いろとりどりの真歌論(まかろん) #17 藤原敏行
秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる
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本来、暦(カレンダー)の役割は予言である。いつ頃から涼しくなるか、いつ頃にどんな野菜のどんな種を蒔くべきか、いつ頃から台風の害が増え始めるか。そんなふうな「今、何をすればいいか」の判断において重要なのは「これからどうなっていくのか」という見通しである。そして、それ(予言)を与えてくれるものが暦だ。夏であることを確認するために暦を見るという行為