以っていかんとなす―森直弘先生への手紙
以っていかんとなす―森直弘先生への手紙
封印された宝物
黒板には二つの円。一つは労働、もう一つは遊び。森先生は離れた二つの円の横に、重なりあう二つの円を白のチョークで書き加えてから、
「この二つの円を限りなく重ねていくことが、人間疎外という現代社会の病から自己回復につながっていく」と確か、そういう意味の話をされました。
あれから16年。何度もくり返し思い出し、少しでもそこへ近づきたいと願ってきたつもりです。骨惜しみせず働き、働くことそのものに意味と愛情を感じたい。子