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『消されたコード』

『消されたコード』 No.062

ある日友人のジャーナリストから小さな封筒が届く
アイツの身に何かあったのか…
そんなことがふと頭をよぎる
封を切ると、こんな手紙が入っていた…

突然で驚いたと思うが、俺が信頼出来るのは大学教授のお前だけだ
俺はある事件をきっかけに独自の取材を続けていた
そして調べていく内にあるペーパーカンパニーを見つけた
そこからさらに真相を追求していくと、一人の政治家が関与していることが判明した
そのあたりから、俺の周りで不可解な現象が起こり始めたんだ
車のタイヤがパンクしていたり、間違いなく尾行もされている
これを公表すればどうなるか、相手側もかなり焦っているはずだ
しかし、このままいけば俺は消されるかもしれない
こんな時に頼めるのはお前だけなんだ
俺が調べ上げたデータは全てそこに入っている
お前の天才的な頭脳で解決の糸口をつかんでくれ
巻き込んですまない、また連絡する

相変わらず自分勝手なやつだ…
そう感じながら封筒の中に入っていたモノを取り出した
ん…これは一体どういう意味だ
こめかみに親指を当てながらあらゆる可能性を考えた
…しかし分からない
アイツは俺に一体何を伝えようとしてるんだ
とりあえず一旦カバーを外してみる
そこに何かヒントがあると思った…が何もない
焦る気持ちと解読したい気持ちがせめぎ合う
何かの冗談なのか、それとも俺にしか分からない隠された暗号があるのか…

天才的な男は、USBメモリとそっくりな消しゴムを暫く眺め続けた…


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