ShowcaseQualifier優勝したLO使いが本気で書いたモダン青黒LOデッキガイド~2023年5月~
お久しぶりです。赤サブのティボルトです。
Youtube「赤ティボLO伝」現在、2022年10月から約7か月毎日連続更新してます。登録よろしくお願いいたします。
さて、突然ですが、
プロツアーの予算が足りません!!!!
さて、この記事を読んでくださっている方は知っているかもしれませんが、私は先日のModern Showcase Qualifierで優勝し、5月に行われるMOCS、6月のエリア予選、7月のプロツアーの権利を得ました。
6月のエリア予選は、あまり調べられていないのですが、プレイヤーズコンベンション千葉のやつなのかな?権利周りは英語でメールが来たのでよくわからない…。
とりあえずパイオニアやらなきゃかと思って調べたら、二日目に仕事が入っており強制ドロップなので、参加できません。無念。
とりあえず初日は参加賞を貰いに会場に行こうと思うので、お会いしたらよろしくお願いいたします。
5月のMOCSは、先日運営から練習用のアカウントが来て、とりあえずモダンでLO以外を練習し始めたのですが、案の定負け続けています。
あと一か月なので早くデッキ見つけなきゃ…。
来週からはMOでヴィンテージキューブも始まるので、練習しないと全世界にヘッポコなピックが晒されてしまう…。
MOCSについては世界で8人しか出ることができず、Top8で最低でも5,000ドル手に入るとか…。
普通に足りるじゃねぇか!!というツッコミを受けそうなのですが、少し調べたら3割くらい税金で持ってかれる…?
しかも、今回のプロツアーは経度的にほぼ裏側のスペインはバルセロナです。
航空機とホテルで30~40万くらい?
パスポートや旅行鞄やら、期間中の食事やら諸々で全部持ってかれる…?
旅費がかかってしまうため当然一人で行くことになるのですが、家にもいくらか入れなければ妻からのヘイトが!!!
今後のことも考えると10万くらいは入れたい所存…。
ということで、今回は集金したいです(直球)。
持っているすべての情報を詰めてガチのLOデッキガイドを書きます。
いっぱい買ったりサポートしたりしてください、なんでもしますから!!!
なお、今回の記事は有料設定してありますが全文無料にしております。
約30000字のボリュームで、逆に読みにくいかもしれません。
また、過去の記事の内容と重複する内容も書かれています。
以前からご購入されている方には申し訳ありませんが、ご了承ください。
1.自己紹介
まずは私「赤サブのティボルト」の自己紹介を。
編注:つらつら書いていたらめっちゃ長くなったので興味のない方は目次で飛ばしてください。
私は、主にMagic Onlineでモダンライブラリーアウト(以下LO)を回している赤サブのティボルトと申します。
MTGを最初に触ったのは中学の頃で、当時は友だちのデッキを借りたり、余ったカードを貰ったりして休み時間に遊んでいました。
カードゲームで言えば、ちょうど同じ時期にミラクルオブザゾーンの大会に出たのが最初でした。
少し期間が空いて、高校生のとき、やはり休み時間にカジュアルで遊び始めたのがきっかけで、初めてFNMに参加しました。
最初に使ったのは青単《レイヴンギルドの師匠》LO。
昭和の《絶え間ない飢餓、ウラモグ》である《レイヴンギルドの師匠》に《不可視》をエンチャントして殴るという、《ショック》1枚で勝ち筋が死ぬ紙束デッキでした。
マジック甲子園では《吠えたける鉱山》や《思考停止》を入れた青白LOを使って、当時トップメタの青白コントロールを食っていたのを覚えています。
それからしばらくはスタンダードでLOやそれ以外を使って細々と遊び、ショップ大会優勝くらいしか実績もありませんでした。
そして、モーニングタイド辺りで一度引退し、《ジェイスの消去》の収録を受けて復帰を決意。
その頃のホームショップがレッドサブマリン南越谷店。通称、赤サブ。
そして、《ジェイスの消去》と合わせて使っていた最強2マナプレインズウォーカーが、かの有名な《悪鬼の血脈、ティボルト》。
私「赤サブのティボルト」の誕生というわけです。
当時は社畜で、正式な開店時間ではなかったかもしれませんが深夜23時頃まで開店しているショップは貴重でしたし、何よりも店舗の雰囲気がよかったです。
常連は私を含めて全員カジュアル勢でしたが、後にジャッジになったプレイヤーや、ライターとして活躍した方もいて、私自身も某MTG専門店でスタッフ兼ジャッジとして働いたこともありました(今は転職してジャッジも失効しています)。
今でもリアルの大型大会での実績はなく、GP横浜2019で初めて二日目に行ったのが最高位。
勝てればマネーフィニッシュのラインで高橋優太選手と対戦させていただき、青黒LOと青黒フェアリーで相性的にはLO有利な中で見事に負かされました。
それから新型コロナウイルスが流行し、しばらく紙イベントに出ていませんでしたが、先日のプレイヤーズコンベンション横浜では、二日目のチームモダンで、LO調整友の会の根絶ミルコ会長と、MTGのカード名だけで歌ってみたでお馴染みのみっちーさんとLO3人でチームを組ませていただき、思う存分LOを回しました。
主戦場としているMOでは、2020年、2021年にMTGGoldfish.comに掲載されたLOの数がそれぞれ20件、39件でおそらく世界一掲載しております。
2023年も本記事公開の5月6日時点で16件掲載しております。
今年2022年は、一昨年、昨年に比べると成績が良くなく、リーグ5-0がなかなかできない状態でした。
あまりにも勝てなくて最近は対戦成績すら記録してないくらいです。
メンタルケア大事。
そんな中、普段のリーグやモダンチャレンジと同じテンションで参加したModern Last Chance。
運よく5-0してModern Showcase Qualifierの権利を得ました。
そしてわけもわからずModern Showcase Qualifierに参加してそのまま優勝。
先述した各種大会の権利を得て現在に至ります。
2.ライブラリーアウトとは
さて、前置きが長くなりました。
早速ですがLOの紹介をしていきたいと思います。
そもそもライブラリーアウト(Library Out)とは。
「ライブラリーにカードがないときにカードを引く場合、そのプレイヤーは敗北する」という敗北条件を相手に突き付けていくデッキになります。
ライブラリーアウトの手段としては、大きく4つあります。
1 死なない程度に盤面に触りながらLOさせるパターン
例)青黒LO
2 無限コンボでLOさせるパターン
例)研磨基地、ペブルス
3 防御に徹して相手のライブラリー切れを待つパターン
例)ミルストーリー、ランタンコントロール
4 自分のデッキをLOさせて特殊勝利するパターン
例)青黒インバーター、ネオブランド
今回紹介するのはモダンのLOということで、上記の1。
モダンは2011年8月に制定され、基本セット第8版以降とミラディン以降のカードが使えます。
そんな環境でライブラリーアウトが出てきたのが2013年7月頃。
ちょうど基本セット2014が発売されたころです。
当時のLOは青黒緑のスゥルタイカラーで組まれており、今では禁止カードになっている《死儀礼のシャーマン》が採用されていました。
禁止カードと言えば、2022年3月に《夢の巣のルールス》も禁止されました。
《面晶体のカニ》、《遺跡ガニ》の使いまわしはもちろんですが、《魂標ランタン》や《仕組まれた爆薬》などのサイドカードの使いまわしが使いやすかったです。
また、相棒で相手のデッキを推測しながらキープしやすく、《ターシャズ・ヒディアス・ラフター》も効きやすかったので、とても残念な禁止でした。
さて、先ほどLOにはその手段がいくつかがあるとお伝えしましたが、青黒LOの中でもいくつかパターンに分かれます。
1 《悪意の熟達》や《残忍な切断》で盤面をコントロールする型
2 《不可思の一瞥》や《第三の道の創設》を採用したバーン型
3 《罠の橋》を複数採用した防御型
私が使っているのは1のコントロール型で、さらにサイドボードの《幽霊街》が特徴的なため赤ティボ型と勝手に命名しています。
《幽霊街》の利点や使い方については、サイドボードの紹介の項目で改めて説明したいと思います。
また、青黒の他にも、《安らかなる眠り》や《虹色の終焉》を採用した青白LOやエスパーLO、《突然の衰微》や《暗殺者の戦利品》を採用したスゥルタイLO、《高まる復讐心》と《災厄招来》を組み合わせた赤青LOなど、モダンでは色々なLOがあります。
