。
ここで最も重要なのは、タイトルやキャッチコピーと同様、掲載できる情報が限られているということです。
読者はこの部分を見て、読むか読まないかの判断を行います。
目を通す時間は、およそ5秒。
その短時間で読者は自分の趣味趣向にあった作品かどうかを判断します。
伝えられる情報はとても限定的で限られたものにならざるを得ません。
そのため、あらすじを制作する際は、伝えたいメッセージを一つだけに絞りましょう。
それが正しく伝わる文章かどうか、パートナーに確認をとりつつ作業を進めると、より良い結果が望めるはずです。
4, 口絵は一番考えるイラスト
表紙よりは重要度は落ちますが、口絵も十分重要なイラストです。
表紙と口絵には本文をみるかどうかの最終判断のすべてがかかっています。
そのためか、口絵の役割は非常に多様です。
既存のライトノベルでは大きく分けて4種類があります。
ダイジェスト型:作品で最も盛り上がる箇所を切り取る口絵
物語の中で最も盛り上がる場面、あるいはキャラクターが最も輝いている場面を切り取る口絵です。
最もオーソドックスかつ一般的な口絵といえます。
キャラ紹介型:作品で登場するキャラの紹介を主眼に置いた口絵
物語への没入感を増加させる効果があります。
キャラクタが多い作品などであれば、非常に有効な口絵になります。
世界観説明型:複雑な世界観を説明することを目的とした口絵
ファンタジーや魔法など、複雑な説明が必要となる物語で使用される口絵です。
地図や道具、概念の説明に使われることがとても多いです。
自由形:上記に当てはまらない自由な口絵
物語の伏線の役割を果たしていたり、表紙の部分的変更(服装や表情の変化)を行っている口絵です。
使用はあまり見られず、上級者向きの口絵といえます。
それぞれに特長はありますが、自分の作品にあった口絵を選ぶといいと思います。
もちろん口絵の枚数に制限はありません。
上記例で出した項目の二重取りなども可能です。
5, 文章は最初の1000文字が勝負
web小説の本文で最も重要なのは冒頭だといわれます。
web小説は、映画や単行本などの買い切りコンテンツとは異なるメディアです。
インターネットで楽しむコンテンツの多くは冒頭で「つまらない」と判断されれば、その作品はもう読まれることはありません。
例えば、YouTubeは冒頭の5秒での離脱率が最も高いといわれます。
また、ブログ記事も冒頭の5行で読むかどうかを判断されます。
また、皆様もアニメやドラマを1話で見ることをやめた経験はあるのではないでしょうか?
冒頭は、買い切りではないweb小説において最重要コンテンツです。
出来る限りの衝撃的な展開、驚き、読者の喜怒哀楽をうまく刺激するような構成をお勧めします。
6, 縦書きであることを考えよう
既存の小説投稿サイトと異なり、たいあっぷノベルはすべての作品が縦書きで表示されます。
そのため、読みやすい文章のルールや構成も異なります。
それらの中で、最も異なるのは「行間」の役割です。
横書きが主流のテキスト投稿サイト(このnoteも含む)において、読者がよりよく作品を読むため、本来、行間は必要不可欠です。
むしろ、改行が適切に挟まっていない文章は読みにくく、下手な文章として扱われることは決して珍しくないです。
ただ縦書きである場合、改行のルールは大きく異なります。
以下サンプル作品「たいあっぷするということ。」のページです。
以下はそのページの行間を詰めたページです。
実際に作品を読んでみるとより分かると思います。
縦書きの場合、行間はあくまでも時間経過や状況変化の役割を持ちます。
それ以外で使用されることはめったにありません。
悪戯な行間を開けてしまうと読者にページ遷移の手間を発生させてしまうのです。
たいあっぷノベルはKindleやリアルの本に近いプラットフォームです。
横書きのルールとは、まったく違うものとお考え下さい。
つまり、縦書きの場合は以下2つの意識がとても重要です。
「できる限り文章を詰める」
「行間を開けることは強調したい文の『必殺技』として取っておく」
また、改行や行間だけでなく、縦書きの特徴を理解しながら作品制作を行ってください。
7, 挿絵の透過機能をうまく使おう
たいあっぷノベルの大きな特徴の一つとして挿絵の透過機能があります。
