ep1 子供から見た親の離婚。
大好きなお父さんとお母さんが、離婚をするという話が出た。
父親が出て行って別居が始まった当時、わたしは5歳で弟は1歳。
離婚という言葉の意味を理解できていなかった私にとって
それは、一生会えなかなるんじゃないか。父は私たちが嫌いだったのだろうか。
と、ものすごく悲しい感情になった。
父と一緒に住まなくなって、きっと母のことを相当困らせたと思う。
私は何度も泣いた。
父に覚えたての字で手紙を書いて、戻ってきてほしい、また一緒に暮らしたい。と、伝えた
帰ってきた手紙には丁寧に、もぅ母と戻ることはないんだよ。と、書いてあった事は22歳になった今でも忘れられない。
サンタさんに、父親の家に行きたいと手紙を書いた事もあった。
別居が、4年ほど続いて、小学校3年生になった私はすっかり父親がいない生活に慣れて明るく暮らしていた。
そのタイミングで、正式に離婚が決定。
出て行ってから、一度も顔を見てない父親でも、大好きなまま止まってしまってるから、離婚はしないでほしいと、駄々をこねた。
でも、小学生のワガママなど、なんの影響も無かった。
それでもものすごく寂しかった。
その後、なぜ離婚をする事になったのか、母から聞いた。
理由は
"父の不倫"
「その人の事を本気で愛していて、駆け落ちしたいぐらい好きだ。」
と、当時の父は言ったらしい。
父と母は学生結婚で、父は大学を卒業して働き出した会社の同僚と不倫をしたらしい。
1度目は、謝られて、水に流したそうだが、
2度目は父から別れたいと話があったそうだ。
その頃、母はよく泣いていた。
そして、独り言が多かった
わたしには当時何もしてあげられなかった。
今の私がそばに居れたら、もっと母を守ってあげられたのに。
父にブチギレることもわたしが代わりにやったのに。
今の私は、いろんな人の顔色を見て、気の使い方や空気の読み方には自信がある
家で泣いていた母のために、これ以上に嫌われないようにと、
子供ながらに努力した結果なのだと思う。
私は、今は良い経験だったと思っている。
駆け落ちしたいとまで言った父の不倫は、うまくはいかず、
42歳になった今でも、彼は独身で、
わたしはいい関係を築く事ができている。
共に山を登ったり、スノーボードに行ったり。
でも、父のやった事はクズだと、思うし
考えると虫唾が走る。
それでも、嫌いになれないのだから、不思議だ。
子供は、親を嫌いになんてなれない。
例えどちらかが悪くても、そんな簡単に嫌いになれる存在ではないんだ。
親の離婚は、子供の心や、人生だって変化させる。
今、不倫をしているそこの父親、離婚を考えているそこの夫婦に、少しでも子供の気持ちが伝わりますように。
我慢をする子供が減りますように。
to be continue…
tok