その中でもLOが青黒で定着しているのは、モダン初期のLOからしばらくの間、《不可思の一瞥》、《強行/突入》、《墓所への乱入》などがあったため、青黒で研究されていた期間が長かったのもあると思います。
現在では《正気破砕》や《ターシャズ・ヒディアス・ラフター》もあるため、青黒以外の選択肢も選べるほどカードパワーが上がっているとは思いますが、私は青黒が一番安定していると考えています。
黒と他の色との違いは、軽い除去である《致命的な一押し》で環境トップの《敏捷なこそ泥、ラガバン》に対抗できるのと、モダンホライゾン2からの定番ライブラリー修復カードである《忍耐》に《根絶》を当てられることです。
モダン環境で回していくのに、《敏捷なこそ泥、ラガバン》や《忍耐》は無視できないため、青黒でLOを組む理由になると思っています。
私がLOを使う理由は、他のデッキにない勝ち手段であるため、軸をずらした戦いになるため、相手と同じ土俵に立たなくていいことが一番の理由です。
私とリアルでお付き合いのある方はわかると思うのですが、私自身はMTGが下手です。
それでもありがたいことに少しずつ結果を出せているのは、もちろんLOというデッキの地力もありますが、他のデッキとは違う攻め方をするため相手としては練習のしようがなく、格上でも隙をつけるのだと思います。
自己否定の塊みたいな理由ですが、少なくとも私はそれで10年近くLOと付き合ってます。
3.リストの紹介
お待たせしました。今回紹介するリストはこちらです。
先日のModern Showcase Qualifierの後に調整したリストです。
各カードの採用理由も含めて解説させていただきます。
・クリーチャー
《面晶体のカニ》
原初の青黒LOから採用され続けているカード1枚目。
複数並べば上陸だけでLOさせることも少なくありませんので4枚の採用です。
《面晶体のカニ》は対象を取るので、《神聖の力線》、《夏の帳》などで対策されます。
機械兵団の進軍からの新カード《救済の波濤》も効いてしまうのはLO的には向かい風です。
対象を取ることのメリットもあり、自分の墓地を増やせるため《残忍な切断》の探査コストを払えるようになったり、《彼方の映像》で3枚引く条件を満たしたりすることができます。
タフネスは2なので、ブロックして《面晶体のカニ》が生き残ることはほぼありません。
1ターン目に出しても《敏捷なこそ泥、ラガバン》にはチャンプブロックしかできませんし、《火/氷》や昂揚を満たしていない《邪悪な熱気》の2点にさえ除去されます。
一番注意しなければいけないのは《激情》で2体除去されることで、赤黒想起やカスケードクラッシュを相手にしたときには気をつけなければいけません。
《遺跡ガニ》
ゼンディカーの夜明けから加入した《面晶体のカニ》の後輩。
タフネスが3だったり、対象を取らなかったり、強いところが目立ちます。
《敏捷なこそ泥、ラガバン》や《絡み根の霊》、《大歓楽の幻霊》などタフネスが1上がるだけで受けられる範囲がかなり広がります。
初手に《面晶体のカニ》と《遺跡ガニ》がある場合は、《面晶体のカニ》を先に出して除去を誘いつつ、《遺跡ガニ》を生き残らせるようにします。
初手に《面晶体のカニ》と《遺跡ガニ》のうち1枚だけある場合、先手後手や他の手札によって1ターン目に出すか出さないかを検討します。
ざっと思いつく範囲でご紹介します。
条件:メインでカニが1枚で、アンタップインできる青マナの出る土地があるとき
<1ターン目に出す場合>
・先手で青マナが出る土地、黒マナが出る土地、《湖での水難》があるとき
→2ターン目に《湖での水難》を構えられるように先にカニを出しておきます。
仮に除去されても1枚墓地が増えます。
・先手で青マナが出る土地、黒マナが出ない土地、《正気破砕》があるとき
→2ターン目に《正気破砕》をサイクリングできるように先にカニを出しておきます。
・後手で《敏捷なこそ泥、ラガバン》を出されて、黒マナが出る土地や《致命的な一押し》がなく《遺跡ガニ》があるとき
→ワンチャンブロックで乗り切れるので出します。大抵除去されます。
・後手で相手がリビングエンドであることがわかったとき
→とにかく《死せる生》を落とさないと話にならないのでなりふり構いません。
<1ターン目に出さない場合>
注意:基本的に1枚だったら出さないことが多いです。
・先手で土地が2枚しかなく、うち1枚が《殻船着の島》のとき
→先にタップインを処理してから動くようにします。
・先手で《正気破砕》や《湖での水難》がない場合
→2ターン目のアクションがないため、除去を警戒して出しません。
・後手で相手がドレッジであることがわかり、墓地対策がなくカニが《遺跡ガニ》のとき
→墓地を肥やすと負けるので出しません。後半でチャンプブロックするときには出します。
もちろん色々なケースがあるので一概には言えませんが、この辺りはある程度パターン化できるのではないかと思っています。
・呪文
《書庫の罠》
原初の青黒LOから採用され続けているカード2枚目。
初手に《書庫の罠》が4枚あって対戦相手がフェッチでサーチすれば実質1ターンでLOさせることができます。
バーンや赤黒想起などの不利な相手についても《書庫の罠》のおかげで勝てることがあり、最近の多色環境の中では腐る相手もほぼいないため4枚採用です。
ちなみに、環境でよく使われている《ウルザの物語》ですが、「探す」ことは強制です。
見つからなくても《書庫の罠》を0マナで唱えることができるので覚えておきましょう。
インスタントで13枚削れますが対象を取るため、先述の《夏の帳》、《救済の波濤》が効いてしまうので注意が必要です。
サイド後には《書庫の罠》を警戒してフェッチを起動しなくなったり、フェッチの少ない手札でキープしたりします。
また、《面晶体のカニ》や《書庫の罠》でキープをすると《神聖の力線》出されて計算が狂うこともありますが、基本的にはキープしていいでしょう。
それくらいのリスクは負うべきです。
ただし、キープしてはいけない(私はキープしない)パターンがいくつかありますのでご紹介します。
条件:《書庫の罠》が1枚以上初手にある
・土地が0枚もしくは無色土地1枚
→仮にメインであればやるかもしれませんが、サイド後に《忍耐》や《引き裂かれし永劫、エムラクール》を入れられていても泣かない覚悟があるのであればどうぞ。
・土地が1枚で青マナしか出ない
→《書庫の罠》が2枚以上あり《彼方の映像》があればキープしますが、それ以外は土地が詰まって負けるリスクが高すぎます。
・土地が1枚で黒マナしか出ない
→リビングエンドやカスケードクラッシュなどの攻め手が限られる相手に対して《根絶》と、ドロー用に《魂標ランタン》があるのであればキープするかもしれませんが、後続で青い呪文を唱えられないため、厳しいと思います。
《根絶》があって後手であればチャン。
あくまでも私がキープしないということで参考まで。
小テクは優先権の関係です。
相手が緑で《夏の帳》をケアするのであれば《書庫の罠》を1枚ずつ解決しましょう。
自分のターンであれば、《書庫の罠》を1枚解決した後に《根絶》で《忍耐》を抜くまで相手に優先権を渡ることはないので、意識して動くと良いと思います。
逆にミラーの場合、相手のターンに《書庫の罠》を1枚ずつ解決しようとすると《根絶》で抜かれることがあるので、2枚とも唱えてしまうといいです。
裏目で《狼狽の嵐》がありますが、ミラーではほぼ採用されていませんので問題ないでしょう。
《正気破砕》
モダンホライゾン2から参加した現在LOのエースオブエース。
主にサイクリングして打ち消されないスーパー《思考掃き》として使うことが多いです。
通常サイクリングは打ち消されないため、ほぼ確定で墓地を4枚肥やすことができ、1ターン目にカニ、2ターン目に《湖での水難》と《正気破砕》を構えながら動けると負ける気がしません。
また、相手に《時を解す者、テフェリー》を出されていてもサイクリングは起動型能力であるため起動して切削することができます。
特に青白コントロール戦で《ドミナリアの英雄、テフェリー》と合わせてループされたときには、《正気破砕》とカニの上陸でしかインスタントタイミングで切削できないので覚えておきましょう。
あと、よく聞かれるのはサイクリングしたときの切削のタイミング。
サイクリングで切削が誘発するので、先に切削してからドローです。
イメージとしては唱えたときの誘発に近いですね。
ちなみに現在の《正気破砕》の価格は不当に安いと思っています。
対象取らないで、実用的なカードのうち最大枚数を切削できて、打ち消せなくて、モード選べるとか、しばらくリストから抜けないと思いますので、安いうちに1000枚買え!!!
