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岡山での出来事
先週末は岡山にいた。
奉還町で宇野港芸術映画座が開催され、映画「200meters」上映後のアフタートークに登壇することになっていたからだ。
この映画祭は毎回テーマがあるようで、今回は特にパレスチナ映画を推しており、どの映画も何度も観た名作ばかりだった。
特に「乳牛たちのインティファーダ」は昨年9月のArt Fair Earthの最終日のAhmed Tobasiのトークイベントでも『アートによる抵抗の例』として言及された笑えるがシニカルなアニメーションを駆使した素晴らしい映画だ。
大好きな北島くんの経営するKAMPに泊まることにした。
1泊しかしていない岡山が楽しすぎたのは北島くんとみゆきさんのおかげなのだがこのページは映画祭に注力して書きたいと思う。
映画「200meters」のアフタートークをすることになったのは、この映画の出演者と交流があったためだった。昨年招聘したAhmed Tobasiも出演しているし、今もフリーダムシアターで活動しているMahoud Abu Aitaも重要な役で出演している。ロケ地、トルカレムでコミュニティシアターやアトリエをしているAlaも大好きな友人だ。
映画の内容のような、アパルトヘイトの壁(分離壁)のせいで起きる日常の分断、不条理はたくさんの友人、知人から聞かされた話だ。
監督の経験をベースに作った作品であっても多くのパレスチナ人の日常を映し出すものとなっている。
分離壁はいつの間にか国境のように錯覚させるし、錯覚させるような記事も多い。チェックポイントには錯覚させるような空港にある金属探知機だってある場合もあるが、分離壁は正式な国境ではないし、グリーンライン(停戦協定のライン)を超えてパレスチナの中に建設されているものが多い。恒久的にその地をイスラエルのものにするためと言われている。入植地もあるし。
以前はこの映画はネットフリックス でも配信されていたが今はされていない。もし映画祭か何かの機会で観るチャンスがあればぜひお勧めしたい。
この映画が上映されている時、ジェニン難民キャンプもトルカレムの難民キャンプも軍事侵攻を受けていた。スクリーンに映し出されたあの乾いたの砂埃に舞う道路も軍事車両が列を連ねていたことだろう。そんな光景も2023年10月以前から見られた光景である。
映画とは関係ないが、実際に起きたチェックポイントの話を紹介したい。もっと酷い話はたくさんSNSやネットニュースで過去のアーカイブに残っていると思うけどここではニュースにならない日常のことを書きたいと思う。
あるパレスチナ人のガイドが毎日観光客を連れて仕事をしていた。彼はチェックポイントを通過する許可証を持っていた。チェックポイントにお客さんも連れて毎日行くのでチェックポイントの兵士もなんなら顔なじみだった。
ある日、いつものように大勢の観光客を連れてチェックポイントを通過しようとしていた、もちろんIDと許可証を持って。拒否された。終わり。
ある西岸地区のロックバンドがエルサレムでのライブイベントに招待された。許可証も取れた。チェックポイントで拒否された。終わり。
無数にあるチェックポイントで拒否され日常や仕事やあらゆる行動を阻害されるのだ。それがパレスチナ人の異常な日常なのである。
宇野港芸術映画座では『Lyd』(リッド)、アンコール配信のされるそうです。この映画もとても好きです。パレスチナ人の声が聞けます。日本語の字幕付きはなかなか観られないと思いますのでこの機会にぜひ!
2月1日(土)〜2月7日(日)
チケット販売:https://teket.jp/11611/45181
作品詳細:https://unoportartfilms.org/ja/archives/5872
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