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悲劇のヒロインから脱却する時~可哀想では売れない理由

とある知り合いのお父様のお店が破産申請を出しました。
知り合いは破産申請よりずっと前から、その負債と戦ってきたわけですが・・・

お店だけは何とか残ることになり、オーナーがお父様からその知り合いになることになりました。

ちょっと前から気になっていたのですが。

可哀想商法、と言われてピンと来るでしょうか。
まぁ、私もそれをウリにしているフシがあるのでなんとも言えないのですが、「私ってこんなに可哀想で大変なんです。応援してください」というのをウリにするものです。

もちろん現在大変な状況なわけで、1日1食しか食べていない、猫のご飯も買えない。
それは事実でしょう。
可哀想と思ってくれる仲間もたくさんいます。

しかしこの可哀想商法、いつまでも繰り返していると、飽きられます。

別に好んでもらうために可哀想で大変だから応援してくださいと言っているわけではないのは十分承知です。

しかし、人は瞬間的に可哀想、と思って手を差し伸べても、それはコンテンツとして消費されるだけで、そこから先に続くものがないのです。

可哀想でしょ、とやっているうちに、人は無意識に自分を悲劇のヒロインに仕立て上げます。
一度コンテンツとして消費されたそれは、もう一度人の心を打つ鋼にはなりません。
自分だけがどんどん可哀想という舞台で自己陶酔して、周りが見えなくなるのです。

これは危険です。

お店では「可哀想」を売っているわけではありません。
「商品」を売っているのです。
商品に可哀想という付加価値をつけても、買ってもらえるのは、同情してもらえるのは短い間だけです。
可哀想可哀想と言ってお金をくれた人は、商品を買っているわけではありません。
そして、売らなければならないのは可哀想ではなくて、商品なのです。
売らなければならないのは信用です。

注意をしたいなぁと思っていますが、今は他の人の意見を聞く余裕はなさそうなので、淡々と応援グッズの準備だけを進めています。

いつか、可哀想、では商品は売れなくなると気づいてくれるタイミングが来るといいな。

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ちびひめ
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