《ターシャズ・ヒディアス・ラフター》
一枚でライブラリーをひっくり返してくれるLO守り神。
効果的にな相手には1枚で勝ち、困ったときにはお祈りしてうっかり勝つこともあるので4枚採用です。
よく言われるのは、《ターシャズ・ヒディアス・ラフター》と《湖での水難》、《彼方の映像》の相性が悪いということ。
別に相性が悪かろうが勝てればいいのです。
某動画風に言えば「相性良くしようと思ってLO組んでない」わけです。
ハンマータイム、硬化した鱗、グリクシスモンキー、赤青果敢など、ラフターだけで勝てる可能性のあるデッキが環境にあるのに、使わない手はないでしょう。
また、《忍耐》の入るカスケードクラッシュ、リビングエンド、エレメンタルなどのデッキに対して、マナコストが重いためサイド後に抜くといった話も聞きますが、私は抜かないです。
《忍耐》でライブラリーは修復される前提なので、母数を減らしたいというのがその理由です。
逆に《ターシャズ・ヒディアス・ラフター》を抜く相手は、8cast、赤黒想起辺りです。
コストが重いことは共通していますが、ライブラリー修復があまりありません。
“あまり”と書いたのは、最近エルドラージが入っていることがあるからです。
ただでさえ赤黒想起は相性良くないので、エルドラージまで入ったらほぼ交通事故です。
エルドラージ入り8castはModern Showcase Qualifierでも当たりましたね。
《ターシャズ・ヒディアス・ラフター》をうまく使うのに必要なのは、相手のデッキの総コストですが、モダン環境はデッキが多いためすべては覚えられません。
早い段階で打たなければいけないのは、対ハンマータイムなので、総コスト44~47程度と覚えておきましょう。
他のデッキは《外科的摘出》や《根絶》をした際に残りコストを数えておくと良いです。
編注:執筆中にハンマータイムに何回か当たっていますが、リストが大幅に変更されているタイプが出てきており、コストが増えています。
最新のリストを追うように気をつけてください。
極稀に《運命のきずな》の入ったデッキがいますが、《ターシャズ・ヒディアス・ラフター》であれば直接追放されるので置換されないです。
負け確ではないので諦めないようにしましょう。
《完成化した精神、ジェイス》
精神的な干渉に特化しているジェイスらしい能力のカード。
LOとしては先述の通り対象を取ることがデメリットになりやすいため、超強化とまではいかないものの、ゲーム中の選択肢が増えることは良いことです。
私としてはコストが重い点と、対象を取るデメリットの関係で4枚は多いと感じているので、2枚の採用です。
環境としてはプラス能力で《ドラゴンの怒りの媒介者》や《激情》、《悲嘆》、《忍耐》、《孤独》を止められるのが偉いです。
青黒LOはクリーチャーデッキに対して除去しきれずに単体で殴られて負けるケースが少なくありません。
その中で、単体のパワーを3下げることで無力化し、脅威を増やしていくのはとても便利に思えます。
ただ、現環境には《邪悪な熱気》や《力線の束縛》などの《完成化した精神、ジェイス》を一枚で対処できるカードが多いので、過信はできません。
マイナス能力か奥義で忠誠度を1残すことで、対処をさせながら切削枚数を稼いだり、手札を整えたりすることができるので、気軽に奥義ぶっぱをしないように気をつけましょう。
また、執筆中にミスをしたのですが、自分を対象に削ることで《彼方の映像》の条件を満たして3枚ドローできる場面もありました。
なお、マイナス能力の解決に際してはドローするまでに優先権が発生することはないため、《引き裂かれし永劫、エムラクール》のような誘発型能力は、その誘発が解決する前にドローできます。
困るのは解決前に《忍耐》を挟まれるのが困りますが、そこは《忍耐》解決後に墓地を貯めることができる(=《湖での水難》や《根絶》などを生かせるチャンスがある)ので、1ドローで我慢しましょう。
冒頭で選択肢が増えるという話をしましたが、増えすぎて使いこなすには時間がかかりそうな一枚です。
《外科的摘出》
対コンボ用カード。
最近ではメインに採用しないLOも出てきているようですが、私は最低でも2枚は採用したいと考えています。
4枚だと多いので今は3枚です。
現環境では、独創力、ハンマータイム、カスケードクラッシュ、リビングエンドなどのコンボを搭載したデッキが多くあります。
《外科的摘出》を採用しないリストでは《呪文貫き》が採用されているようですが、個人的には攻撃的に動ける《外科的摘出》の方が好みです。
また、《呪文貫き》は《時を解す者、テフェリー》が出ると完全な無駄カードになるのも気になります。
各種デッキとメインで《外科的摘出》すべきカードはコチラ(注:場合により変わります)
独創力…《残虐の執政官》、《不屈の独創力》、《稲妻》
ハンマータイム…《巨人の鎚》、《純鋼の聖騎士》、《シガルダの助け》
カスケードクラッシュ…《衝撃の足音》、《否定の力》、《暴力的な突発》
リビングエンド…《死せる生》、《否定の力》、《暴力的な突発》
カウンターモンキー…《濁浪の執政》、《対抗呪文》
赤黒想起…《悲嘆》、《激情》、《血染めの月》
アミュレット…《原始のタイタン》、《イリーシア木立のドライアド》
ヨーグモス医院…《スランの医師、ヨーグモス》、《飢餓の潮流、グリスト》
黒単コントロール…《陰謀団の貴重品質》、《大いなる創造者、カーン》
青黒LO…《書庫の罠》、《ターシャズ・ヒディアス・ラフター》、《湖での水難》
小テクとしては対戦相手の《エスパーの歩哨》が出ているときに、ライフを払ってドローを強制させることができます。
あと1枚が足りないときに覚えておくと勝てるかもしれません。
《致命的な一押し》
《敏捷なこそ泥、ラガバン》、《ドラゴンの怒りの媒介者》、ハンマータイムに対する抑止力としての4枚採用です。
正直なところ、カスケードクラッシュやエレメンタル、8cast辺りに対しては力不足のため、環境に前者(主に《敏捷なこそ泥、ラガバン》)がいないのであれば減らしたい枠。
まぁ言っても今は環境にいるのだから仕方ない。
紛争の条件は簡単にクリアできます。
《面晶体のカニ》のチャンプブロック、《雲の宮殿、朧宮》、《汚染された三角州》、《廃墟の地》、《完成化した精神、ジェイス》、《魂標ランタン》、《仕組まれた爆薬》など。
特にメインでアミュレットの《イリーシア木立のドライアド》に対して打つには《汚染された三角州》を残しておくことを覚えていないと、あっという間に死にます。
あとは赤系デッキに採用される《月の大魔導師》も同じ要領で除去しないと致命的になりやすいです。
《廃墟の地》の起動から《書庫の罠》と《致命的な一押し》の動きはよく使うので、デッキ内の《沼》の枚数は確認しておきましょう。
極稀に使うテクニックとしては、《罠の橋》を出している盤面で、相手の高コストクリーチャーに打つことがあります。
具体的には、手札3枚で相手の《濁浪の執政》に対して《致命的な一押し》を唱えられることを覚えておきましょう。
当然破壊できませんが、手札を消費することで《罠の橋》を有効にすることができます。
もちろん《敏捷なこそ泥、ラガバン》がいる可能性があるので、唱えるのは戦闘開始ステップです。
《湖での水難》
青黒LOのために刷られたカード。
《忍耐》さえいなければLOが天下とれると思わせてくれる一枚。
その《忍耐》さえも打消しでケアできるのは本当にありがたいです。
《湖の水難》の弱点は、墓地の枚数に依存するので、相手の《大祖師の遺産》は打ち消します。
また、打消しに合わせて《忍耐》を出されるとかなり厳しい展開になるため、《正気破砕》のサイクリングや《面晶体のカニ》の上陸などインスタントタイミングで切削できるカードと合わせてケアできると強いです。
リビングエンドの《死せる生》やカスケードクラッシュの《衝撃の足音》、瞥見コンボの《明日の瞥見》など、続唱系デッキの呪文は総コストが0マナなので、仮に《忍耐》を出されても打ち消せます。
ライブラリーは修復されますが…。
また、《安らかなる眠り》も相手に出されると《湖での水難》が使いにくくなりますが、相手のライブラリーも修復できなくなるのでヨシとしましょう。
《安らかなる眠り》は青白コントロール系で入ってくることが多いので、墓地が無くても《サメ台風》や《放浪皇》のトークンを除去できることをお忘れなく。
《残忍な切断》
スーパー《致命的な一押し》。
除去体制のないクリーチャーであればなんでも除去できるのは強い!
《致命的な一押し》の範囲外で想定される対象は、カウンターモンキーの《濁浪の執政》、アミュレットの《原始のタイタン》、独創力の《残虐の執政官》、青白コントロールやエレメンタルの《孤独》、赤黒想起の《激情》辺り。
逆に言えば、それ以外の《致命的な一押し》で対象に取れるようなクリーチャーであれば、可能な限り《致命的な一押し》で除去して、それこそ致命的になるクリーチャーに対して《残忍な切断》を使うイメージです。
グリクシスモンキーやLOミラーで使えるテクニックとして、探査コストにより墓地を減らすことがあります。
具体的には《湖での水難》、《彼方の映像》、《外科的摘出》。
《湖での水難》と《彼方の映像》は、墓地の枚数を減らすことでそれぞれ対象不適正にしたり、引く枚数を減らしたりできます。
《外科的摘出》の場合は、対象になったカードを追放することで対象不適正とします。
逆に想定外にこちらの墓地の枚数を減らされると、《残忍な切断》で除去することができずに負けることがあります。
具体的にはアミュレットの《ボジューカの沼》、カウンターモンキーの《未認可霊柩車》、《大祖師の遺産》、青白コントロールの《安らかなる眠り》など。
あとは地味に黒単色の除去であるため、《神秘の論争》に引っかかりにくく、《濁浪の執政》に当たりやすいです。
点数で見たコストが高いので、相手の《ターシャズ・ヒディアス・ラフター》や、《大歓楽の幻霊》に対して強いのもあります。
《面晶体のカニ》のところでも書きましたが、自分の墓地を肥やして探査コストにできます。
《面晶体のカニ》から上陸で対象を自分にして最速2ターン目には打てるので覚えておきましょう。
《悪意の熟達》
スーパー《残忍な切断》。
《残忍な切断》がスーパー《致命的な一押し》だから、《悪意の熟達》はハイパー《致命的な一押し》ということに…。
クリーチャーを除去できる他にプレインズウォーカーも対象に取れる!