挿絵を範囲指定することで入力できるこの機能は、全体の挿絵登場回数を増やすことに繋がります。
1枚で多くの範囲をカバーすることができる挿絵を作成できれば、少ない労力で大きな登場機会をつかむことができます。
そうすれば、読者はより長い時間イラストと小説のコラボを楽しむことができ、満足度は上がります。
また「挿絵」という概念を超え、小説本文のすべてに風景イラストの画像を登場させることも可能です。
これは、作品の世界観を風景イラストとして見せながら、小説を楽しむことができるという、非常に有効なテクニックになります。
また上位互換として、風景イラストの中のキャラクタを細かく動かしただけでほとんど同じイラストの挿入を繰り返すテクニックも紹介します。
これらは、少ない労力で多くの挿絵を多くのページで登場させることができるテクニックになります。
是非参考にお使いください。
8, 挿絵はあればあるだけ圧倒的有利
先ほど、少ない挿絵で大きな成果を出す方法を紹介しました。
とはいえ、挿絵の枚数は多ければ多いほど、読者にインパクトを与える機会が多くなります。
そのため、挿絵の枚数は多くのファンを集めるためにはとても重要な指標になります。
動きや展開が多い作品ならなおのこと、挿絵の枚数はあるに越したことはありません。
とはいえ、労力や時間の問題もある中、多くの挿絵を描くのは大変難しいと思います。
そこで再びになりますが、少ない労力で多くの挿絵を描くテクニックを紹介します。
以下の画像をご覧ください。
こちらの2枚は「たいあっぷするということ」で使用した挿絵になります。
2枚イラストを使用していますが、実際に工数としては1枚程度しかかかっていません。
これは表情差分というテクニックで、PCゲームなどでよく使われる手法です。
構図や位置、角度、髪型や状況が変わらず、表情の変化だけで作業が完了するので、少ない労力で多くの情報を作ることができます。
キャラクターの魅力を最大限に生かしたい作品であれば特に効果を発揮するテクニックなのでぜひ使用してみてください。
ただ、やはりこういったテクニックではなく、挿絵の種類が多い方が読者からの評価は高くなると予想できます。
時間があれば、多くの挿絵を描くか、あるいは部分的にカラーを挟むなど、他作品との差別化を図ることをお勧めします。
9, 10000字/章程度を推奨
たいあっぷノベルは一章の文字数として10,000文字を推奨しています。
クリエイターが自由に行やテキストの追加ができる現在の仕様上、読者の閲覧情報は章ごとに保存されます。
途中で離脱した読者が改めて作品に戻ってきたとき、章の初めから該当箇所へのページを戻す作業を少なくするため、細かい章区切りは必要になります。
ただ、章の文字数が少なすぎると別の問題が発生します。
数枚ページを送るたびに短いローディング画面に入ってしまう「少ない文字数の章」は、大きなストレスが発生する可能性があるのです。
短すぎても長すぎてもダメ。
そのバランスを考え、たいあっぷは一章10000文字程度を推奨しています。
もちろんこれは厳密な指標ではありません。
あくまでも話の流れの中で区切りの良い場所を章の終わりに設定ください。
10. 「続きが買いたくなる」そんな終わり方を意識して
最後の項目は最も重要な項目になります。
たいあっぷで作品を作ることは、とても楽しく刺激的でワクワクする日々だと思います。
誰かと作品を作る喜びというものは何よりも得難い喜びだと共感します。
しかし、最大の目標は「コンテストに勝つ」ことと「続刊を売る」ことです。
その上で、最も重要になるのは作品の終わらせ方です。
綺麗に完結させ、その余韻から読者に「続きを買いたい」を思ってもらうのか。
あるいは中途半端な場所で話を打ち切り、気持ち悪さから「続きを買いたい」と感じてもらうのか。
もしくは、あとがきを書いて純粋に「続きを買いたい」と思ってもらうためにお願いをするのか。
方法はたくさんありますが、目的はたった一つだけ
「続きを買いたい」と読者に思ってもらうことです。
それ以外は、極論考える必要はありません。
以上が「たいあっぷノベルを作るときに注意したい10のことになります」
ここまで見て頂きありがとうございました。
皆様の心からの傑作、運営チーム一同、心よりお待ちしてます。