5月22日 ジェニン難民キャンプ滞在中
今朝は朝の5時過ぎに目が覚めた。アザーン(お祈りの時間のお知らせ)のせいではない。
朝から空襲警報が鳴ったからだ。
空襲警報と銃声と爆破音が立て続けに聞こえる。
チラッと外を確認し部屋に戻る。
鳴り止まない警報音。
裏のモスクのすぐ近くで侵攻があった。
今はパレスチナのジェニン難民キャンプにいる。
Wikipediaにはジェニン難民キャンプの日本語ページはない・・・
滞在しているのはキャンプのメインロードに面したフリーダムシアター。シアターのゲスト用の宿泊施設に泊まっている。
一人はポルトガルから、一人はイギリスから、2人の女性たちが私の階下に滞在している。
前日の夜一緒にお茶をした。ローカルの俳優兼ディレクターとシアターのマネージャーとともに。
彼女たちは銃声を怖がっていた。この日(21日)は政治犯収容所から出所する人がいてその仲間(友達)たちが銃声を響かせて祝っていたからだ。
あの銃声はお祝いの音だよ、でも銃弾も安く無いからね。それでも鳴らしたいんだろうね。政党がどことか関係なしに、みんなご近所さんだし歳が近ければ友達とか幼なじみだったりするからね。
そう言って二人を不安から解放しリラックスさせていた。
朝の警報と銃声で私は飛び起きた。怖い。前日のドローンの音で近日何かあるんじゃ無いかと不安に思っていたけどまさか翌日の今日だなんて。当たり前だけど不意打ちなのだ。
玄関にカメラとマイクをセットし自分は室内へ避難した。
2時間以上続く侵攻、誰も殺されないでほしい。
お昼前、不安で眠れなかったんじゃ無いかと心配になり彼女たちの部屋を訪ねた。
朝、大丈夫だった?警報聞こえたでしょ?銃声も爆発音もすごかったし。
え?何のこと?ぐっすり眠ってて気付かなかった。銃声ってお祝いの?
今朝侵攻があって空襲警報がなってたのよ。でも眠れていたなら良かった。大丈夫よ、ここは。
知らない怖さ、知ってる怖さ、昨日の銃声と今日の銃声の違い。知ってると知らないと・・・
ナブルスでも侵攻があった。3人の犠牲者が出た。また若い人だった。
それによってナブルスではストライキだ。
ナブルスのとあるショップは支店のあるジェニンでセールをした。お店は人で埋め尽くされている。24時間セール。
70%オフの商品もある。
不謹慎に思うかもしれないが、これも現実だ。みんな生きていかないといけないから。
買う方も安く買わないと次はないかもしれないから。日常に侵攻、虐殺、銃声がある。恐怖とともに生きている。
こんな現地で質問をされた。
ジェニンに来るって怖くないの?
私が怖いのはチェックポイントで止められたり、戦車がやってきたりすることよ。ジェニンの人はいつも私に優しいから。ジェニンが怖いなんて思ったことないよ。
なんだ、私たちと同じじゃない。
ジェニン、やっぱりあなたが好き。
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