さらにはライブラリー修復の上から勝てる!強い!
…みたいな万能カードではありません(当然)
まずは強い点ですが、プレインズウォーカーに触れる点。これは明確に強みです。
《レンと六番》、《時を解す者、テフェリー》、《飢餓の潮流、グリスト》など、生かしておくと厄介なプレインズウォーカーに対応できるのはとても良いです。
長所短所が混ざっているのが、追放する点と強制ドローさせる点の2点。
追放するのは《カルドラの完成体》や《絶え間ない飢餓、ウラモグ》などに対応できるようになるので強いです。
ただし、反対に《濁浪の執政》や《原初のタイタン》に対処した後に《外科的摘出》や《根絶》を打てないところが欠点と言えます。
強制ドローについては、4マナの呪文を2マナで打てるところが、前述の《残忍な切断》と同様に《大歓楽の幻霊》などに引っかからずに良いのと、《引き裂かれし永劫、エムラクール》のような誘発型能力に対して、強制ドローで勝てる可能性があるので強みと言えます。
ただし、あくまでフィニッシュに使えばドローされても問題ないですが、序盤に仕方なく打つ場合には相手が得するだけなので、デメリットです。
なお、強制ドローさせるときには、自分のクリーチャーやプレインズウォーカーを対象にすると《救済の波濤》が効かないです。
《残響する真実》
LOに古くから採用されるナイスサイドボードカード。
以前は主に《神聖の力線》を戻す役割をしていましたが、最近では以前ほど《神聖の力線》を見なくなったのもあり、採用枚数は減ってきました。
☆だいたいこいつのせい(帳)
現環境では《濁浪の執政》や《原始のタイタン》、《レンと六番》などの《残忍な切断》や《悪意の熟達》で想定していた範囲に加えて、カスケードクラッシュの《衝撃の足音》や、独創力の《ドワーフの鉱山》等で出てくるトークンも一掃できます。
また、LO的には場合によって即負けの《血染めの月》にも対抗できるため、お守りの意味合いでも使い勝手は良いです。
ただし、どこまでいっても手札に戻すだけなので、その隙に仕留めるか、《外科的摘出》や《湖での水難》で対処する必要があります。
また、対象に取ったクリーチャーをスタックで除去された場合、対象不適正となって他の同名クリーチャーは戻りませんので注意しましょう。
自分の《面晶体のカニ》などを戻すことで、《致命的な一押し》の紛争を達成することもできます。
稀に使いますので覚えておくと良いです。
《彼方の映像》
原初の青黒LOから採用され続けているカード3枚目。
いずれかの墓地が20枚あれば実質《Ancestral Recall》のためLOだけに許されたパワー9です。
LOでは数少ないアドバンテージ源のため大事に使いたかったのも過去の話。
今は《完成化した精神、ジェイス》が攻守を担当するようになったので、《彼方の映像》はブン回りや序盤の事故回避に使う印象です。
1ターン目に相手のフェッチで《書庫の罠》(14枚)、2ターン目に《面晶体のカニ》から《汚染された三角州》をプレイして上陸(17枚)、《汚染された三角州》を起動して上陸(20枚)で条件達成かつ唱えられるので、ブン回りを狙うなら基本パターンとして頭に入れておきましょう。
なお、大抵の場合は除去が飛んできますので、最後の《汚染された三角州》起動はタイミングを計りましょう。
・土地
《廃墟の地》
LOのための土地。
《面晶体のカニ》や《遺跡ガニ》の上陸を誘発させたり、相手の土地を壊して色事故を誘ったり、やれることが多い土地です。
また一番重要な《廃墟の地》の起動型能力は、「探す」ことが強制のため《書庫の罠》を0マナで唱える条件を達成できます。
よくあるのは
《廃墟の地》起動+《致命的な一押し》(紛争達成)
《廃墟の地》起動+《書庫の罠》+《彼方の映像》(墓地20枚達成)
のパターン。
そのため、ライブラリーに残っている基本土地の枚数は確認しておきましょう。
《書庫の罠》の箇所で、サイド後にフェッチを起動しないことがある旨を伝えましたが、場に出ているのであれば《廃墟の地》で狙うことは可能です。
フェッチを起動して逃げられてしまいますが、フェッチで探すことも強制です。
土地を損していい場面であれば狙えることは覚えておきましょう。
《雲の宮殿、朧宮》
《面晶体のカニ》と《遺跡ガニ》のお供。
手札に戻す起動型能力は《致命的な一押し》の紛争達成や、青マナフィルターとしての役割が持てます。
また、能力にスタックして《耐え抜くもの、母聖樹》で対象にされることがありますが、もう一度起動できれば問題なく逃げられます。
基本でない土地のため、最近見ないですが《窒息》や《沸騰》には強いです。
逆に最近よく見る《血染めの月》には弱いです。
これだけのカードですが、一度も採録されていないため現在LOで一番高額なカードです。
本気で回すなら必要だし、カジュアルに回したいなら後回しでもいいと思います。
ご利用は計画的に。
《殻船着の島》
青の秘匿土地。
秘匿したカードをプレイする起動型能力の条件は、いずれかのライブラリーが20枚以下です。
《彼方の映像》や《完成化した精神、ジェイス》の墓地が20枚以上と混同することがありますので注意しましょう。
ちなみに、秘匿はルールが変更されており、《殻船着の島》は秘匿4になっています。
秘匿で選んだカード以外はランダムでデッキの下へ戻すようになっていますので対戦相手にシャッフルを確認するのを忘れずに。
起動型能力は解決時に20枚以下である必要があるため、《忍耐》で妨害されます。
逆に極稀ですが《ターシャズ・ヒディアス・ラフター》や《魂標ランタン》でライブラリーの母数を減らしていると
《殻船着の島》起動
→《忍耐》解決(ライブラリー23枚)
→《正気破砕》サイクリング(19枚)
→《殻船着の島》解決
のようなこともできます。
また、起動自体は条件を満たしてなくても問題ないため、MOだと起動できてしまいます。
間違えて起動することもありますし、相手の持ち時間がギリギリのときに優先権のやりとりを増やしたくて起動することもあります。
弱点は《時を解す者、テフェリー》です。
起動型能力の解決中に呪文を唱えることができなくなるので、相手が青白コントロールなど《時を解す者、テフェリー》が出てくることが想定される場合、土地のプレイは妨害されませんので、《廃墟の地》や《汚染された三角州》などの土地を秘匿するようにしましょう。
不意の上陸や土地破壊で相手を妨害することができます。
なお、土地のプレイは自ターンの縛りがあるため、相手ターンに起動しても土地はプレイできません。
逆に呪文であればプレイできるので、《時を解す者、テフェリー》などの妨害がなければ、《罠の橋》や《ターシャズ・ヒディアス・ラフター》でも相手ターンにも唱えることができます。
《天上都市、大田原》
魂力でバウンスのできる土地。
残念ながら伝説のカニがいないためコスト軽減はできませんが、それでも《時を解す者、テフェリー》や《血染めの月》に触れるのは偉大です。
対クリーチャーでは《対抗呪文》などの打ち消し呪文に守られている《濁浪の執政》を戻せるのも偉いです。
魂力は強いのですが、所詮は土地なので、他に土地がなければ序盤で置いてしまいます。
一応、土地を置く必要が無かったり、明確に妨害しないと勝てないことが想定されたりする相手には残しておきますが、御守り程度の認識です。
自分のパーマネントも戻せるため、マナがいっぱい出れば、
《完成化した精神、ジェイス》で忠誠度1残して切削
→《天上都市、大田原》の魂力で《完成化した精神、ジェイス》を戻す
→《完成化した精神、ジェイス》を出して更に切削
ということもできますし、実際2回くらいやりました。
なお、魂力は起動型能力なので、《時を解す者、テフェリー》を相手ターンのエンドに戻すことができます。
対戦相手からしてみれば滅びの言葉に近いことでしょう。
記事を書いていて改めてテキストを見ると、バトルは含まれてませんね。
この頃から意識されてたのでしょうか。
《海の中心、御心》
LOでの数少ないドロー源。
相手もドローしているので、こちらだけテンポ損している状態ですが、それでも青白コントロールや赤黒想起相手には重要なカードです。
基本的には相手のエンドに引いて、自分からカードを使えるように動きます。
ただし、相手が《引き裂かれし永劫、エムラクール》などのエルドラージを入れている場合は、相手の手札を多くしすぎるとクリンナップで捨てられてしまうので注意が必要です。
