就活生のはたらく

私は大学三年で、次の三月から就職活動が本格化する。

新型コロナの影響で志望していた業界の募集はほぼゼロとなった。

あー、厳しいな。
そう思っていたけれど、働かない訳にはいかない、生きるために。
色んな職種を見てみても、志望していたその業界に特化した勉強しかしてこなかったので、良いなと思ったところで難しいところがある。



私も他の学生のように去年の二月までアルバイトをしていた。
現在は新型コロナでできない状態だ。
当時はお小遣い稼ぎのような軽い気持ちでアルバイトをしていた。
けれど、アルバイトにはアルバイトなりのプライドや「こんな社会間違ってるんじゃね?」なんて考えも持つようになっていた。

"それなり"にやっていたつもりが、いつの間にか"本気"になっていたのだ。

だからこそ、アルバイトを辞める時は寂しさやもうちょっとやりたかったな、という気持ちがあった。



就職活動の担当の方には、『一生働くつもりで真剣に選べ』と釘を刺された。
もちろん私もその心持ちだ。
地元が田舎のせいか、私の周りには転職した人がいない。
寿退社か病気、定年退職でしか職から離れる人がいない。
でも、最近のテレビやネットは「転職するなら○○!」というような転職サイトの広告も多くなってきた。
私も何度か参考までに転職サイトを覗いたことがある。

そこには

・その人のスキル
・働き方(リモートワークなど)
・前職でどのくらい働いていたか

を問われる内容が多かった。

つまりは、持っているスキルが高くモチベーションも高く、けれど前職の環境が合わなかった時や次のステップアップの為に転職をする人向けということだ。


なるほど。
とりあえず一回ちゃんと働いて、そこでスキルも身につけて、それから転職を考えろということか。
社会的に見れば、スキルさえあればどこでも働けるということだ。


いつか、転職をするかもしれない。
しないかもしれない。
と、すればどちらにせよ自分のスキルアップを挑める環境のある職場が良い。
大手企業では、資格取得に対する手当を出しているところも少なくない。



しかしながら、今の私には殆どスキルが無い。
じゃあ、今の私が自分をアピールするなら何を?
難しい問題だ。
就職活動では必ず、自己アピールがある。
まずはそこからだ。
働く為の自己アピールなのだから。


じゃあ、働くってなんだ?

人が動くと書いて、働く。
私はずっと社会で人々が動いて活動し、より良い生活を、社会を作るための事だと思っていた。

しかし、今の社会では、一人一人が動くことそのものなのかもしれない。
自分が動かなければ周りも動かないし、なんなら置いていかれる。
生きていく為のお金を得る為や生き甲斐の為だけじゃないのかもしれない。

これは、私たち一人一人が動き、その過程や結果を得る"人生"そのものを言っているのかもしれない。


学生の仕事は勉強と言われてきた。
つまり、勉強が働きとなっているはずだ。

できることをする。
できないことを上手く頼む。

色んなサイクルとプロセスが絡み合った人生そのものが働きだとしたら、私はこれから何が出来るのだろうか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?