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結婚生活 3

離婚を切り出したのは、穏やかな、普通の、休日の朝でした。

元旦那が子供のお世話をしながらご飯の準備をしていて。

私は
「離婚したいの」
と切り出しました。

元旦那は不安そうな顔で振り向きましたが、
「もしかしてまた借金増えたの?それなら……」
と、打開策を切り出そうとしましたが、私はその言葉を途中で遮りました。


「好きな人が、出来たの」

元旦那のあの顔は今でも忘れることは出来ません。

元旦那はそのままその場にへたりこみました。
「なんで……」
とかすかに言った言葉だけが聞こえました。

でも、そのあと、しばらく座り込んでいた元旦那は、ゆっくり立ち上がると言いました。
「それなら、離婚、だね。」

私のことを責めることもありませんでした。

そのあとはトントン拍子で離婚が進みました。
私の両親はなんで離婚話が進んでいるのか、よくわかっていなかったようです。

私は、好きな人に会うために、親権も養育権も、元旦那に託しました。
こんな私では子育ては出来ないと思ったし、借金の返済も実際増えていたし、何より私の実家が娘の子育てに関わるのが嫌だったから。

私は、私を大切にしてくれた、元旦那や、その他の温かいものを、その好きな人のためだけに全て投げつけるように捨てました。

実家に戻る気はなかった。
でも、何か、多分説得されたのだと思うけれど、離婚後の住まいは実家に移ることになりました。

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