カードを引けることももちろん強いのですが、一番強いのはやはり相手のライブラリー修復に対応して勝てる点。
《引き裂かれし永劫、エムラクール》や《忍耐》の誘発の上から起動して勝つと色々な汁が漏れ出てきます。
特に手札に《忍耐》があるから0枚でもいいやと通したあとに《海の中心、御心》をセットした時の相手の表情が堪りませんね(MOなので見えない)。
《島》
《冠雪の島》
MOで公開されているリスト上は《島》1枚、《冠雪の島》3枚になっていますが、紙だと2枚ずつ採用しています。
分けている理由はおしゃれな土地を入れたいということではなく、《石の脳》の指定を防ぐためです。
ちなみにMOのリストで2枚ずつになっていないのは、単純に好きな絵柄の《島》を1枚しか持っていないからです。
どうせならオシャレな土地で構築したいですからね。
プロツアーでは何の《島》で出ようか今から考えてます。
《沼》
《冠雪の沼》
同じく《石の脳》対策で分けている《沼》と《冠雪の沼》。
《廃墟の地》起動から《致命的な一押し》と動くことが多いので、探してこれないことがない様に計2枚の採用です。
《滅び》を採用していた時はダブルシンボルが必要でしたが、今は1枚黒マナを出せればある程度は機能します。
なお、《沸騰する小湖》では持ってこられないため、《廃墟の地》や《汚染された三角州》で持ってくる土地の順番には注意が必要です。
採用枚数が少ないので、デッキ内の残り枚数に注意しましょう。
《湿った墓》
青黒のショックランド。
他の青い土地があるなら基本的に1ターン目には出しません。
2ターン目に《面晶体のカニ》と《致命的な一押し》と動きたいときに黒が出ないと困るので、次のターンの動きをよく考えて出しましょう。
《汚染された三角州》
《沸騰する小湖》
青黒フェッチと赤青フェッチ。
《沸騰する小湖》は他の青系フェッチでも問題ありませんが、個人的には1ターン目にプレイするとカウンターモンキーとかカスケードクラッシュっぽく見えるので《沸騰する小湖》がおすすめです。
(それっぽく見えたからどうだということはありませんが)
もしフェッチを起動して《湿った墓》を探すのであれば、《沸騰する小湖》からプレイします。
《沸騰する小湖》は《沼》をサーチできないので先に使いにくい方を使っていきます。
裏目としては《汚染された三角州》は《真髄の針》で指定されやすいことくらいです。
散々書いていますが、上陸や紛争の種になるので起動するタイミングには気をつけましょう。
また、《血染めの月》に嵌りやすいので、赤いデッキ相手の序盤には《島》や《沼》を探してくることも意識しておくと良いです。
・サイドボード
《幽霊街》
赤ティボ型LOの最大の特徴。
基本的な考え方としては、土地を2枚多く入れればデッキ全体で64枚くらいあっても土地と呪文のバランス崩れないだろうというところからスタート。
多分、一番初めは対コントロール用に《海の中心、御心》をサイドに採用していて、そこから《空を放浪するもの、ヨーリオン》の80枚デッキがあるのなら64枚くらい問題なくない?と思って組んだと思います。
《幽霊街》の効果としては以下の点。
相手の土地コンボを妨害する
相手の色マナを枯渇させる
上陸を誘発させる
自分の基本土地を持ってくる
紛争を達成する
相手の墓地を1枚増やす
特に最近の多色デッキでは基本土地の採用枚数が少なくなっているので、マナの総量を減らすのも良し、色マナを縛るのも良しで、効果的に使うことができます。
独創力…《山》1枚
カウンターモンキー…《島》3~4枚
カスケードクラッシュ…《島》2枚、《森》1枚、《山》1枚
エレメンタル…《島》1枚、《森》1枚、《山》1枚、《平地》1枚
アミュレット…《森》4枚
LO…《島》4枚、《沼》2枚
なお、ミラー戦では《幽霊街》を立たせておくだけで相手の《廃墟の地》を無力化することができます。
《幽霊街》の能力は「探してもよい」なので、《廃墟の地》の対象になった土地を《幽霊街》で対象にして探さなければ《書庫の罠》の条件は達成されません。
《根絶》
対《忍耐》最終兵器。
《外科的摘出》だと逃げられる可能性があるので、墓地にいる《忍耐》には《根絶》の方が確実です。
逆に《外科的摘出》で抜こうとした際に《忍耐》されるとかなりのストレスなのでサイド後は《根絶》に入れ替えることが多いです。精神的ケア大事。
《根絶》で狙うカードは基本的に《外科的摘出》と同じですが、《対抗呪文》などの打消し呪文を無視しながら確実に取り除けるのは安心できます。
なお、《外科的摘出》は対象も含めて墓地の同名カードを残しておけますが、《根絶》は墓地にある同名カードをすべて取り除きます。
《彼方の映像》や《完成化した精神、ジェイス》の条件に気をつけて使いましょう。
《魂標ランタン》
ライブラリー修復対策。
出たときに1枚追放して、起動型能力はドローか墓地追放か選べて、墓地追放は対象を取らずに対戦相手だけ、強い!(確信)
出たときに追放する誘発型能力では、《死の飢えのタイタン、クロクサ》や《歴戦の紅蓮術士》のように墓地で機能するような能力を持ったカードを潰せるのがとてもいいです。
墓地を追放する起動型能力では、対象を取らないことで《神聖の力線》が効かず安定して効果を発揮することができます。
《忍耐》や《引き裂かれし永劫、エムラクール》が多い現環境では《根絶》と合わせてサイドボード必須カードです。
アーティファクトであるため《大いなる創造者、カーン》を出されると起動できなくなるので、もし唱えられたら着地する前にドローか墓地追放をしましょう。
なお、《殻船着の島》からインスタントタイミングで《魂標ランタン》を出せば、《大いなる創造者、カーン》が出ていても《魂標ランタン》が出たときの能力で1枚追放できます。
1回それで《引き裂かれし永劫、エムラクール》を追放して削り直して勝ったことがあります(たぶん二度となさそうだけど)。
《墓所への乱入》
対クリーチャーデッキのお供。
メインに御守りとして入れていましたが、環境上位のデッキに対してはあまり効果的ではないためサイドに落としました。
マーフォークやエレメンタルに対して打てれば下手すると30点以上のライフを得ることができます。
超不利なバーンに対しても9点程度回復できれば勝ちが見えてきます。
《夏の帳》や《神聖の力線》で妨害されるので、自分を対象にすることも考えながら動くと良いです。
MOだと勝手に自分を対象に取られていると勘違いして《夏の帳》を打ってくれる人がいます。ラッキー。
《仕組まれた爆薬》
対ハンマー、カスケード、独創力用。
LOが苦手とする序盤に展開するような相手や、苦手な置物に対して有効です。
また、マナ域が低マナに偏っているデッキにも有効で、相手のデッキのフィニッシャーを覚えておくとより効果的に使えます。
主要なデッキでの烈日の数
X=0 独創力、カスケードクラッシュ、《虚空の杯》
X=1 ハンマー、カウンターモンキー
X=2 マーフォーク、バーン、《安らかなる眠り》、ジャンドサーガ
X=3 《血染めの月》
相手が《血染めの月》を出した場合、青黒赤の3色が出せるようになるため、《仕組まれた爆薬》で対策できるようになります。
本来青黒では触りづらいエンチャントですが、なんとか破壊できるようになるので覚えておくといいでしょう。
また、《スレイベンの守護者、サリア》がいる際には、X=1で追加コストと合わせて青黒の2マナで払うことで、カウンターが2個で出ます。
《虚空の杯》でX=0と1で置かれたとしても、無色土地2つでX=2(カウンターは0)で出すことができるので諦めないようにしましょう。
ちなみに裏面のあるカードのコストは、マナコストがなければ表面のコストになります。
《鏡割りの寓話》の裏面の《キキジキの鏡像》は3ですし、《嘘の神、ヴァルキー》の裏面である《星界の騙し屋、ティボルト》は7マナです。
執筆中に白日シフト相手にX=2で《星界の騙し屋、ティボルト》倒せると勘違いして負けたので皆さんは気をつけてください…。
《取り除き》
モダンには3マナで除去したいクリーチャーやプレインズウォーカーが多くいます。
《イリーシア木立のドライアド》、《時を解す者、テフェリー》、《キキジキの鏡像》、《ヴェールのリリアナ》、《飢餓の潮流、グリスト》、《月の大魔術師》、2マナですが《レンと六番》。
それらに簡単に対応できるのが《取り除き》です。
黒単色のカードであることも頼もしく、《神秘の論争》で打ち消されにくくなっています。
ただし《夏の帳》は勘弁な!
