見出し画像

ジョイフルのハンバーグ

私は幼い頃から食事的貧困の中で過ごしてきたので、ファミレスに行ったことがほとんどありませんでした。

高校生くらいのときだと思います。
あるデートの相手が、ファミレスに行ったことはあるかと聞いてきました。

私はファミレスの経験がなかったので、そこはどういうものなのかと訪ねました。

それまでパパ活でデートと言ったら、みんなちょっとお高い店やオシャレなカフェなどに連れて行ってくれることが多く、ファミレスで家族的に食事、というのがイメージできなかったのです。

初めてジョイフルに行ったとき、私はおろしハンバーグを頼みました。
初めて見たからです。

うちで作るハンバーグは基本的にケチャップをつけるか、何もつけないかだったので、とても新鮮に映りました。

さっぱりしていて、ジューシーで、美味しい。
口の中でほろっと崩れる食感。
噛むと肉の甘味と大根の甘みが合わさって、なんとも言えないハーモニーを醸し出す。

その方からは、そのあともよくファミレスに連れて行ってもらい、家族っていうのが普段どういう風に過ごしているか、こんなに気を使わないものなんだ、リラックスするものなんだ、という話を教えてもらいました。

家に帰ったら緊張感しかなかった私としては、羨ましいと思いながらも、その話をしているときの彼の優しい顔にとても癒やされました。

そして、自分はこんなことをして生きているけれど、将来はこういうファミレスでときには子供をしかりながら、でも楽しく外食ができる家族を作ろう、と思ったのでした。

そして、その夢は叶いました。
そのデートのあと、私はジョイフルが大好きになり、長年に渡って通い詰め、そして自分の娘を連れて、おろしハンバーグを食べる夢を叶えました。

きちんとした家族って、温かいね。

#元気をもらったあの食事

いいなと思ったら応援しよう!

ちびひめ
よろしければサポートをお願いします。 生きるための糧とします。 世帯年収が200万以下の生活をしています。 サポートしてもらったらコーラ買います!!コーラ好きなんです!! あと、お肉も買います。 生きていく・・・