ミラーでは《夢を引き裂く者、アショク》が入っていることがありますので、入っていれば入れた方が良いでしょう。
《喉首狙い》
《濁浪の執政》、《原始のタイタン》など《残忍な切断》で狙っていた大型クリーチャー陣を狙った枠です。
イメージはそのまま追加の《残忍な切断》で、墓地が貯まらなくても2ターン目に打てるのが《残忍な切断》や《湖での水難》よりもいいところです。
欠点としてはアーティファクトクリーチャーを除去できないので、ハンマーや8cast、硬化した鱗には無力なところでしょうか。
似たようなカードで《パワー・ワード・キル》も検討したのですが、カウンターモンキーに当たって《濁浪の執政》がドラゴンだったので即解雇しました。
微妙なところだと、《濁浪の執政》を採用したカスケードクラッシュ相手に入れるのですが、《断片無き工作員》はアーティファクトクリーチャーなので対象に取れないのは注意しましょう。
《罠の橋》
《致命的な一押し》や《仕組まれた爆薬》だと捌けない中~大型クリーチャーデッキ向けのサイドボード。
以前は《滅び》と1枚ずつ採用していましたが、サイドのインアウトを検討した結果、《滅び》が入るマッチが少なかったので思い切って《罠の橋》を2枚にしてみました。
カウンターモンキーやカスケードクラッシュ、リビングエンド辺りは《罠の橋》に対応できるカードが少ないので、対策カードを《根絶》してしまえば《忍耐》が残っていても負けません。
注意が必要なのは8castの《頭蓋囲い》。
《はばたき飛行機械》にインスタントタイミングで装備してくるので、《仕組まれた爆薬》などで《頭蓋囲い》か《はばたき飛行機械》を破壊しましょう。
相手の対策には《天上都市、大田原》があります。
あとは《稲妻》をはじめとした火力呪文。
《罠の橋》は、クリーチャーを止めることはできますが、直接プレイヤーを狙われると無力です。
そのため、極力ライフを維持した状態で置けると良いのと、殴られない程度に《湖での水難》や《根絶》を手札に持っていて、対応できるようにします。
《石の脳》
今悩んでいるサイド枠。
今のリストでぱっと思い浮かぶフリー枠はこれです。
実際、おそらくこの記事が載る頃に掲載されている最新版のリストでは《石の脳》は抜けていると思います。
編注:《魂標ランタン》に変えたリストが載りました。
狙いとしては、独創力をはじめとした《引き裂かれし永劫、エムラクール》などのエルドラージをピン刺ししてくる相手。
ついでにコンボパーツも抜ける可能性があるので、一石二鳥です。
似たようなカードで言えば《漂流自我》がありますが、相手のサイドボードでよく見る《夏の帳》や《神秘の論争》、《狼狽の嵐》が効かない点で1マナ多くても我慢できます。
《引き裂かれし永劫、エムラクール》などのエルドラージ系は墓地に落ちたタイミングで《魂標ランタン》を起動すれば済むのですが、それだけだと切削前に《力線の束縛》などで除去されてしまいます。
《忍耐》についても《魂標ランタン》で追放しようとした際に2枚目の《忍耐》が手札にあると厄介で、直接抜きたい場面が多く《石の脳》を採用しました。
ただ、今サイドボードから抜きたくなっているのは、《神聖の力線》が増えてきているのと、キルターンが間に合わないことが多く感じたからです。
ほぼ独創力専用サイドみたいな感じになっているので、他のライブラリー修復対策(おそらく《魂標ランタン》)を増やす方向に変えようと思っています。
掲載忘れがなければ以上の75枚が今の赤ティボ型青黒LOです。
この中でフリーと考えているのは《石の脳》くらいでしょうか。
《墓所への乱入》も環境によってバーンやアグロを無視するのであれば変えてもいいかもしれませんが、私は外すとバーンをリーグで2回踏むので外しません(オカルト)。
4.青黒LOの回し方
さて、一通りリストの紹介も終わったところで、青黒LOの回し方について説明していきたいと思います。
・キープ基準
まずはキープ基準です。
基本的には土地2枚以上で、最低でも2ターン目までに動けること。
ここでいう2ターン目の動きは、《正気破砕》のサイクリングです。
もちろん《面晶体のカニ》や《遺跡ガニ》がいれば問題ないのですが、《ターシャズ・ヒディアス・ラフター》3枚と土地3枚と《外科的摘出》とかはやめましょう。
土地が1枚または2ターン目までの動きがなくても許される場合は、まず《書庫の罠》1枚以上が必須で、《外科的摘出》、《致命的な一押し》などの妨害が打てることや、《書庫の罠》2枚以上あって《彼方の映像》の3ドローが見込めることが条件になります。
ただ、たいていの場合は裏目で土地を引けずに負けますので、土地1枚スタートはお勧めしません。
また、モダンをプレイしている方はよくよくご存じのとおり、《敏捷なこそ泥、ラガバン》が環境に溢れていますので、メインで後手の場合は《致命的な一押し》か《遺跡ガニ》が欲しく、最低でも《湖での水難》はあった方が、簡単に負けることはなくなるかと思います。
とはいえ、引けなかったときは仕方がないですし、それ以外がよかったらキープしてしまうので、私は後手の際は毎回祈っています。
そして案の定《敏捷なこそ泥、ラガバン》で負けます。
チャンネルにあげてる動画を見ていただければわかりますが、かなりふんわりキープしても勝てるデッキではあるので、《書庫の罠》やカニの枚数に惑わされずに最低限土地の枚数を確認してキープできればある程度は大丈夫だと思います。
・基本の動き
《殻船着の島》のタップインは早めに処理
先手で《殻船着きの島》が初手にある場合、ほぼ1ターン目にプレイします。
例外はカニが複数枚あって2ターン目からガンガン削りたい場合。
後手の場合は相手の動きに合わせてタップインを処理できるときにプレイします。
タップイン土地なので早めに置きたいのは当たり前なのですが、早く置きたい一番の理由は《ターシャズ・ヒディアス・ラフター》で突然ライブラリーが減るからです。
「まだ枚数多いから他の呪文優先して置かなくていいか」と後回しにしていると、うっかり《ターシャズ・ヒディアス・ラフター》を引いてライブラリーが減った時に「先に処理しとけばよかった」となることがあります。
そのため、まだ死なないから今のうちに耐えて置いておこうの精神は必要だと思います。
ちなみに、同じタップインでも、1ターン目に《湿った墓》をタップインするのは微妙です。
2ターン目に《面晶体のカニ》→《致命的な一押し》と動きたいときに黒マナが出ない可能性があるからです。
キープする際に1~3ターン目の動きをイメージしてキープしましょう。
ギリギリ死なないプレイをする
特殊な性癖に聞こえますが大事なことです。
攻守や受け攻めのバランスが大事ということです。性癖ではありません。
極端なことを言えばライフは1残ればいいのであって、先にライブラリーを削り切れれば問題ありません。
逆に一瞬でもライフが0になってしまうといくら手札に切削呪文があろうと負けです。
回りくどい言い方になってしまいましたが、何が言いたいかというと《墓所への乱入》です。
今はサイドになっているので唱える機会も多くありませんが、ライフよりも攻めることを優先した結果、ライブラリーから裏目を引かれて負けることが多々ありました。
ライフを得ていれば勝てたのに…。
逆に見えていない《対抗呪文》に怯えて《正気破砕》をサイクリングした結果、実は打消しを持っておらず唱えていれば勝っていたということもあります。
赤黒想起やバーンなどの不利な相手には、開き直ってノーガードで《正気破砕》と《ターシャズ・ヒディアス・ラフター》を連打して勝つようなこともありました。
ちょうど執筆中にも、硬化した鱗相手に《正気破砕》を打って次のターン秘匿から《ターシャズ・ヒディアス・ラフター》で勝ちだと思ったら、返しに《電結の荒廃者》出されて大きくなった《歩行バリスタ》で負けという場面がありました。
手札の《致命的な一押し》と《湖での水難》が泣いていました…。
死なないように受ける、死ぬ前に攻める、いずれも凸凹の噛み合いだとは思いますが、最初は難しいと思いますし、いまだに私も間違えることが多いです。
死に覚えしていきましょう。
それでもLOを使い続けるところはもしかしたら性癖かもしれません。
いつでも心に《引き裂かれし永劫、エムラクール》を
最近はLOが上位入賞したりして注目されているせいもあり、サイドボードに絶対出せない《引き裂かれし永劫、エムラクール》が入っていることがあります。
次点でギリ唱えられそうな《真実の解体者、コジレック》。
赤黒想起やバーンなどのそもそもLO側が不利なデッキに入ってくるのはわけわからないのですが、LOが有利なハンマーや硬化した鱗、独創力、その他多くのデッキに入っている可能性があります。
だいたいは一般的に入っているか入っていないかで考えていいのですが、相手の動きが明らかに余裕ぶってそうであれば、「こいつ、やってんな?」と疑って動いた方が良いです。
それでも、一般的なリストであればこちらがライブラリー修復対策を入れないような相手もいるので、困ったときには《ターシャズ・ヒディアス・ラフター》で追放できるように祈ります。
あとは《悪意の熟達》で強制ドローさせるとか、《海の中心、御心》で引かせるとか、できることはありますので、勝ち手段を覚えておきましょう。
《根絶》は《忍耐》強く
最近はLOが上位入賞したり(略)、サイドボードに《忍耐》が入っていることがあります。
緑で《湧き出る源、ジェガンサ》が公開されなかったら、ほぼ入っていると考えていいです。
特にカスケードクラッシュやリビングエンド、ヨーグモス医院、エレメンタルには絶対入っています。
もちろん《忍耐》に対して《魂標ランタン》は効果的なのですが、これらのデッキには置物破壊が入っていることが多いです。
そんなときに唱えたいのが《根絶》。
優先権さえしっかり確認しながら《忍耐》を切削できれば、確実に追放できます。
場合によっては、切削している間に他に《根絶》したいカードが落ちるかもしれません。
色々な誘惑があって抜きたい欲求も耐え、相手が《忍耐》構えてニヤニヤしている空気にも耐え、限界まで耐え忍んでから一気に抜きます。
思った通りに抜けるととても気持ちよくなります。
5.マッチアップ解説
ここからは主要な各デッキに対してどのように意識して動くかを解説していきたいと思います。
・独創力
《不屈の独創力》を使ってデッキ内から《残虐の執政官》を出すデッキ。
コンボに加えて《レンと六番》や《鏡割りの寓話》など、単体でパワーが高いカードが入っていることが特徴です。
相性としては構成によってかなり変わりますが、有利寄りだと思います。
最初に意識したい負けパターンは《残虐の執政官》を出されること。
特に最速2ターン目に《頑強》で釣られないようにしなければなりません。
そのためには、不用意に切削しないことが肝心です。
まずはこちらの先手1ターン目に何の対策もないまま《遺跡ガニ》を出さないようにしましょう。
これは《遺跡ガニ》の項目でも書いています。
逆にカニが2枚以上で《外科的摘出》や《根絶》、《湖での水難》が見込めるのであれば積極的に出して問題ないです。
あとは1ターン目のフェッチに対して対策なしに《書庫の罠》を打たないこと。
ただでさえ青マナは《呪文貫き》、《狼狽の嵐》、緑マナは《夏の帳》があります。
独創力はフェッチを起動することが多いので、たとえトライオームをタップインして来たとしても、対策がないのであれば打たずに貯めましょう。
死なないプレイは大事です。
無事に《残虐の執政官》を《根絶》できたら、デッキ内の脅威を確認しましょう。
一番重要なのは言うまでもなく《引き裂かれし永劫、エムラクール》の有無です。
ちなみに、《書庫の罠》を打った際に《残虐の執政官》が落ちずに《引き裂かれし永劫、エムラクール》と《不屈の独創力》が落ちた場合、高い確率で《不屈の独創力》を抜きます。
一枚の対策カードよりも即死を防ぎたいという考えです。
同じように、相手の4ターン目に盤面が更地でフェッチを起動してきた場合、除去がなければ《ドワーフの鉱山》を抜きます。
《ドワーフの鉱山》は《根絶》の優先順位としてはだいぶ低いのですが、最悪トークンが出なければ《不屈の独創力》は打たれません。
《レンと六番》は奥義を打たれて脅威になるには《稲妻》が必要なので、《残虐の執政官》を取り除いた状態であれば、《稲妻》を《根絶》しておくのは負けを遅くするのに必要な手段だと思います。
そして、残った脅威は《鏡割りの寓話》です。
トークンは《仕組まれた爆薬》か《残響する真実》で除去し、《キキジキの鏡像》は《湖での水難》や《取り除き》で除去しましょう。
特に《キキジキの鏡像》が2体並ぶとコピーがたくさん出てきて負けるので、最悪トークンは放置して、《キキジキの鏡像》を優先して除去。
トークンは《遺跡ガニ》でブロックし続ける感じになります。
最後に独創力の特徴として、基本土地は《山》1枚のみとなります。
《廃墟の地》や《幽霊街》で1回持ってくるとそれだけになりますので、《レンと六番》を抜いて土地を壊して勝つこともありますし、《ドワーフの鉱山》最後の一押しで緑マナや青マナを枯らして勝つこともあります。
覚えておいで損はないでしょう。
・カウンターモンキー
《敏捷なこそ泥、ラガバン》や《ドラゴンの怒りの媒介者》などの軽量クリーチャーを《対抗呪文》などの打消し呪文を使ってバックアップしながら殴るデッキ。
LOとしては上記のクリーチャー陣に加えて《濁浪の執政》が脅威となります。
ライブラリー修復系のカードはないため、相性としてはトントンくらいだと思います。
真っ先に考えるべきは《敏捷なこそ泥、ラガバン》です。
メインの初手ではケアもできないのですが、相手の先手2ターン目に《血染めの月》を置かれて終了なんてことは案外あります。
1ターン目に《敏捷なこそ泥、ラガバン》が出たら、一番の対策は《致命的な一押し》です。
そのために4枚入れています。
次点の対策は《遺跡ガニ》、《面晶体のカニ》を出すことです。
ただし、たいていの場合は《邪悪な熱気》、《稲妻》で除去されるでしょう。
それでも最速の《血染めの月》という最悪の事態は防げるので、やらないよりはマシです。
1ターン過ごせば《湖での水難》で《敏捷なこそ泥、ラガバン》を除去できるかもしれません。
さて、次に気をつけなければならないのは《濁浪の執政》です。
普通に2ターン後くらいに負けます。
《書庫の罠》からの《湖での水難》であれば対処できますが、《面晶体のカニ》から上陸で墓地が少ないと対処できません。
そのための《残忍な切断》ですが、これも自分の墓地がないと打てません。
《面晶体のカニ》の上陸は対象を取りますので、自分の墓地を肥やして探査コストにすることも視野に入れて動きましょう。
さて、カウンターモンキー戦には明確な勝ち手段があります。
それは《罠の橋》です。
青赤のカラーから置物対策が弱く、《天上都市、大田原》、《厚かましい借り手》の出来事である《些細な盗み》、《削剥》の3種類が主な対処方法です。
それぞれ1~2枚程度しか入っておらず、それらが落ちてしまえばライブラリー修復もありませんので勝てます。
クリーチャーのパワーも基本2以上なので、1枚くらい手札で打消しや上陸用の土地を持っていても問題ありません。
基本土地は《島》が3~4枚程度です。
赤マナを枯らせば《濁浪の執政》と《帳簿裂き》しかクリーチャーがいないので、覚えておきましょう。
・カスケードクラッシュ
続唱から《衝撃の足音》を唱えて4/4のサイトークンで殴るデッキ。
最近ではメインから《神秘の論争》や《濁浪の執政》を入れたタイプも出てきて、さらに対応が難しくなってきています。
相性としては《忍耐》がある分やや不利といったところですが、クロックの種類は少ないため微不利からトントンくらいでしょうか。
負けパターンは除去がない初手からの最速《衝撃の足音》からのサイトークンです。
一応、《湖での水難》は《衝撃の足音》を打ち消せるのですが、《暴力的な突発》でこちらのターンに唱えられてしまうと《否定の力》をピッチで唱えられるようになってしまうので、かなり安全に着地されてしまいます。
そのため、メイン戦であれば早々に《遺跡ガニ》や《正気破砕》から《衝撃の足音》を切削できるように祈ります。
相手の2ターン目ドロー後に《外科的摘出》を打てればかなり楽な展開です。
サイド後であれば、相手のエンドに《根絶》を《暴力的な突発》に打つことでインスタントタイミングでの《衝撃の足音》を防げます。
サイド後は《仕組まれた爆薬》で《衝撃の足音》のトークンに対処できるので、《否定の力》を《根絶》して対処する選択肢もあります。
《面晶体のカニ》、《遺跡ガニ》のルートは、《激情》をはじめとした火力たちに焼かれるのであまり信用しない方が良いです。
特に《面晶体のカニ》を2枚並べようものなら的にしかなりません。
《罠の橋》は、《活性の力》や《些細な盗み》で触られることが多いものの、相手にとっては嫌な存在であると思います。
《忍耐》でライブラリーを修復されても、アーティファクトに触れずに突破されずに勝つこともあるので、場面に応じて《根絶》先を検討していきましょう。
厄介なのは《血染めの月》と《神聖の力線》。
白を含んだケースだと、更に《罠の橋》が触られやすくなる他、《時を解す者、テフェリー》もあるため面倒です。
《外科的摘出》と《根絶》では死なないために何を抜くか、長期的に考えてプレイするようにしましょう。
基本地形は各色1枚程度です。
《忍耐》は緑のダブル、《否定の力》は青のダブルが必要なので、色マナを縛りつつ抜け道を探していきましょう。
・赤黒想起
《不死なる悪意》や《死せざる邪悪》で《激情》、《悲嘆》を早いターンに着地させて勝つデッキ。
なんなら《敏捷なこそ泥、ラガバン》と《ダウスィーの虚空歩き》もいるので相手側に立つとめっちゃカードパワー強そうに見えるデッキです。
まぁ、LOと比べると他のデッキのパワーはどれも高く見えるのですけどね。
ちなみに相性は超ド不利です。たぶんバーンよりも厳しい。体感で20%くらい。
《激情》スタートしたのを《面晶体のカニ》から《汚染された三角州》起動して墓地を肥やして《残忍な切断》するとか、《敏捷なこそ泥、ラガバン》と《ダウスィーの虚空歩き》を《致命的な一押し》、《湖での水難》で対応するとか、運よく《致命的な一押し》を2枚持っていて《汚染された三角州》で紛争達成しながら《不死なる悪意》スタックで除去できたとか、かなり運ゲーの要素が強いです。
《罠の橋》の対応は《コラガンの命令》がありますが、採用枚数は少なく2枚程度です。
しかし、《思考囲い》、《コジレックの審問》、《悲嘆》といった手札破壊に弱く、出せたとしても《血染めの月》で色マナを縛られると手札が貯まりやすいため注意が必要です。
《血染めの月》は《仕組まれた爆薬》で対応できるのですが、《罠の橋》を出していると一緒に巻き込むことになるので注意しましょう。
《ダウスィーの虚空歩き》が出てしまうと、《外科的摘出》や《湖での水難》を追放されて厳しくなるので、呪文を使う際は気をつけてプレイしましょう。
《罠の橋》で止まっていても最悪LOを狙われます。
相手の脅威が序盤から後半まであるのでかなり対応しにくいデッキです。
そのため、私としては珍しく《ターシャズ・ヒディアス・ラフター》を減らして対策カードを入れることが多いです。
そして、ただでさえ不利なマッチアップですが、なぜか《真実の解体者、コジレック》が入っていることがあります。
寛容な心でライブラリーが修復される様を眺めておきましょう。
・ハンマー
《シガルダの助け》や《純鋼の聖騎士》で《巨人の鎚》を装備して早いターンで殴り勝つデッキです。
速いと2ターンで人が死にます。
《石鍛冶の神秘家》から《巨人の鎚》だけではなく《カルドラの完成体》や《火と氷の剣》などを探して出すことができるため、中盤戦にも強いデッキです。
そんなデッキですが相性的にはLOが有利です。
《ターシャズ・ヒディアス・ラフター》様々といったところでしょうか。
メインは不用意にサーチしてくれるので《書庫の罠》が刺さります。
そこで切削された《巨人の鎚》に《外科的摘出》を当てられればイージーゲームです。
《致命的な一押し》で《石鍛冶の神秘家》を除去すれば《カルドラの完成体》も出てきませんし、出てきても《残響する真実》や《悪意の熟達》で対処可能です。
注意しなければいけないのは《呪文貫き》、《鍛冶屋の技》、《救済の波濤》の除去妨害チーム。
《呪文貫き》はマナを意識して動けば対処可能ですが、《ターシャズ・ヒディアス・ラフター》を唱えるターンをずらさなければいけなくなります。
《鍛冶屋の技》は除去耐性に加えてアーティファクトクリーチャーに対して修正があるのでダメージの計算が狂いますし、《廃墟の地》から特殊地形を守って《書庫の罠》を機能しにくくなります。
《救済の波濤》は全部ダメで、除去も効かなくなるうえで《書庫の罠》や《面晶体のカニ》、《完成化した精神、ジェイス》まで対応されてしまいます。
今後《救済の波濤》が増えてくるようだと、相性が少し変わりそうなくらいにはダメです。
次点で気をつけるのは《墨蛾の生息地》による毒殺です。
通常のダメージであれば《巨人の鎚》1枚では足りませんが、毒殺は1枚で足りてしまいます。
しかも《墨蛾の生息地》に《巨人の鎚》を装備してから再度能力を起動すると飛行を持つため、《面晶体のカニ》、《遺跡ガニ》ではブロックできなくなります。
《廃墟の地》や《幽霊街》、《致命的な一押し》、《湖での水難》と除去は当たりやすいのですが、前述の《鍛冶屋の技》、《救済の波濤》をされるとかなりしんどいです。
《外科的摘出》で追放する選択肢にもなりますので、死なないように動きましょう。
よく《巨人の鎚》を抜きたいから《根絶》をサイドから入れるという話を聞きますが、個人的には《外科的摘出》だけで十分で《根絶》は入れなくて良いと思っています。
盤面に触るカードでないと後引きが裏目すぎるのと、《外科的摘出》は黒マナを払わなくていいのが偉いです。
サイドボードで信用しているカードは《仕組まれた爆薬》です。
基本はX=1で置いて《シガルダの助け》、《巨人の鎚》、《エスパーの歩哨》、《バネ葉の太鼓》をまとめて除去できます。
X=0で《ウルザの物語》の構築物トークンや《メムナイト》、《はばたき飛行機械》を破壊することもできます。
X=2はあまり使いませんが、《純鋼の聖騎士》、《石鍛冶の神秘家》を除去することもできます。
場面に応じて使い分けられるので、死なないように使いましょう。
最近はLO対策として《引き裂かれし永劫、エムラクール》が入っていることがあります。
ただ、《魂標ランタン》は入れず、《ターシャズ・ヒディアス・ラフター》で十分だと思っています。
メインの総コストは47マナ程度なので、20マナ以上見えていれば《ターシャズ・ヒディアス・ラフター》圏内です。
少し削ってから《ターシャズ・ヒディアス・ラフター》を打てばおそらく《引き裂かれし永劫、エムラクール》で引っかかるので、残りを削り切ります。
そもそも《引き裂かれし永劫、エムラクール》が入ってくることも今は少なめではあるので、メイン勝った後でサイドの1本目であれば気にしないで動きますし、《外科的摘出》で確認して動くこともできます。
相手のデッキを確認するときには総コストを確認しつつ《引き裂かれし永劫、エムラクール》の有無を確認しましょう。
《エスパーの歩哨》を出されていれば、《外科的摘出》は2点ライフで強制ドローさせるカードにすることもできますし、《悪意の熟達》は2マナで2枚強制ドローを狙えます。
最後の数枚であればドローさせるのも視野に入れて動きましょう。
・リビングエンド
続唱から《死せる生》を唱えてクリーチャーを出すデッキ。
モダンホライゾンからは《悲嘆》や《否定の力》も加わり、妨害にも強くなっています。
LOとの相性はトントンといったところ。
《死せる生》を切削できるか、《悲嘆》を出されないか、《否定の力》がないかでかなり変わります。
カスケードクラッシュと違って、《面晶体のカニ》や《遺跡ガニ》を除去する手段はなく、1ターン目から積極的に出していって問題ないです。
ただし、メインは相手のデッキがわかっていなければ、おおよそ2ターン目に出してから切削するような動きをすると思うので、特に後手だと《湖での水難》も構えられず、上陸の6枚か《正気破砕》の4枚から《死せる生》が落ちて《外科的摘出》しなければならないため絶望的です。
それでもトントンの勝率で済んでいるのは、サイドボードの墓地対策の多さにあります。
《魂標ランタン》、《根絶》、《墓所への乱入》、《罠の橋》が候補で、この辺りを《悲嘆》や《否定の力》から守って通せるかが勝利へのポイントです。
サイドボードから《忍耐》が入ってくるので、ライブラリー修復されますが、基本的には《死せる生》を優先して《根絶》します。
負けないようにする方針で行くと、こちらが勝てないだけの《忍耐》より、即死する《死せる生》の方が脅威です。
《死せる生》さえなければ、クリーチャーは重いのでゲームスピードがゆっくりになります。
そこで《罠の橋》の出番です。
《基盤砕き》と《活性の力》辺りを抜けば、対策札がだいぶ少なくなります。
相手もクリーチャーを展開するのに大きなアクションが必要になりますので、隙を見て《罠の橋》を出して定着させるか、《正気破砕》や《完成化した精神、ジェイス》を通して削り切りましょう。
なお、基本地形はおおよそ《島》と《森》が1~2枚程度です。
手札が1枚で緑マナが1つしかなければ《忍耐》は出てきません。
序盤で《死せる生》を抜いたら、こちらから圧をかけて《忍耐》や《否定の力》を使わせて、手札差を作っていくようにして勝ちを目指しましょう。
6.まとめ
さて、今回は昨年8月のデッキガイドよりもかなり多くの内容で書かせていただきました。
最後の方はだいぶ満身創痍で妥協しましたが、少しでもLO使いの皆様の力になれば幸いです。
そして大変恐縮ではございますが、少しでもいいなと思ったら購入orサポートをよろしくお願いします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
よいLOを。
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